2015フランクフルトショー

英ロールス・ロイス、新型4シーターコンバーチブル「ドーン」を公開

570PS/780Nmを発生するV12 6.6リッターツインターボ搭載

2015年9月19日~27日(一般公開)

独フランクフルト Messe Frankfurt

 英ロールス・ロイス・モーター・カーズはフランクフルトショーの会場において、9月8日にオンライン上でワールドプレミアした新型4シーターコンバーチブル「ドーン」の展示を行った。

 同社の「シルバードーン」(1950~1954年)からデザインの着想を得たというエクステリアは、ボディーに対するホイールの高さの比率が2:1であること、長いボンネット、フロントのショート・オーバーハング、リアのロング・オーバーハング、エレガントに先細るリアエンドの造形、高いショルダーラインといった、ロールスロイス伝統のデザイン原理を採用しつつ、「レイス」に比べて53mm延長されたフロントバンパーや45mm奥まった位置にフロントグリルを配し、さらにグリルのすぐ下にナンバープレートをレイアウトするといった手法により全体のバランスを低く印象付けるデザインとした。

 ボディーサイズは5285×1947×1502mm(全長×全幅×全高)、ホイールベースは3112mm。「ゴースト」と比べ24mmワイドなリアトレッド、180mm短いホイールベースを採用。車両重量は2560kg。

ドーンのボディーサイズは5285×1947×1502mm(全長×全幅×全高)、ホイールベースは3112mm

 また、ファブリック製のルーフについてはロールス・ロイスとしての気品を保つこと、世界でもっとも静かなコンバーチブルを作ることに注力し、ドーンの室内はコンバーチブルモデルとして初めて「レイス」と同様の無音環境を実現したという。このルーフは50km/hまでであれば走行中でも開閉操作が可能で、開閉にかかる時間は22秒としている。

 パワートレーンはV型12気筒6.6リッター ツインターボエンジンにZF製8速ATの組み合わせで、最高出力420kW(570PS)/5250rpm、最大トルク780Nm/1500rpmを発生。0-100km/h加速は4.9秒とアナウンスされている。トランスミッションについては、「レイス」で初採用されたGPSと地図データを用いて交差点や高速道路の合流点や出口などを認識し、それに応じて常に最適なギヤを選択するという「サテライト・エイディッド・トランスミッション(SAT)」を標準装備している。

「どのシートに座っても快適さが犠牲になることはない」という4座独立シートを採用するドーンのインテリア。コンバーチブルモデルで発生しがちなスカットル・シェイク(ボディーの小刻みな振動)を最小化するべく、ボディーのねじれ剛性の向上に取り組んだ結果、ドーンは「現在入手可能な4シーター・コンバーチブル・モデルのなかでもっとも頑丈なシャシーを手に入れた」という

編集部:小林 隆