まるも亜希子の「寄り道日和」
2時間耐久レースの応援に筑波サーキットへ
2026年3月26日 00:00
日本各地で桜の開花宣言が出て、お花見を楽しむ人が多かった3連休。ですが、私が向かったのは筑波サーキットでした。2026年3月21日、22日に「筑波チャレンジクラブマンレース第1戦」が開催され、「JAF筑波/富士スーパーFJ/FJ1500地方選手権シリーズ」や「筑波ツーリングカーシリーズ」など7種目のうちの1つ、「VITA筑波シリーズ」の2時間耐久レースにTipo編集長の佐藤考洋さんと夫・橋本洋平がペアを組んで参戦するというので、応援に行ってきたんです。
VITAというのは、オリジナルのシャーシにトヨタ・ヴィッツのパワートレーンを搭載した、入門用のレーシングカー。2024年シーズンまでKYOJOで使われていたマシンといえば、思い浮かぶ人も多いかもしれないですね。今回の2時間耐久レースには、16台のVITAがエントリー。これまでスプリントレースは観戦したことがありましたが、10周くらいでも体力の消耗が激しくてヘロヘロになっているイメージなので、いったい2時間も走ったらマシンや燃費、ドライバーの体力はどうなるの? と、興味津々でピットに向かいました。
2年前まではメディア対抗ロードスター耐久レースがずっと筑波サーキットで行なわれていたので、年に一度は通っていたのですが、2025年から富士スピードウェイにお引っ越しとなったため、久しぶりの筑波のパドック。豪華な設備はないけど、ピットロードのすぐ脇まで顔を出し、ホームストレートを走り去っていく姿が間近で見られるコンパクトなこの感じ、リアルだし一体感があっていいなぁと懐かしい気持ちになりました。
VITA耐久レースは途中で給油の必要があり、2回のドライバー交代が義務付けられていて、給油はピットレーン側ではなくパドック側で行なうのがユニークなところ。レース開始20分までと、100分経過以降はドライバー交代をしてはいけないというレギュレーションで、1チームにドライバー2人のところもあれば3人のところもあるので、想像以上に作戦の立て方が豊富なのかなと思いました。
佐藤/橋本組の#1「Tipo eta vita1」は、イータデザイン合同会社がメンテナンスを行ない、#17の西濱/居村組「ETA白波ワークスVITA」とチームメイト。予選はドライバー2人の合算タイムで、#1は12番手となっていました。あれ? 百戦錬磨のこの2人にしては後方グリッドだなぁと思ったのですが、よくよく聞けば#1のVITAはシャーシもエンジンもエントリー車両の中でいちばんと言っていいほど古く、足まわりも経年劣化が見られるそうで、ストレートで最新のマシンにぐんぐん離されてしまうのだとか。しかも、予選アタック中にお腹が痛くなり、トイレに駆け込んでいる間にコース上にオイルを撒いてしまった車両があり、アタックがろくにできなかったというから、まったくグダグダですよね(笑)
なので、「スタートから飛ばして、なんとかシングルを狙います!」と意気込んで出て行った、スタートドライバーの佐藤さん。とはいえ、どう頑張っても速さでは上位に追い付かないのにどうするんだろう? と思って見ていると、前で速い車両がバトルをしている隙をするするっとかわしていく、水すましのような華麗なドライビング! あれよあれよという間に、一時は7位まで浮上して電光掲示板にゼッケンが表示されたではないですか。「お〜〜、さすが〜〜」とピットは大盛り上がりなのでした。
しかしそうこうしているうちに、コース上ではコースアウトした車両があり、イエローコーションでセーフティカー導入。#1は給油をして得かどうかの瀬戸際だったため、ピットインの判断がちょっと遅れてしまったんです。給油をするときはピットロードを出てから次にコントロールタワーを通過するまでが6分以上経過していなければならないという規定もあるため、少し時間をロスしてしまったのはもったいなかったですね。
そしてドライバーを橋本にチェンジし、再びじわじわと順位を上げていきますが、なんと、レース開始から50分が経過する頃になって、ダンロップアーチ下で車両3台が絡むクラッシュが発生。橋本は最後に突っ込んでしまった車両のすぐ後ろを走っており、急ブレーキを踏んでなんとか切り抜けたという、なかなかにスリリングな展開となっていました。そこで、トップを走行していた#7はリタイア。イエローコーションがグリーンに変わるまで、けっこう長い時間を要したためここで給油を済ませるチームも多かったのですが、#1はちょっと早いタイミングだったのでコースにステイということになりました。波乱のレースで、一時は5位まで浮上したものの、ピット滞在時間が1秒足りなかったということでピットスルーペナルティをくらったのも痛いところでした。
でも、VITAでこんなにも順位がコロコロと入れ替わるレース展開になるとは予想もしていなかったので、見ている方はとっても面白いですね。あちこちでバトルが繰り広げられ、抜きどころがないかと思いきや1コーナーの飛び込みで抜いていく姿が見られたり、ハラハラドキドキです。#1は残り30分くらいのところで最後のピットイン。給油を無事に済ませて、佐藤さんの追い上げに託します。
しかも波乱はこれで終わらず、あと1周くらいでチェッカーが出るか? というところで1位を走行していた車両がなぜかピットに入ってきてしまうという、ナゾの動きがあったりして、終了後にちょっと揉めていたようですが、とりあえず、#1は7位でフィニッシュという大健闘! シングルを狙うという有言実行の結果はさすがです。チームメイトの#17はもう少しで表彰台という惜しい4位でしたが、とても清々しいレースでした。
橋本は久しぶりのVITAだったこともあり、レース終了直後から耳鳴りがしたり、首が痛いだの全身筋肉痛だのとやんややんや騒いでおりましたが(笑)、ひと言でいえば楽しかったということだと思います。私も、また観たいなぁとやみつきになりそうです。



