イベントレポート

BMW、新型「X2」「iX2」を世界初公開 「ジャパンモビリティショー2023」のためBMW AGのオリバー・ツィプセ社長が来日

ワールドプレミアしたEVモデル「iX2」

 ジャパンモビリティショー2023のBMWブースでは、新型「X2」とそのバッテリEVモデル「iX2」が世界初公開された。10月25日に開催されたプレスカンファレンスには、ジャパンモビリティショーのために来日したBMW AGの代表取締役社長兼会長のオリバー・ツィプセ氏が登壇した。

 ツィプセ氏は「BMWグループは幅広い供給ネットワークを通じて日本と強い絆を築き、さらに世界最大の自動車メーカーのトヨタ自動車とのパートナーシップも結んでいます。BMW iX5ハイドロジェンの実証実験も開始しており、水素の可能性を早くから見出した日本は、今や水素技術の先駆者です。個人的にも日本で学生時代を過ごしたことから、深いつながりを感じます」とあいさつ。

 さらに「本日はフル電気自動車のiX2を初公開し、来春に発売する予定です。また、次の大きなマイルストーンである『ビジョン ノイエクラッセ』をアジア初公開します。このクルマは完全に新しいモデルジェネレーションで、デジタライゼーションとサステナビリティに完全対応したフル電気自動車です」とメイン展示の2台を紹介した。

登壇したBMW AGのオリバー・ツィプセ取締役会長

 ビジョン ノイエクラッセについては、続いて登壇したBMWグループのデザイン責任者であるエイドリアン・ファン・ホーイドンク氏は、「テクノロジにおける大きな前進は、常にデザインにおける大きな変化のきっかけになります。私たちが引き起こす変化は、BMWの本質を引き出し、それを未来へ導くものです。このビジョン ノイエクラッセはそれがどのようなものであるか、最初のヒントを差し上げるものです。外観は典型的なBMWの2.5ボックスのデザインに、ある種の全身的なダイナミックさとショートオーバーハング、そしてホイールが強調されていて、全ての要素がBMWであることを物語っています。フロントエンドはBMWのフェイスの新しい解釈で、新型のライトシグネチャーによってBMWのアイデンティティを表現しています」と紹介。

BMWグループのデザイン責任者であるエイドリアン・ファン・ホーイドンク氏

 さらに「インテリアはユーザーインタラクションを再設計し、ヘッドアッププロジェクションの経験値を取り入れたBMWパノラミックビジョンディスプレイを採用しました。ディスプレイはフロントウインドウの全幅を使用し、同乗者からも見える設計で、操作は特徴的なハンドルの右側のスポークを使います。目は前方、手はハンドルから離れなくなります。インテリアはとてもクリーンで、明るく心地よいものとなりました。ノイエクラッセは、クルマがよりインテリジェントに、よりサステナブルに、そしてより人間的になるもので、BMWの本質そのものが未来へと投影されたクルマです」と説明した。

新型「X2」と、そのEVバージョン「iX2」をワールドプレミア

 BMWブースでは、BMWがSAC(スポーツ・アクティビティ・クーペ)と呼ぶコンパクトSUVの新型「X2」と、そのEVバージョン「iX2」がワールドプレミアされている。

 最新世代のオペレーションシステムであるクイックセレクト機能付き「BMW iDriveコントロール」や、ゲームやオーディオ、動画を革新的なサービスで提供するコネクティッドシステムを搭載。パワートレインは、最高出力190PS(140kW)、最大トルク247kWを発生するモーターをそれぞれ前輪と後輪にもつEVの四輪駆動モデルで、システムトータルは最高出力272PS(200kW)、最大トルク494kWとなり、0-100km/h加速5.6秒という俊速モデルになっている。ボディ床下のリチウムイオンバッテリーは容量66.5kWhで、航続距離は417~449kmを実現。ボディサイズは4554×1845×1560mm(全長×全幅×全高)、ホイールベース2690mm。車重は2095kgとなっている。

ワールドプレミアとなるiX2

 さらに、コンパクトSUVの「iX1」から始まり、「i4」「i5」「i7」など各サイズのEVモデルを展示した。

原 アキラ