まるも亜希子の「寄り道日和」

日本上陸した「PV5カーゴ」を見てきました

東京都西東京市の新青梅街道沿いにオープンした「Kia PBV 東京西」で行なわれた日本初上陸発表会。配送シーンをイメージしたPV5カーゴがドーンと展示されていました

 2025年のジャパンモビリティショーに出展していて、面白いなぁと興味津々で見ていた韓国ブランドのKia PBVが、ついに日本初上陸ということで発表会が行なわれ、直営ディーラー第1号店「Kia PBV 東京西」に行ってきました!

 Kia PBVが面白いなぁと思った理由としては、まず1つはPBV(プラットフォーム・ビヨンド・ビークル)という新しい発想。従来の大量生産をベースとしたモビリティには実現が難しかった仕組みを生み出し、クルマが用途を決めるのではなく、用途からモビリティを設計することを可能としている点なんです。独自の「フレキシブルボディシステム」は、モジュールをレゴのように組み立てることで、アッパーボディの仕様を最大16種類まで拡張することができるというもの。現在、日本では運送業のさまざまな課題が社会問題化していますが、その1つの要因となっているのが、現場を改善したくてもそれに合うモビリティがない、もしくはあっても導入が難しいという実情なのだといわれています。

 例えば、カーボンニュートラルを進めようと電動化をはかると、それまで積載できていた荷物より少ない量しか積めなくなり、すると一往復多く走らなければならなくなってしまう。人手不足でただでさえ労働時間を減らさなければならないのに、本末転倒……といった、もどかしい問題があるようです。でも、用途に合わせた設計が可能となるならば、積載効率を高めながら電動化が叶えられ、人手不足解消や労働環境向上にもつながる可能性が望めるというわけです。このPBVが、課題解決への救世主になるかもしれないと感じました。

 今回、日本で販売開始されるのは2人乗り貨物バンのKia PV5カーゴと、5人乗り乗用バンのKia PV5パッセンジャー。デザインも未来的でユニークで、ちょっと愛嬌のある感じがいいんですよね。PV5カーゴのバッテリは43.3kWh/51.5kWh/71.2kWhの3タイプが用意されていて、業務運用に最も適したものを選択できるようになっています。発表会の会場では、配送業仕様やプロ道具満載の活用例、キャンプ仕様や福祉車両としてのサイドスロープ仕様が展示されており、空間の広さや多彩な使い勝手の良さを実感することができました。

まるで「走る大きな道具箱」といった印象の活用例も展示されており、いろんな道具が効率よく収まっていることに感心

 販売拠点に関しても、この東京西を皮切りに厚木、町田、名古屋、三重、岡山、福岡の7拠点を整備中で、サービス拠点もまずは約50か所を構築していく計画とのこと。このKia PV5を街中で見かける日も近そうですね。私はまだ試乗をしたことがないので、あとは欧州を中心に主要アワードを数多く受賞した実力派の走りを早く味わってみたいなと思っています。

こちらはキャンプ場でのシーンをイメージしたPV5パッセンジャー。中はこのまま寝転がれそうな広さでした
まるも亜希子

まるも亜希子/カーライフ・ジャーナリスト。 映画声優、自動車雑誌編集者を経て、2003年に独立。雑誌、ラジオ、TV、トークショーなどメディア出演のほか、エコ&安全運転インストラクターなども務める。海外モーターショー、ドライブ取材も多数。2004年、2005年にはサハラ砂漠ラリーに参戦、完走。日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員。2006年より日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。ジャーナリストで結成したレーシングチーム「TOKYO NEXT SPEED」代表として、耐久レースにも参戦。また、女性視点でクルマを楽しみ、クルマ社会を元気にする「クルマ業界女子部」を吉田由美さんと共同主宰。現在YouTube「クルマ業界女子部チャンネル」でさまざまなカーライフ情報を発信中。過去に乗り継いだ愛車はVWビートル、フィアット・124スパイダー、三菱自動車ギャランVR4、フォード・マスタング、ポルシェ・968、ホンダ・CR-Z、メルセデス・ベンツVクラス、スズキ・ジムニーなど。現在はMINIクロスオーバー・クーパーSD。