日下部保雄の悠悠閑閑
コロナ禍わが家のネコ事情
2020年7月13日 00:00
ネコが遊びに来た。長男が家族に加わった新顔を連れてきてくれたのだ。LINEで送られてきた写真ではどうもピンとこなかった。これ、本物か?
そして、小さなケージから覗いた中にはヌイグルミが入っており、あれ、ネコはどこだ? と思っていたらそのヌイグルミが動き出して、チョコンと顔を出した。
動いた! ウチにいるネコたちはケージを開いた瞬間に飛び出してくるので、こんなに動かないネコを見たのは初めてだ。生後半年ぐらいなので、キャッキャと動き回る年頃だと思うが、おとなしいを通り越している。
ヌイグルミのように、グレーの体に白いマフラーを巻いた仔猫は、ブリティッシュショートヘアという種類らしい。調べるとおとなしくて人によく懐くとあるが、小さな子供たちに抱っこされても、手を広げられてもされるがままで、キョトンとしている。甘えん坊だけど人に撫でられるのは嫌がるとあるが、少なくともマルちゃん(新人ネコ)に限ってはそんなことなさそうだ。部屋をユックリ探索して、納得いったのか家族のもとに戻ってやはりヌイグルミのようにジッとしている。
ちなみに、甘えん坊だけど威厳のあるネコらしいが、確かにドンとしているのでその片鱗もうかがえる。ルイス・キャロルの「不思議の国のアリス」に登場するチェシャ猫は、このブリティッシュショートヘアがモデルらしい。
かわいいと皆で集まっていると、ムクが「なんだ、なんだ、騒がしいぞ!」とばかりにひょこっと出てきて、新人と初対面となった。転校生に初めて会う小学生が、興味はあるけどどうしたらよいか分からないといった様子だ。しばらく呆然としていたが、よそ者がテリトリーを侵略したと認識したらしく、一丁前に威嚇したと思ったら、さっと逃げて行った。
デリケートな年頃なのか、ムクはこのあと数日はオッカナビックリやってきては転校生を探しているようだった。残念ながら日帰りで去ってしまったので当分は会えないだろう。ムクよ、出会いのチャンスは活かさないとならないのだよ。
マルちゃん、今度来る時は泊まっておいで。でもその時はきっと大きくなってるんだろうな。
一方、先住ネコのトバとタイガーは、新人の来宅も知らずに終始どこかで寝ており、やっと気づいたときはすでにすでに帰宅した後。誰が来たかも知らない様子だった。タイガーがまた泡を吹かなくてよかったかもしれない。
トバとタイガーは兄弟だが性格が全く異なり、かなり面白い。ムクがやってきた時にストレスから入院したタイガーは、今も他人の気配がするとさっと消えてどんなに探してもいない。そして人の気配が消えるとどこからともなく現れて、何もなかったように澄ましている。
トバは泰然自若、人懐っこいので知らない人でも挨拶に来るのだが、どこかネコ離れしているところがあって、何かを深く考えているような顔でジッと目を見つめられると、こちらの心の奥底を探られるような気持ちになり、思わず正座したくなる。もっともムクがやってきてからというもの、本来のネコの野生に目覚めたのか走り回ったりすることがある。
で、先輩ネコのサスケさんは日がな寝てばかり。ジッと壁を見たり、歩いていているかと思えば立ち止まって考えごと(?)をしたり、謎の行動が多くなってきたが、元気でご飯もよく食べる。まだまだネコに教えられることは多い。
コロナ禍におけるわが家のネコ事情でした。