まるも亜希子の「寄り道日和」
昭和を探して湯田中渋温泉郷に
2026年5月7日 00:00
4月29日の「昭和の日」はもともと昭和天皇の誕生日だったんだよ、と娘に教えてあげると「えっ、昭和? エモイ」と瞳をキラキラ。小学6年になった娘のまわりやSNSでは昭和レトロがバズり中らしく、最近やたらと食いついてきます(笑)。先日、長野県の湯田中渋温泉郷に泊まったときにはもう街全体が昭和レトロといった風情で、あっちこっち写真を撮りまくって感動していました。
泊まった旅館からすでに昭和の古い建物で、トイレには「洋式便所」と書いてあるし、お布団は花柄だし、私としては大昔におばあちゃんちに泊まりに行ったのを思い出すような懐かしさだったのですが、娘にはどれも新鮮だった様子。夕食のあと、ぶらぶらと街を散歩しに行くと、長野電鉄の終着駅である湯田中駅がこれまたいい雰囲気なんです。
ちょうど、長野からやってきた「特急ゆけむり」が止まっていて、その姿を見た瞬間に古い記憶がシュルシュル〜〜と巻き戻されていき、「絶対に、ここではないどこかでこれを見たことがある」と思ったのにその場では思い出せず。後になって調べてみるとこの車両は、昔は小田急ロマンスカーだったんですね! 展望席があり、だんだんと後方の席に向かって座面が高くなっていくシアターレイアウトがいい感じ。娘もパシャパシャ写真を撮って、乗ってみたいなぁと興奮していたのでした。
少し歩くと「YOU遊街」という小さな看板があり、細くて長い下り坂を下りた先に待ち受けていたのは、これまた昭和レトロなスナック街。赤や緑や紫色の看板と、暗めのネオンがノスタルジーを誘います。といっても私はお酒が飲めるようになったのは平成なので、実際に入ったことはなくテレビドラマなどでよく見た光景という感じなんですけどね。ちょっとのぞいてみたかったですが、さすがに子どもと愛犬を連れて入るわけにもいかず、お散歩だけで帰りました。
そして翌朝、今度は明るい中でお散歩すると、あちこちに小さな日帰り温泉のような施設があることがわかりました。旅館のご主人に聞くと、これは観光客向けではなく地元の住人が何世帯かで共同で使う個人のお風呂なんだそう。昔ながらの家は内風呂がなく、代わりに共同で温泉を引いていたのが今も続いているんですね。ちなみに湯田中駅には誰でも入れる日帰り温泉が併設されていて、足湯は無料なんだそうですよ。
駅前には、昭和50年代と思われるスキー場のゴンドラリフトが飾られていて、娘は「かわいい〜」とまたまた大興奮。よく見るとゴンドラの外側に、スキー板をさしておくケースが備え付けられていますね。リフトというより観覧車に近いデザインは、今でもかわいらしいと感じました。
さらにお土産のリクエストも昭和レトロ。娘は旅館でお茶うけとして出されたおまんじゅうがとてもおいしくて気に入り、売っているお店をご主人に聞いたんです。するとクルマで5分くらいのところにある老舗の「羽田甘精堂」とのこと。創業1927年なので、来年で100周年ですね。自家製のこしあんにこだわり、新鮮な卵をたっぷり使った生地で包んだ温泉まんじゅうをはじめ、渋温泉を愛した俳人・小林一茶にちなんだ、沖縄産の黒砂糖を生地に使った「一茶まんじゅう」もいただくと、夫が大絶賛でした。
娘の昭和ブームがいつまで続くかわかりませんが、古き良き昭和を知ってもらえるのは親としても嬉しい限り。また近々、昭和を探すドライブにでも行きたいと思います。




