F1カメラマン熱田護の「気合いで撮る!」

第111回:カナダGPはメルセデスのラッセル選手&アントネッリ選手がW表彰台! 自然豊かでウッドチャックもいっぱい!!

 カナダGP、ラッセル選手が今季初優勝でした。

 通算4勝目です。

 今回のサーキットには、メルセデスのクルマが合っていたということもあるのでしょう。年間24戦あるわけですから、さまざまなコース特性があるので、どこでも速いクルマを作れればいいのですが、なかなかそうはいかないようです。

 3位には、初F1表彰台のキミ・アントネッリ選手、18歳だそうです。

 強さ、速さに関してはまだ発展途上にある感じがします、今後どこまでいくのか楽しみです。メルセデスドライバーとして、飛び級でF1まで来て初年度でこの活躍! 素晴らしいですし、表彰式で圧倒的な声援の大きさは人気度抜群です。

 2位にはフェルスタッペン選手。さすがです!

 スキアラバという感じでしたが、ラッセル選手とメルセデスにはスキはありませんでした。

 レース後、TVのインタビューが終わって、歩きながらのチームのインスタ用のコメント取り。18番グリッドから12位でゴール、ポイントならず。

 土曜日からアップデートパーツがそろって、フェルスタッペン選手と同じパッケージのクルマになったものの走行時間が少なくて予選は11位のタイム。FP3でのペナルティで10グリッドダウンしてしまったので18番グリッドからスタートとなりました。

 本人もフラストレーションたまるGPが続いてしまっています。そして次こそはとなるのですが、時が流れるのは早い。

 結果を出したいですね。多くのファンが、待ちわびていますし、何より角田選手本人が一番分かっているわけです。外野の言うことは気にせず、自分のために結果を持ち帰ってもらいたい。オーストリアを楽しみにしたいと思います。

 ハースが参戦200戦目です。カラーリングも、参戦当初に合わせて特別カラーリングとなりました。

 オコン選手が、9位入賞で2ポイント獲得。久しぶりのポイントでした。節目だし、ポイント取らなきゃって話していた小松代表も一安心かな。

 アロンソ選手、7位で6ポイントも獲得。スペインに続いて復調したのかな。

 地元GPのストロール選手。手首が完調ではないのか、17位。

 ハミルトン選手、国歌斉唱のグリッドに向かう途中も携帯をご覧であります。

 男子なら分かりますよね?

 やられたら、やり返すのみ! 仲よしなんだね。

 表彰式を撮るために待機していたら、ノリス選手が壁沿いに……。

 レース後にピアストリ選手とチームに素直に謝罪の言葉を述べていましたね。レースですからね、チャンピオン争いしているわけですし。まだ10戦目です。

 チャンスはまだまだありますから、正々堂々といいレースを続けてほしいと思います。

 予選の時のフェルスタッペン選手のアタックラップ。少し分かりづらいと思うんですけれど、縁石でマシンが揺れているんです。するとリアウイングが左右に揺れるんです。この揺れ幅が、レギュレーションのギリギリを突いて設定されているんですね。

 揺れる=動く。高速で走ると風圧でウイングが寝る、とするとダウンフォースが減る、とすると最高速が伸びる。とかね、多分ね……。

 スタート、3日間快晴でした。もう今年はずっと晴れてないですか?

 モントリオール、物価が恐ろしく高い。特にホテルが半端ない……。ので、2年くらいお休みしていました。

 モントリオールのジル・ヴィルヌーヴ・サーキットは実に自然豊かであります。でも、われわれカメラマンやオフィシャルさんの通路は以前、草ぼうぼう、ぬかるみだらけだったんですが、だいぶ整備がされて移動しやすくなってました。

 カナダといえば、ウッドチャック! グラウンドホッグとも言うそうです。

 今年はあちこちでたくさん見ましたし、セッションが終わって探しながら撮っていると時間を忘れてしまっているほどでした。一生懸命撮影してみました! ずっと、草を食べていました。かわいい!

 鳥や虫、蛇まで多種多彩。F1のサーキットの中で最も動物たちに会えるサーキット確定ではないでしょうか?

 メディア向けのケータリング。一番びっくりなのが、コーヒーマシンでカナディアーノという選択アイコンがあるんです。アメリカーノが飲みたかったので、係のお姉さんに聞いてみたのです。

「このカナディアーノというのは、アメリカーノと何が違うんですか?」
「全く一緒ですよ! 今、カナダとアメリカの状態はご存知ですか?……ということです」

 なるほどね! トランプさんの影響力はすさまじいと実感いたしました。

 木曜日の帰り道、スーパーに行ってきました。お寿司は1800円、買いませんでしたよ。

 買ったのは、これだけ。3000円くらい。僕の地元のスーパーのライフだったら、1500円くらいかな?? 円が安いというのもあるんですけどね。

 やっぱり、これだね!

 今回の宿、一階と半地下を貸していただいています。洗濯機&乾燥機も完備、素晴らしい! 助かります。

 今回のレンタカーは、ヒョンデ・エラントラ。可もなく不可もなく、後方が見づらいという以外は、悪いところなし。韓国のクルマいいですよね、どんどんシェア伸びているんではないでしょうか?

 スペインのレンタカーでKNって書いたのはKIAでしたね。すみません。読めませんでした。Nが逆だし。お詫びして訂正いたします。

 お客さんが笑顔になれるようなレースでよかった!

 日本には帰らず、僕はこのままドイツに向かいます! では、オーストリアでまた!

熱田 護

(あつた まもる)1963年、三重県鈴鹿市生まれ。東京工芸大学短期大学部写真技術科卒業。1985年ヴェガ インターナショナルに入社。坪内隆直氏に師事し、2輪世界GPを転戦。1992年よりフリーランスとしてF1をはじめとするモータースポーツや市販車の撮影を行なう。 広告のほか、「デジタルカメラマガジン」などで作品を発表。2019年にF1取材500戦をまとめた写真集「500GP」を、2022年にF1写真集「Champion」をインプレスから発行。日本レース写真家協会(JRPA)会員、日本スポーツ写真協会(JSPA)会員。