【2011ジュネーブショー】 マツダ、SKYACTIV技術採用のコンセプトモデル「勢(MINAGI)」公開 欧州市場向けのロードスター特別限定車「MX-5 Spring 2011」も出展 |
マツダは、ジュネーブショーで次世代技術「SKYACTIV(スカイアクティブ)」を採用したコンセプトモデル「勢(MINAGI)」を世界初公開した。
同社はかねてから躍動感のあるデザインをテーマとしてきた。とくにブランドメッセージ「Zoom-Zoom」発表後に登場したアテンザやRX-8、デミオなどは、動きのある造形をデザインで表現したモデルと言える。
昨年、同社は新しいデザインテーマ「魂動(こどう)-Soul of Motion」を掲げるとともに、魂動を具現化した4ドア4シータースポーツクーペのコンセプトモデル「マツダ 靭(SHINARI)」をロサンゼルスオートショーで公開した。そして今回のジュネーブショーでは、魂動を採用したコンセプトモデルの第2弾として、コンパクトクロスオーバーSUVのコンセプトモデル「MINAGI」を発表。
MINAGIは、軽やかに勢いよく駆け回る俊敏さから名付けれており、チーターのように、いかなる方向にも瞬時に動くことができる軽快なフットワークを想起させるデザインを施した。
エクステリアは、従来のSUVが荷室をバックパックのように背負ったフォルムなのに対し、張り詰めた筋肉そのものが内包するイメージのフォルムに仕立てたと言う。具体的には、Aピラーをより後方に配置し、ワンモーションフォルムのミニバンとの違いを明確化することで、ドライバーズカーであることを強調したほか、より強いねじるを取り入れたフェンダー、抑揚のある造形にしたボディーサイド、SUVらしい幅方向への踏ん張り感と安定感を強調するリアビューによって表現している。
なお、MINAGIは昨年同社が発表したSKYACTIVを採用しており、燃費改善を最重要課題としたエンジン、トランスミッションのほか、徹底した軽量化と安全性を考慮したプラットフォーム、ボディーなどを採用。具体的な燃費数値などは公表されていないが、SKYACTIV技術によって2015年までにマツダ車の平均燃費を2008年比で30%改善するとしており、かなりの数値が期待できる。
MINAGIはチーターのように、いかなる方向にも瞬時に動くことができる軽快なフットワークを想起させるデザインが施された |
インテリアは黒を基調に、シートバック背面やドアアームレストの裏側などに赤いアクセントを施し、大人の知性と感性を表現したと言う。
またインナードアハンドルなど剛性を必要とする部分には、削りだしの金属に磨きをかけたパーツを採用し、質感を高めている。
現時点で同社のSUVはビックサイズのCX-7のみなので、今後MINAGIをベースにしたコンパクトSUVが登場するのは間違いない。発表時期などは明らかになっていないが、今から楽しみである。
インテリアは黒を基調とし、各所に赤いアクセントをあしらった |
SHINARIは、デザインテーマの魂動を伸びやかなフォルムで表現した4ドア4シータースポーツクーペ |
そのほか、プロダクションモデルでは、ロードスター(欧州名:MX-5)の特別限定車「MX-5 Spring 2011」を出展。
この特別仕様車は欧州市場向けのモデルで、すでにドイツ、イギリス、オランダ、オーストリア、スペイン、ポーランド、イタリア、フランス、ノルウェー、スウェーデン、チェコ、ハンガリーで販売されており、遅れて北米、オーストラリアにも導入される予定。
特別仕様の内容は、エクステリアでは光輝仕上げの17インチアルミホイールやボディーカラーに専用色のドルフィングレーを採用したほか、クロムドアハンドラー、シルバーフォグランプベゼル、フォグランプとフロントバンパーグリルまわりのシルバー仕上げ、第3ブレーキランプのホワイトレンズなど。
インテリアでは、淡いグレーの革シートに5段階のヒートシーター、ダッシュボードの計器類およびエア吹き出し口、クルーズコントロール、ボーズサウンドシステムなど。
1.8リッターと2リッターエンジンが用意され、すべて5速MTの組み合わせとなる。
なお、導入国によって名称が異なり、イギリスでは「KENDO MX-5」との名称で販売されていると言う。
特別限定車「MX-5 Spring 2011」 |
MAZDA 5(日本名:プレマシー) | MAZDA 6(日本名:アテンザ) | |
MAZDA CX-7 | MAZDA 3(日本名:アクセラ) |
http://car.watch.impress.co.jp/backno/event_repo/index_c270s1157.html
(編集部:小林 隆)
2011年 3月 7日