イベントレポート 東京オートサロン 2022

BBSが2022年シーズンからワンメイク供給するF1&ナスカー用ホイール公開。「ハイエース向けプロトタイプ」ホイールなども展示

2022年1月14日~16日 開催

BBSブースで公開された2022年仕様のF1用18インチホイール

 千葉県千葉市美浜区の幕張メッセで、カスタムカーと関連製品の展示会「東京オートサロン2022」が1月14日~16日の会期で開催されている。

 東ホール 803にあるBBSブースでは、“レースと共に歩んだBBSの原点に返る”というテーマで展示を実施。2021年のSUPER GTに参戦した「ZENT CERUMO GR Supra」や女性ドライバー限定のプロレースシリーズ「KYOJO CUP」で採用されている「VITA-01」、2013年から富士スピードウェイを舞台に開催されているワンメイクレース「インタープロトシリーズ」の専用マシン「kuruma」といったレースマシンを展示するほか、過酷なレースの現場で培った技術が反映された最新ホイール製品を展示している。

 このほかBBSブースでは、1月15日~16日にモータージャーナリストの飯田裕子氏が総合司会を務める「BBSスペシャルトークショー」を実施。モータースポーツの現場で活躍する多彩なゲストを相手に、モータースポーツとホイールの関係などを紹介する。

BBSブースではレーシングマシンや同社製品のホイールなどを展示

2022年からF1&NASCARのホイールをワンメイク供給

BBSジャパン株式会社 代表取締役社長 北秀孝氏

 1月14日にブース内で行なわれたプレスカンファレンスでは、BBSジャパン 代表取締役社長 北秀孝氏とBBSジャパン ブランドマネジメント室 田中康博氏の2人が出席してプレゼンテーションを行なった。

 北氏はBBSが1970年代にフォードやBMWの車両向けにチューニングを行なうカーショップとしてスタートし、早い段階からクルマの走行性能を高めるためにホイールを軽量化することが効果的だと考えてアルミホイールの製作に携わることになったというエピソードを紹介。1990年代にはフェラーリ F1チームにマグネシウム鍛造ホイールを供給することになり、モータースポーツ活動は一貫してBBSのDNAになっていると語った。

モータースポーツ活動は1970年代から一貫してBBSのDNAとなっている

 これを受け、2022年からは新しいモータースポーツ活動に挑戦することが決断され、F1向けに開発された新しいホイールをお披露目。新たなレギュレーションに対応する18インチホイールはBBSが製作して全チームに供給するワンメイク体制になることも明らかにされた。

BBSの新しいF1用ホイールが公開された
2022年シーズンから全チームに対して供給されるF1用ホイール

 また、これまでも取り組んできた地域トップカテゴリーについてもさらに力を入れることになり、日本で挑戦しているSUPER GTに続き、北米を中心に人気を博しているNASCARにF1同様にワンメイク体制でホイール供給を実施する。

地域トップカテゴリーの新しいモータースポーツ活動としてNASCARにホイールをワンメイク供給する
BBSの新しいNASCAR用ホイール

 このほかに北氏は、BBSの新たなタグラインとして「最高のお気に入り。」ということばを制定したことも発表。この短い言葉の中に、BBS製品を使った人にお気に入りのホイールとして認知してもらうことを期待していると語った。

BBSの新たなタグラインは「最高のお気に入り。」
BBSではホイールで一般的に求められる「軽さ」「強度」「剛性」に加え、「美しさ」「靱性」を追求。タイヤと協調してホイールがきちんとしなることで路面をキャッチするという
BBSジャパン株式会社 ブランドマネジメント室 田中康博氏

 北氏に続いて登壇した田中氏は、2022年の国内モータースポーツ活動について説明。SUPER GTでは2021年同様、GT500クラスの「TGR TEAM ZENT CERUMO」、GT300クラスの「SUBARU BRZ R&D SPORT」と「BMW Team Studie」の計3チームにホイールを供給。

 スーパー耐久シリーズではST2クラスの「Honda R&D Challenge」に加え、最上位カテゴリのST-Xクラスに参戦する「Team DAISHIN」に今シーズンからホイール供給を行なうことになった。

 このほか、従来からホイール供給を行なっている「インタープロトシリーズ」「KYOJO CUP」でも引き続き活動を続け、KYOJO CUPで採用されているワンメイクマシン「VITA-01」向けには新開発のホイールが使用されることになった。

SUPER GTではGT500クラスの「TGR TEAM ZENT CERUMO」、GT300クラスの「SUBARU BRZ R&D SPORT」と「BMW Team Studie」の計3チームにホイールを供給。2021年はSUBARU BRZ R&D SPORTとのタッグでシリーズチャンピオンを獲得した
スーパー耐久シリーズでは「NISSAN GT-R NISMO GT3」でST-Xクラスに参戦する「Team DAISHIN」にホイール供給することになった
「インタープロトシリーズ」「KYOJO CUP」にも引き続きホイール供給。KYOJO CUPの「VITA-01」向けは新開発ホイールを導入する
eスポーツの分野ではグランツーリスモSPORTの「FIA GTチャンピオンシップ」で公式パートナーとなっているほか、3月4日発売予定の「グランツーリスモ7」にも登場することになっている

レーシングマシン展示

「ZENT CERUMO GR Supra」
ZENT CERUMO GR Supraは右側がレッド、左側がシルバーを基調とするカラーリングとなる
「インタープロトシリーズ」の専用マシン「kuruma」
ボディサイズは4410×1950×1150mm(全長×全幅×全高)で車両重量は1100kg
「KYOJO CUP」で採用されているワンメイクマシン「VITA-01」
セミモノコックフレーム+スペースフレームのシャシーを採用
タイヤは2020年シーズンからダンロップ(住友ゴム工業)のワンメイクとなっている
Hパターンシフトをドライバー右側にレイアウト

ホイール展示

参考出展の「ハイエース向けプロトタイプ」マットグレイ×シルバーダイヤカット
参考出展の「FI-R」シトリンゴールド(新色)
参考出展の「RN」マットブラック(新色)
「RI-A」マットブロンズ(新色)
「RE-V7」19インチ(追加サイズ)
「SUPER-RS」ゴールド×シルバーダイヤカット(新色)
「RI-D」ダイヤモンドゴールド(新色)
佐久間 秀