F1カメラマン熱田護の「気合いで撮る!」

第82回:2024年の開幕戦バーレーンGPを制したのはフェルスタッペン選手! 角田選手やHaas小松代表の姿もお届けします

 2024開幕戦はバーレーンでした。

 ポールtoウイン、圧倒的でした! レッドブルとフェルスタッペン選手には、誰も追従すらできませんでした。

 でも、バーレーン、サウジアラビア、オーストラリアは特殊なサーキットレイアウトですから、本当の速さは鈴鹿まで分かりません。

 とはいえ、すでに揺るぎない強さを発揮しているように思いますけど。

 RB20という車体。ニューウェイさんの意欲作です。

 空気の取り入れ口が、明らかに他のチームとは違ってます。

 スタートシーン。

 レッドブルがひとつリードして、フェラーリ、メルセデス、マクラーレン。少し開けてアストンマーティン、RB、ザウバーが続きます。

 観客席は、超満員というほどではなく、裏の方はまばらな入りという感じ。

 ホーナーさん。

 木曜日、関係者に向けたメールに添付されたファイルも見ました。誰が正しいとか間違っているかというのは分かりませんが、チャンピオンチームの代表が大きな騒ぎを起こしたという事実は変わりません。

 強力なリーダーシップでここまで組織を作り上げてきた人物というイメージとその実際に疑問があるということ。

 一番大切な、チーム力に影響が出てしまっているということが心配です。

 グリッドでも堂々とした振る舞い。

 この問題の解決には時間がかかるかもしれません。

 レッドブル共同オーナーのチャルームさんとの撮影にも応じて、代表を続投するという意思表示。

 レースに関係ないところの騒ぎなので、何らかの政治的な動きも含めるとさらにややこしくなってますよね……。

 角田選手。新しいチーム名になり、イメージカラーも変わりました。

 水曜日からの表情は、いつもと変わらない感じでした。今シーズンも全力で結果を示していかなければならない状況もこれまで通り。

 チーム名の呼び方は、RBでいいんでしょうか?

 カラーリングも明るい青になり、艶あり塗装です。

 HUGOの白ベースが全体のイメージを弱くしている気もします。でもまあ、スポンサーさまの意向もありますからね。

 FP1の終わりに、代表のローレン・メキースさんと会話。

 トストさんは、このタイミングでドライバーに話をしに行くことは見かけなかったです。お手並み拝見です。

 グリッドでプロストさんとあいさつ。真ん中は、スチュワードのワーウィックさん。

 スタートのときに、火花を盛大に浴びる角田選手。一瞬のことですから問題はないと思うんですけど、静止画にしてみるとびっくりします。

 レースの方は、これまでにもたくさん経験したストラテジーの謎が今回もありました。チーム代表のメキースさんが、今後どのように改善していくのか朗報を待ちたいです。

 チェッカー後のリカルド選手との接近の件は、フラストレーションがあったというアピールをしただけで今後のためにはやるべき行為ではなかったと思います。リカルド選手にとってみれば、なんだなんだ?? ということですからね。

 いろいろ問題はあります。

 ホンダPUとレッドブルのサスペンション、ギヤボックスというチャンピオンの道具を使っているにも関わらずあの位置でレースを戦っている現状というのは、現在のチーム内の状況を示しているわけです。その中でドライバーのできることを最大限に活かして結果を出していかなければなりません。

 まだ、始まったばかり。

 ハミルトン選手、予選9位。レース7位。

 レースでは冷却系などに問題が出たとのこと。ラッセル選手との差が気になるところではあります。

 ドラパレのときなどは、来季からのチームメイトになる2人が仲よく話す姿がありました。

 ハミルトン選手にとって、もし今年のメルセデスに思い通りのパフォーマンスがないと判断すれば、隣の芝生のフェラーリが青々とした素晴らしい景色に見えてくるに違いありません。

 小松礼雄Haas F1チーム代表。初日に少し話をしました。

 要約すると、「むっちゃ楽しい!」そうです!

 でも、いつもたくさんの人に囲まれていてその対応に忙しそうでした。

 代表という立場ですから、仕事が忙しいというのは仕方ないのですが、エンジニア魂が主成分の小松さんですから1日24時間しかない中で考えなければならない事象が多すぎて、疲れがたまっていってしまうのではないかと心配でもありますけど、まあ、大丈夫でしょう!

 今回はポイントを獲得できませんでしたが、予選のスピードとレースペースともいい状況も見えたのではないでしょうか。

 今後が楽しみですよ!

 快音を響かせて走っていました。ドライバーはクルサードさんでした。

 こんなに小さかったんだと思わせる大きさ。ギンギラ塗装も懐かしい。このカラーリングは写真写りが素晴らしかったんですよね。

 ホンダHRC社長の渡辺さんも来ていました。今年は6回くらいはF1の現場に来場予定だそうです。

 現在、F3&F2へのホンダ育成ドライバーはいません。そのあたりは佐藤琢磨選手との関わりを強化するそうなので今後に期待です。

 今年から、F2参戦の宮田莉朋選手。一番の目標はF1という発言も聞けました。

 開幕戦は予選5位。レース1は9位。これはクラッチトラブルでスタートがうまくいかず。レース2は9位。スタートで混乱に巻き込まれる。

 ロダンモータースポーツという所属チーム。昨年までのカーリン。

 今回の2回の優勝者はチームメイトのマロニー選手です。チームは今の所最強チームです。

 タイヤの使い方、初めてのサーキットの攻略などを含めて、刺激と経験を積み重ねる1年になりそうです。

 でも、レーシングドライバーとしてWECへの挑戦もあるし、超恵まれた環境であるには違いありません。

 どんどん成長してほしいと思います。

 GRというトヨタブランドの一環として育成ドライバーとしての参戦。

 トヨタとF1が今後どのような動きを見せてくれるのか。

 F1への参戦はないという報道もありますけど、平川選手のマクラーレンにしても、どうも何となく合点がいかないんですよね……。

 アロンソ選手、昨年のようにはいきませんでした。今年は9位。

 ネイマールさん。レッドブルの招待だったんでしょうか。

 世界から選ばれし20人のF1ドライバーたち。今年はどんなシーズンになるのでしょうか?

 楽しみですね!

 気合いで撮る!の旅編、今年はなくなってしまいました。

 写真展の会場に来ていただいたお客さまなどから楽しみにしていますという声もたくさんいただいていましたが残念です。

 その分、この本編を頑張って更新していきますのでよろしくお願いいたします。

熱田 護

(あつた まもる)1963年、三重県鈴鹿市生まれ。東京工芸大学短期大学部写真技術科卒業。1985年ヴェガ インターナショナルに入社。坪内隆直氏に師事し、2輪世界GPを転戦。1992年よりフリーランスとしてF1をはじめとするモータースポーツや市販車の撮影を行なう。 広告のほか、「デジタルカメラマガジン」などで作品を発表。2019年にF1取材500戦をまとめた写真集「500GP」を、2022年にF1写真集「Champion」をインプレスから発行。日本レース写真家協会(JRPA)会員、日本スポーツ写真協会(JSPA)会員。