F1カメラマン熱田護の「気合いで撮る!」

番外編:メルボルン-成田のJAL774便で聞いた山田機長のスピーチ

 F1第3戦のオーストラリアGP後、月曜日早朝の5時前。メルボルン空港のJALで成田行きの搭乗手続きを済ませると、ホンダF1の折原ゼネラルマネージャー、湊谷チーフエンジニア以下数名のメンバーのほかに、F1チームウエアを着た日本からのファンの姿も多くありました。

 JAL774便はメルボルンを7時20分に出発、同日の15時15分に成田空港着というスケジュールでした。到着の1時間くらい前に、いつものように機長からのあいさつが機内に流れます。

「本日は日本航空774便成田空港行きにご搭乗いただきまして誠にありがとうございます。機長の山田でございます。昨日はメルボルンでF1のオーストラリアGPが開催されました。コロナ禍においては、感染拡大防止のためにグランプリの中止や、無観客での開催で大変な思いをされた方も多いかと思います。このようにまたF1が開催され、多くのお客さま、チーム関係者のみなさまがこうして海を渡って、ご利用いただけることをとても喜ばしく思っております」。

「次は日本グランプリです。関係者の皆さまのご活躍を陰ながら応援しております。本日はご搭乗ありがとうございました」。

 2019年にも山田機長の便に僕も搭乗しており、思いがけない状況でF1の話を聞けたことをうれしく思います。到着直後に折原さん、山田機長、湊谷さんと3ショットを撮らせていただいたのですが、とても雰囲気のよい時間でした。

 折原さんは「このように応援していただけるのは大変ありがたく感じますし、さらに頑張らなければいけないと思いました」と笑顔でした。

 鈴鹿がさらに楽しみになってきました!

熱田 護

(あつた まもる)1963年、三重県鈴鹿市生まれ。東京工芸大学短期大学部写真技術科卒業。1985年ヴェガ インターナショナルに入社。坪内隆直氏に師事し、2輪世界GPを転戦。1992年よりフリーランスとしてF1をはじめとするモータースポーツや市販車の撮影を行なう。 広告のほか、「デジタルカメラマガジン」などで作品を発表。2019年にF1取材500戦をまとめた写真集「500GP」を、2022年にF1写真集「Champion」をインプレスから発行。日本レース写真家協会(JRPA)会員、日本スポーツ写真協会(JSPA)会員。