F1カメラマン熱田護の「気合いで撮る!」

第95回:疲れもぶっ飛ぶフェラーリ・ルクレール選手の優勝! レッドブル&RBはちょっと消化不良だったイタリアGP

 なんとなんと、イタリアでルクレール選手が優勝! 今期2勝目。

 ここモンツァでフェラーリが勝つことがどれほど大きな意味を持つのか。集まったティフォシたちの大歓声がその答え。

 予選は4番手でした。それもあって、正直勝てるとは思ってませんでした。

 レースペースもマクラーレンにはついていけませんでしたし……。

 でも、俺たちのフェラーリが目を覚ましましたね。1ストップ作戦が大成功。ルクレール選手のドライビングも素晴らしかった!

 やっぱり、サーキット全体が盛り上がるレースってのは、いいね!

 気温が34℃ということだったんだけど、もっと暑く感じました。汗だく……でも、そんな疲れもぶっ飛ぶほどのいい雰囲気に包まれました。

 角田選手が、またまたどうも噛み合いませんでした……。

 角田選手のマシンだけ、アップデートが入ってました。そのアップデートが前回に引き続き不発……。

 スタートは16番手から、その後、ヒュルケンベルグ選手と接触し、フロアが壊れてピットインでリタイア。

 どうも、いけませんね。ヒュルケンベルグ選手のツッコミに無理があったように見えましたね。

 そして不発だったのがレッドブルも。フェルスタッペン選手の予選が7位、ペレス選手が8位。チャンピオンチームが迷走気味。

 マクラーレン、ノリス選手が後ろから迫ります。

 次の周がこれ。全くペースが違う。厳しいですね。

 レースはフェルスタッペン選手が6位、ペレス選手が8位。

 コンストラクターズポイントが7ポイント差でまだ首位って感じ。

 やばし……。

 フェルスタッペン選手の表情も笑顔もあるけれど、やっぱり渋めの表情多し。

 グリッドに折原さんがレッドブルウエアで登場。ホンダとしては抜かりなく仕事を進めているんだと思います。

 レッドブルとRBの失速が加速に変わるのはいつになるのか。

 ハースはマグヌッセン選手が10位、1ポイント獲得!

 すごくいいレースをしてポイントをもぎ取ったわけです。しかしマグヌッセン選手のペナルティーポイントの積算で次戦のアゼルバイジャンが欠場となってしまいました。

 誰が乗るのかな、やっぱり、ベアマン選手かな?

 そのベアマン選手です。小松代表の期待度は高いです。

 メルセデスのもう1人のドライバーにアントネッリ選手という発表がありました。

 18歳でイケメン。人気が出そうです。

 でも、せっかく乗れた公式セッションの5周目のパラボリカでクラッシュ。F2のレースを見ていても、とっ散らかることが多いです。

 そのあたりも経験を積んでいけばいいことではあるんですけれど、話題先行でないことを祈ります。

 ウイリアムズのサージェント選手のシートがなくなりました。これまでの成績を見れば、致し方なしって感じです。

 かわりに、F2で走っているフランコ・コラピント選手になりました。

 F2のランキングは7位の選手。レースは完走12位、素晴らしいんじゃないでしょうか。

 お久しぶりのトストさん。角田選手とどんな話をしたんでしょうね。

 レッドブルの先っぽには何が入っているんでしょう。

 オモリが入っているんです。1.01kgって見えるような気がします。

 先端の重量ですから、マシンの走安性などに大きく影響するんでしょうね。

 川井さん、久しぶりの登場です。

 今回、コースの舗装が全面改修されました。合わせて、ピットロードやサーキットの外周路もアップグレード。

 お金かけましたね!

 ウイリアムズの新木メカ。白幡さんのあとを継いで頑張っています!

 左はホンダの法原さん、右は安居メカニックさん。安居さんは今期このグランプリが最後で日本勤務になるそうです。

 お疲れさまでした! また現場に来てくださいね!

 今回の表彰台はピットと逆側で撮影したのでメディアセンターに戻るためには、あの大勢の皆さんの中に突っ込んでいかねばなりません。

 300mほどの移動に30分以上かかりました。

 酸欠で倒れている女子を6人ほど見かけたりして、なかなか難儀な移動でした。

 イタリアといえば、おいしいパスタやピザと同じくらい、泥棒が有名。泥棒がスリを実行するのに、人ごみが最適なわけです。

 ポケットにたくさんレンズを入れてあるわけですから、できれば避けたいシチュエーションなわけですけど、帰らねばなりません。

 結構神経を使いながらの移動。

 アーリオオーリオペペロンチーノ大好き人間として、食べずにイタリアを出たことは今までになかったので、尾張さんに無理を言って昨夜やっと食べられました!

 レース後にプレスルームで食べたぶっこみ飯がおいしかった!

 今回のレンタカーはフィアット500のハイブリッド、マニュアル6速。

 やっぱりね、何度乗っても僕は好きじゃないのです。形だけはカワイイとは思うけどね。

 今回の優勝ドライバーの家のワンコ。名前はなんていうんだろ。目線ありがとう!

 次戦はアゼルバイジャンとシンガポールの2連戦。

熱田 護

(あつた まもる)1963年、三重県鈴鹿市生まれ。東京工芸大学短期大学部写真技術科卒業。1985年ヴェガ インターナショナルに入社。坪内隆直氏に師事し、2輪世界GPを転戦。1992年よりフリーランスとしてF1をはじめとするモータースポーツや市販車の撮影を行なう。 広告のほか、「デジタルカメラマガジン」などで作品を発表。2019年にF1取材500戦をまとめた写真集「500GP」を、2022年にF1写真集「Champion」をインプレスから発行。日本レース写真家協会(JRPA)会員、日本スポーツ写真協会(JSPA)会員。