F1カメラマン熱田護の「気合いで撮る!」

第77回:ブラジルGPを振り返りつつ、エンターテイメントの街ラスベガスに出発!

角田選手にお届けものでーす! 詳細は後ほど!

 ブラジルから振り返ってみます。

 サーキット近くの入場待ちの列の前で、キャップを買う人を僕は初めて見ました。

 サーキットに向かう道、交差点で昔からたくさんいます。

 もちろん、全部偽物のキャップです。このおじさんにとってはよかったですね。

 ブラジルのフォトグラファーズルームのロッカーは、最新式のスマホで登録してQRコードでロックの開け閉めをやります。初日の設定が全員なしになって、プチ混乱しましたけど、後は快適に使えました。セキュリティー大事ですからね!

 でも、この400mmを出しっぱなしで長い間居なくなってしまう地元のカメラマンも居たりして……。

 レンタカーに給油。

 一番右のエタノールを入れます。102円/Lです。安いんだけど、燃費がわるいんです。しかも、遅い。クルマが遅い……。

 でもレンタカーで乗るならいいけどね。

 サンパウロ空港。帰れると思うと、率直にうれしい。

 ダラスに向かいます。サンパウロと日本の直行便は今はなくなってしまったんですよね。

 何事もなく無事にブラジルを出国できてホッとしました。

 危ない危ないと言っても、もちろんほとんど何事もないんだけど、あったら困るわけです。どこの国にいても、日本ほどぽよ~んとしていても安全かなという国はないと思います。

 ダラス・フォートワース空港。何回目か分からないほど、よく利用します。

 ラウンジに来て最初に目に入ったのがラーメン。

 これはね、無茶苦茶我慢しました!

 だって、3週間ぶりにやっと日本に帰るその直前ですからね。あの、ビール好きな人が、晩ご飯の前に飲み物を飲まなくて、ビールの最初の一口を大事にしたいんだ! という気持ちと一緒ですね。

 僕はお酒飲まないので、予測でしかないですけどね。

 羽田着でございます! ドアtoドアで37時間の旅でした。

 その日の晩御飯は、さぼてんで買ってきたカツ丼でしょ! ものすごい、超おいしかった!

 ブラジルからの帰りは遠いので水曜日着、そして次のラスベガスは1日早く出なければならないので、やること満載の実質5日間でした。

 大吉はその間に誕生日。2歳になりました

 神保町に行ったので、丸香のうどん! すごいおいしかった!

 大吉と朝晩のお散歩が仕事の合間のリフレッシュ。

 火曜の夜便でラスベガスに向かいました。

 まずはシアトルまで飛んで着いたところ。よく覚えてないんですけれど、シアトルって初めてかもしれません。

 入国審査の後のターミナル移動のひとコマ。アメリカはわんこに優しい。

 3時間ぐらいのトランジットでアラスカエアでラスベガスまで行きます。

 シアトルの離陸前にふと後ろを見ると、乗ってきたJALだと思います。わ~~~って思うのはどうして?

 離陸して景色が見えてきます。きれいなところですね、シアトル。

 お! 富士山みたいと思ってしまいます。

 2時間半くらいでラスベガス着。

 人生2度目のラスベガス。前回はSEMAショーに来たんです。

 ホテルの1階はカジノ。だだっ広いカジノ。ラスベガスですからね。

 着いた日に、いろいろ分からないことだらけなので、とりあえずメディアセンターまで行ってみることにしました。

 まあ、映画で見たような景色が広がります。

 コースも歩いてみます。縁石がトランプだもの。

 シーザースパレス。なんとも、なんとも豪華絢爛な雰囲気バリバリです。

 街は多くの人でにぎわっていました。

 前回のブラジルGPのドラパレでの角田選手との会話は、「ヘルメット運んでいただいてありがとうございます!」という内容でした。

 それで、ラスベガス限定スペシャルカラーリングのアライヘルメット2個を無事に角田選手に渡したときの写真です。ホッとしました。

 そのとき、もらったのがこのキャップ。

 うれしいね、こういう気遣いがうれしい! 家宝ですね!

 角田選手にヘルメットを届けたのが、深夜2時くらい。その後、コースを歩いてみました。

 ホンダの折原さん、走ってました!

 湊谷さんも走ってました、目をつぶっている写真ですみません。

 角田選手は2周してました。ちょっと寒そう……。

 気温は11℃くらいでした。雨で濡れるとやばいかもですけど、スムーズな路面です。

 この地でグランプリが開催される、しかも夜。

 夜の方がこの街のイメージにぴったり。成功してほしいです。

 目隠し、清掃作業頑張ってやってました。ご苦労さまです。

 物価が高い……。

 今さらですけど、もちろん円安爆進中ですからね、そのせいもありますけどね。

 このお店で頼んだ750mlのビールが1500円ですよ……すごいです! もうネタです。

 メディアセンターは、カジノの上。タスカニー スイーツ&カジノホテルのカジノです。

 カジノって賭けごと。大人であればやっていいんです。賭けごとはいけないことと教わって育ったものですから、やっぱりどこかいけないことだと思ってしまうわけです。

 でも、ルーレット、尾張さんが5ドルやってみようというので、僕も最低の賭け金でやってみました。

 30秒でなくなってしまいました……。

 どうもね、学生時代にやったパチンコでも、麻雀でも勝ったことないので、その素質が全くないのは自分でもよく分かってはいます……。

 その賭けごとで、こんなに大きな街がやっていけて、たくさんの人がやってきて楽しんでいく。

 それはそれで成り立っているわけですよね。一獲千金の夢。

 でもね、僕が泊まっているホテルのカジノで座ってやっている人たちの表情を見るとあまり楽しそうにやっていないんですよね。まあ、いいか……。

 これは、パドックの中に設営されたカジノ。もちろん、実際にはお金の動きはないんです。

 尾張さんが当てて、倍になりました。僕よりは才能ありますね。

 そこの一角に、な、なんとプレスリーさんがいるじゃないですか! そりゃあ、一緒に撮ってもらうでしょ!

 で、その後パドックにいたら、またまたプレスリーさん御一行。

 しかも、この後ろに2人いました。

 ということは、この時点で6人のプレスリーさんがパドックにいたわけです。アメリカ、ラスベガスといえばプレスリーというイメージはよく分かります。

 アルファタウリにガンダムプロモーション。びっくりしました。アムロと共に育った世代としてうれしい。

 トストさんとガンダム。

 ガレージの後ろにもガンダム。まあ、このようなコラボはいいですよね。

 パドッククラブから見た夜景。なんとキラキラしているんでしょう!

 でもね、夜景というのは汚いものを隠すには最適。光っているものしか見えないからね。

 エコだ環境だとか言っても、やっぱり豪華でキラキラしたものを演出として使ってショーを盛り上げる。どれが正しいのか、正直よく分かりませんね。

 水曜日の晩ご飯は、パドッククラブでいただきました。

 アンガスフィレ。これはおいしかった!

 ロブスター。久しぶりに食べた。もちろんおいしかった!

 デザート。おいしかった。

 パドッククラブってこんなにおいしいご飯が食べ放題なんだ! って勉強になりました。

 すごいね。パドックビルの2階、3階、4階全部パドッククラブ。すごい人数のセレブさんたち。

 さすがアメリカ!

 グランプリによってパドッククラブの値段も違うみたいですけれど、ラスベガスは高そうです。

 ごちそうさまでした!

 イギリス人の有名シェフのゴードン・ラムジーさん。招待されてきたんでしょうね。

 パドッククラブに入れてもらったのは、そのテラスからオープニングイベントの取材をするためでした。ホームストレートで有名歌手が歌い、光の演出で盛り上がってました。

 そのオープニングイベントの前にピットレーンで作業している人たちが日本語だったんです。

 代表の藤本実さんに少し聞いてみると、MPLUSPLUSという東京にある会社で、F1からの依頼で上の写真の光る旗の演出を依頼されてラスベガスに来たそうです。

 こんなところでも、日本人が活躍していることがうれしかった!

 最後は、ドライバー全員が台の上に登壇して締めでした。

 30分のショーでした。現場は盛り上がってました。

 9組の歌手がこの上に上がって1曲ずつ披露してました。

 スモークと光の演出がほとんど同じでドローンも飛んでましたし、お金もかかり頑張っていたんですけど、僕はなんとなく中だるみしてしまいました。

 それよりも、やっぱり明日からの初走行がどんなことになるのか、楽しみに撮影したいと思います。

熱田 護

(あつた まもる)1963年、三重県鈴鹿市生まれ。東京工芸大学短期大学部写真技術科卒業。1985年ヴェガ インターナショナルに入社。坪内隆直氏に師事し、2輪世界GPを転戦。1992年よりフリーランスとしてF1をはじめとするモータースポーツや市販車の撮影を行なう。 広告のほか、「デジタルカメラマガジン」などで作品を発表。2019年にF1取材500戦をまとめた写真集「500GP」を、2022年にF1写真集「Champion」をインプレスから発行。日本レース写真家協会(JRPA)会員、日本スポーツ写真協会(JSPA)会員。