F1カメラマン熱田護の「気合いで撮る!」

第102回:2025年開幕戦オーストラリアGP。チャンピオンはマクラーレンのノリス選手。角田選手は予選5位でスタート!

 今シーズンも「気合いで撮る!」を続けることができてうれしいです! どうか、いいねやご意見、ご要望を聞かせてください!

 F1開幕いたしました。初戦はオーストラリア、メルボルンです。

 今回は、なんといっても角田選手の予選5位が素晴らしかった!

 レースも、一時2位?を走っていて、コースにいて状況が分からない自分としては1人あせってあたふたしていました。

 白いカラーリングのマシンにレーシングスーツ。僕は好きですね。ツヤありの塗装だったらもっとよかったんだけどね。

 オフシーズンのトレーニングで2~3kgほど筋肉をつけて体重を増やしたそうです。

 F1に参戦したころとは別人のようです。たくましくなりました。

 日曜日のスタート前、記念撮影後ノリス選手に予選のお礼を言う角田選手、なのかな?

 名物のメルボルンウオークを丁寧にサインや撮影に応じる角田選手。

 今年からマネージメントも変更して心機一転。

 どうみても、今年前半戦から好成績を出し続けることが将来に直結する大切なレースが続きます。そのプレッシャーは半端ないと思います。

 ローソン選手と角田選手。

 なんか、男前感が増してませんか? 髪型かな??

 ローソン選手、予選は18位、レースはリタイア。結果だけを見ると厳しいですよね。

 レース序盤は、見た感じだと非常に慎重に走っていました。

 初めてのコースということや、ウェットコンディションでもあるのだけれど、先頭集団で果敢なレースをしていたフェルスタッペン選手と同じマシンに乗っているワケだからいろいろとご意見ある方は多いと思います。

 これまでペレス選手、アルボン選手、ガスリー選手というのはレッドブルに乗ってはみたけれど皆うまくいかなかった。フェルスタッペン選手に合わせて作られているからだと言われていますが、こうも続くとそう考えなければ辻褄が合いませんよね。

 結論はどう出るのか分かりませんが、やはりこのマシンを速く走らせるには、ある程度時間が必要なのかもしれません。

 F1ドライバーはみんな、速いマシンに乗りたい、乗れさえすれば自分だってチャンピオンになれる。

 ローソン選手もそう思っていたに違いありません、どうしたんだ俺? って思っているんじゃないでしょうか?

 どうかもう少し温かい目で応援してくださいね!

 キミ・アントネッリ選手。予選16位、レース5位。

 まだまだ発展途上な感じがしますが、運は持っているんでしょうね。今後が楽しみ。

 角田選手のチームメイト、ハジャー選手。予選は11位。

 レースはフォーメーションラップの2コーナーで、コーナリング中にタイヤを温めたくておつりをもらい、クラッシュ。ついにつかんだF1のシートの最初のレースが、スタートする前に終わってしまいました。

 夢のような開幕戦が自分のミスであっけなく終わってしまった。

 呆然と立ちすくむハジャー選手の胸中は、自分への怒り、チームへの想い、応援してくれた多くのスポンサーや友達のこと……。

 ドゥーハン選手、デビュー戦が地元GP。レースはリタイア。滑りやすい白線に乗ってしまった。ただ白線に少し乗ってしまっただけで終わってしまう。ほんの少しのミス。

 新人だからということもあるけれど、サインツ選手もそうだし。

 ウェット路面のレースを最大限のパフォーマンスを出し切ってゴールすることの難しさを感じた今回のオーストラリアGPでした。

 予選から好調だったノリス選手。ノリス選手&マクラーレンの速さは本物かもしれません。

 今シーズンはマクラーレン主導でレースが進んでいくのかもしれませんが、昨年の開幕戦ではレッドブルがまたチャンピオン確定だとかみんな言ってたわけで、分かりませんよ!

 分からないから、面白い!

 写真で見ただけだと、ほとんど変化ないように見えたレッドブルですけれど、実際に見てみると全然形が違うところ多数な感じがしました。

 フェルスタッペン選手。少し歩いて移動するにもセキュリティーを伴って歩きます。

 今回は2位に入りました。今後のメルセデスやフェラーリがどんな闘いを挑んでくるのか。

 いつの時代も、フェラーリは特別。

 ハミルトン選手とルクレール選手という速くて強くてかっこいい選手がそろったものだから、大変な騒ぎがこれからどこのグランプリに行っても繰り返されることは必至。

 木曜日は久しぶりに、ドライバーのポートレート撮影会がありました。

 これが、1日中やっていて全部撮るのが大変! いつ来るか分からないから、この場所から離れられないのです。

 ドライバーは体重測定を終わらせてからこの場所に来てくれるのですが、フェラーリのお2人だけ、忙しいのか来てくれませんでした……。ハミルトン選手効果かな?

 ラッセル選手は、ヘルメットをここに持って来れなかった……。

 後ろ姿も素敵ですとも!

 ハースの調子がよくありません。

 いったいチームの中でどうしてタイムが出ないのか、その原因はなんなのか。心配です。

 左が、トヨタF1やザウバーで可夢偉選手と一緒にエンジニアとして仕事をしていたネンチさん、右側がRBから移籍したストラテジー担当の女性。

 ベアマン選手がFP1の2周目にクラッシュ、その影響でFP2に出れなくなって、FP3でもクラッシュ。予選はマシントラブルでタイム出せず。ベアマン選手らしからぬミス。

 もう一方のオコン選手のタイムも伸びず、グリッドの最下位がハースの2台になってしまうという事態。レースのペースもよくなかったですね。

 昨年の好調だったマシンから得た成績から大きく順位を落とす結果となりました。

 ここから、どのように上昇していくのか、小松代表をはじめチームの底力を見せてほしいし、そうなると僕は願っています。

 小松代表に話を聞けましたので書き加えたいと思います。

 開幕戦のメルボルンでマシンのパフォーマンスが出なかった理由は、バーレーンテストのときには出なかった症状で、ある高速コーナーでマシンが不安定になってしまうことが原因だそうです。

 その1か所のコーナーだけで多くのタイムを失っているとのこと。

 逆を言えば、そこさえ対策ができれば、ほかチームと同等以上のタイムが出せることにもなるのでリカバリーを早急に考えているそうです。

 ハースF1は昨年から今年にかけてトラックサイドのメンバーをかなり新しいメンバーにして、全体の人数も増強してチーム力のアップに取り組んでいます。

 小松代表の2年目の開幕戦で突然の試練という状況になったわけですが、その説明をしている小松さんの表情は非常に前向きで、このピンチですら楽しんでいるかのような感じでした。

 現在ランキング最下位の10位のハースF1は、今シーズンどんな取り組みをして上を目指して這い上がるのか、僕は楽しみにしています。

 ホンダとレッドブルファミリーの最終年。どのようなレースを見せてくれるのか。渡辺HRC社長の姿もありました。

 今年のメディアパス。これを受け取れると、ホッとしますし、1年が始まります。

 今年のパスは少し重たいです。

 今回のレンタカーはMazda3でした。ずっと乗ってみたいと思っていたクルマです。

 乗り心地は少し硬め。エンジン普通。形はきれい、内装の質感いい感じ。

 運転席から振り返ってバックをしようとすると、美しく大きく広いCピラーのおかげで死角が広大。見えへん!

 デザイン優先ということは、そういうことです。全体的に、ちょっとガッカリ。

 フェラーリ。なんという名前なのか知らないけれど、雑誌で見たことがある。美しくない……。

 F1ドライバー駐車場に2台のシビック TYPE R。

 このクルマは何度かお借りして乗りましたけど、いいクルマです。大好きな1台です。

 あ! スカイラインだ! って思う!

 日産がんばれ!

 サーキット内の売店に日本食屋さん発見! たこ焼き8個で1700円! なんとも……。

 水曜日、木曜日、金曜日の晩御飯は、ホテルに帰る途中にあるマック。ちなみにこのクラッシック・アンガスバーガーとポテトのMだけで1300円。

コース脇を歩いていたら、声をかけていただきました。楽しめましたか?

 終わってみて、今年もF1は面白くなりそうですね! 早朝の便で帰国します!

 では、次は中国GP。

熱田 護

(あつた まもる)1963年、三重県鈴鹿市生まれ。東京工芸大学短期大学部写真技術科卒業。1985年ヴェガ インターナショナルに入社。坪内隆直氏に師事し、2輪世界GPを転戦。1992年よりフリーランスとしてF1をはじめとするモータースポーツや市販車の撮影を行なう。 広告のほか、「デジタルカメラマガジン」などで作品を発表。2019年にF1取材500戦をまとめた写真集「500GP」を、2022年にF1写真集「Champion」をインプレスから発行。日本レース写真家協会(JRPA)会員、日本スポーツ写真協会(JSPA)会員。