東京モーターショー2017

【東京モーターショー2017】未来のクルマと人、社会の繋がりを体感できる「TOKYO CONNECTED LAB 2017」

大型ドームやVRヘッドセットを利用した体験型コンテンツ、トークイベントなどを展開

2017年10月25日 開幕

2017年10月27日 プレビューデー

2017年10月28日~11月5日 一般公開日

【東京モーターショー2017】未来のクルマと人、社会の繋がりを体感できる「TOKYO CONNECTED LAB 2017」 西展示棟4階で行なわれている主催者テーマ展示「TOKYO CONNECTED LAB 2017」の入口
西展示棟4階で行なわれている主催者テーマ展示「TOKYO CONNECTED LAB 2017」の入口

「第45回東京モーターショー2017」の主催者テーマ展示として開催されている、「TOKYO CONNECTED LAB 2017」。クルマの自動運転の先にある、クルマと人、社会とが繋がる「モビリティ社会」の実現によって、どういった新しい価値がもたらされ、人と社会の繋がりが変わっていくのか。そういった未来のモビリティ社会を体感しながら理解を深め考えていく、というコンセプトで実施されている展示となっている。

 TOKYO CONNECTED LAB 2017は、来場者参加型の展示やトークイベントなどを行なうコンテンツゾーンと、自動車メーカーや部品メーカーなどがテーマに沿った展示を行なう展示ゾーンの、2つのゾーンに分けられている。本稿では、コンテンツゾーンの展示内容について紹介する。

【東京モーターショー2017】未来のクルマと人、社会の繋がりを体感できる「TOKYO CONNECTED LAB 2017」 「TOKYO CONNECTED LAB 2017」のコンテンツゾーンには、「THE FUTURE」「THE MAZE」「THE MEET UP」と3種類のコンテンツを用意
「TOKYO CONNECTED LAB 2017」のコンテンツゾーンには、「THE FUTURE」「THE MAZE」「THE MEET UP」と3種類のコンテンツを用意

THE FUTURE

 THE FUTUREは、将来のモビリティ社会がどういったものになるのかを、巨大なドーム状のシアターに映像として映し出すことで、来場者が視覚的に体感できるという内容のコンテンツだ。ただ、THE FUTUREは単なる映像を見るだけのものではなく、「未来は、誰かが決めるものではなく、みんなでつくっていくもの」という考え方のもとに、来場者にアンケートを実施しつつ、そのアンケート内容を映像にリアルタイムに反映させながら、実際に人々がどういったモビリティ社会を求めているのかを可視化するという実験的な側面も持っている。

 シアターへの入場前に、来場者は手持ちのスマートフォン、または会場に設置されているタブレット端末を利用してアンケートに答える必要がある。そのアンケートは、未来のモビリティ社会で想定される「SOCIAL GOOD(技術で社会を変えていく未来)」「UNIVERSAL(すべての人にやさしい未来)」「MOVE(社会や経済が活性化する未来)」「DRIVE(自由がどんどん加速する未来)」「PRIVATE(場所や時間に縛られない未来)」「SHARE(体験を仲間とシェアする未来)」という6つのシナリオに沿ったものとなっており、結果はシアター入場時に集計。そして、そのアンケート結果が実際にシアター内での映像に反映され、可視化される。これによって、単に“未来はこうなるんだ”と感じるだけではなく、“自分とは違うんだ”というように、参加者が未来の世界を想像したり考える機会にもしてほしいという。

 また、単なる展示に終わらせるだけでなく、アンケート内容を今後検証し、日本自動車工業会のメンバーにフィードバックする計画もあるとのこと。未来のモビリティ社会という切り口で、ここまで大きな実験的な内容の展示を行なったのはおそらく初めてとのことで、自動車メーカーにとっても今のユーザーが考えるモビリティ社会の将来像について触れられることにもなるだろう。将来、我々ユーザーへのフィードバックにも繋がる可能性が高いため、積極的に参加してもらいたい。

 なお、シアターでは約300人が同時に視聴でき、映像コンテンツの体験は約10分ほど。入場は入れ替え制ではないため、それほど待ち時間なく体験できるだろう。

【東京モーターショー2017】未来のクルマと人、社会の繋がりを体感できる「TOKYO CONNECTED LAB 2017」 未来のモビリティ社会がどうなるかを映像で体感できる「THE FUTURE」
未来のモビリティ社会がどうなるかを映像で体感できる「THE FUTURE」
【東京モーターショー2017】未来のクルマと人、社会の繋がりを体感できる「TOKYO CONNECTED LAB 2017」 このようなドーム状のシアター内で映像を体験。最大300人まで収容可能
このようなドーム状のシアター内で映像を体験。最大300人まで収容可能
【東京モーターショー2017】未来のクルマと人、社会の繋がりを体感できる「TOKYO CONNECTED LAB 2017」 シアター入場前には、簡単なアンケートが実施される
シアター入場前には、簡単なアンケートが実施される
【東京モーターショー2017】未来のクルマと人、社会の繋がりを体感できる「TOKYO CONNECTED LAB 2017」 アンケートはTMS公式アプリを利用して行なう
アンケートはTMS公式アプリを利用して行なう
【東京モーターショー2017】未来のクルマと人、社会の繋がりを体感できる「TOKYO CONNECTED LAB 2017」 スマートフォンがなくても、会場に設置されたタブレット端末でアンケートに回答できる
スマートフォンがなくても、会場に設置されたタブレット端末でアンケートに回答できる
【東京モーターショー2017】未来のクルマと人、社会の繋がりを体感できる「TOKYO CONNECTED LAB 2017」 シアター内では、このように360度全天周の迫力のある映像で未来のモビリティ社会を体感
シアター内では、このように360度全天周の迫力のある映像で未来のモビリティ社会を体感
【東京モーターショー2017】未来のクルマと人、社会の繋がりを体感できる「TOKYO CONNECTED LAB 2017」 入場前に行ったアンケートの結果が即座に集計され、映像に反映される
入場前に行ったアンケートの結果が即座に集計され、映像に反映される
【東京モーターショー2017】未来のクルマと人、社会の繋がりを体感できる「TOKYO CONNECTED LAB 2017」 参加者が求める未来のモビリティ社会の姿が数値で示される。この結果はメーカーにもフィードバックする計画とのこと
参加者が求める未来のモビリティ社会の姿が数値で示される。この結果はメーカーにもフィードバックする計画とのこと

THE MAZE

 THE MAZEは、コネクテッドカーによる未来のモビリティ社会と自動運転の世界を体感できる、ゲーム型のコンテンツだ。

 コネクテッドカーは、自身に搭載された各種センサーで集めた情報や、ほかのクルマ、インフラなどが集めた情報を、常時接続されているネットワークで共有、分析することで、自動運転や安全性を高めるといったさまざまな新しい価値を生み出すものとして期待されている。そのコネクテッドカーによる未来のクルマの姿を、PlayStation VRを利用し仮想現実として体感できるようになっている。

 THE MAZEでは、最大30人が同時に体験できるようになっている。それぞれがPlayStation VRを装着し、仮想現実内でコネクテッドカーに指示を与えつつ、迷路状となっている未来の東京の道路を走破し、ゴールに向かうという内容。体験中は、ほかの参加者とすれ違うことで情報を共有したり、各所に置かれているインフラからの情報を得ながら、道路の地図や通行止めなどの道路状況を把握し、ゴールへと向かうことになる。

 内容はゲーム仕立てではあるが、将来のモビリティ社会においてコネクテッドカーがどういった振る舞いをし、どのように自動運転が実現されるのかを、分かりやすく体験できるようになっている。1回あたりの参加人数は限られるが、THE FUTUREと合わせてこちらも体験をお勧めしたい。

 なお、THE FUTUREの参加には予約が必要となる。予約は、スマートフォン用公式アプリ「TMS公式アプリ」、または会場に設置されている予約端末を利用して行なう。できれば、事前にスマートフォンでTMS公式アプリを利用して予約しておくことをお勧めする。

【東京モーターショー2017】未来のクルマと人、社会の繋がりを体感できる「TOKYO CONNECTED LAB 2017」 「THE MAZE」では、コネクテッドカーによる未来のモビリティ社会と自動運転の世界をゲーム仕立てで体感できる
「THE MAZE」では、コネクテッドカーによる未来のモビリティ社会と自動運転の世界をゲーム仕立てで体感できる
【東京モーターショー2017】未来のクルマと人、社会の繋がりを体感できる「TOKYO CONNECTED LAB 2017」 このような特設ゾーンが用意され、最大30人が同時に体験できる
このような特設ゾーンが用意され、最大30人が同時に体験できる
【東京モーターショー2017】未来のクルマと人、社会の繋がりを体感できる「TOKYO CONNECTED LAB 2017」 コンテンツの内容は、未来の東京を舞台にコネクテッドカーに乗り込んで、迷路状の道路を走破してゴールを目指すというもの
コンテンツの内容は、未来の東京を舞台にコネクテッドカーに乗り込んで、迷路状の道路を走破してゴールを目指すというもの
【東京モーターショー2017】未来のクルマと人、社会の繋がりを体感できる「TOKYO CONNECTED LAB 2017」 PlayStation VRを利用し、仮想現実の世界でコネクテッドカーを体感できる
PlayStation VRを利用し、仮想現実の世界でコネクテッドカーを体感できる
【東京モーターショー2017】未来のクルマと人、社会の繋がりを体感できる「TOKYO CONNECTED LAB 2017」 参加者全員がPlayStation VRを装着するとゲームがスタート
参加者全員がPlayStation VRを装着するとゲームがスタート
【東京モーターショー2017】未来のクルマと人、社会の繋がりを体感できる「TOKYO CONNECTED LAB 2017」 参加者の視界には、未来の東京をモチーフとしたこのような映像が広がる
参加者の視界には、未来の東京をモチーフとしたこのような映像が広がる
【東京モーターショー2017】未来のクルマと人、社会の繋がりを体感できる「TOKYO CONNECTED LAB 2017」 ゲーム内でほかの参加者のクルマとすれ違うと、それぞれのクルマの集めた情報が転送され、マップなどの情報が追加されていく
ゲーム内でほかの参加者のクルマとすれ違うと、それぞれのクルマの集めた情報が転送され、マップなどの情報が追加されていく
【東京モーターショー2017】未来のクルマと人、社会の繋がりを体感できる「TOKYO CONNECTED LAB 2017」 地図や道路状況は、マップ内に設置されているインフラからも入手可能。それらの情報を参考にゴールを目指す
地図や道路状況は、マップ内に設置されているインフラからも入手可能。それらの情報を参考にゴールを目指す

THE MEET UP

 THE MEET UPでは、10月29日~11月3日の期間、デジタル経済メディア「NewsPicks」プロデュースによる、モビリティ社会をテーマとしたさまざまなトークセッションが行なわれる予定。

 トークセッションは1日1回の予定で、10月29日は17時~18時、そのほかの日は18時~19時に行なわれることになっている。トークセッションの内容については、東京モーターショー2017公式ホームページ内の「TOKYO CONNECTED LAB 2017」コーナーで詳しく紹介されているので、そちらを参照してもらいたい。

【東京モーターショー2017】未来のクルマと人、社会の繋がりを体感できる「TOKYO CONNECTED LAB 2017」 「THE MEET UP」では、モビリティ社会をテーマとしたさまざまなトークセッションが行なわれる
「THE MEET UP」では、モビリティ社会をテーマとしたさまざまなトークセッションが行なわれる

平澤寿康