イベントレポート 東京オートサロン 2022

オートバックスから「NSX」オーナーに向けた5台限定の“スペシャルフルカスタマイズパッケージ”「リガヴェロ」初公開 「ARTA MECHANICS」のカスタムカー第1弾で価格は2530万円

2022年1月14日~16日 開催

「ARTA MECHANICS」のカスタムカー第1弾「リガヴェロ」初公開

第2弾はトヨタ「GR86」を予定

 東京オートサロン2022が幕張メッセで1月14日~16日に開催されている。

 その会場でオートバックスセブンは、レーシングスポーツブランド「ARTA」のブースで新カスタマイズブランド「ARTA MECHANICS(エーアールティーエー メカニクス)」の第1弾となるカスタムカー「LEGAVELO(リガヴェロ)」を初公開した。

 リガヴェロは、本田技研工業の「NSX」をベースとしたカスタムカー。現行NSX所有の国内オーナーに向けて、スペシャルフルカスタマイズパッケージとして5台限定で2530万円にてカスタムを受け付ける。

 まずはSUPER GTでARTAとタッグを組むホンダのNSXからスタートし、今後は第2弾としてトヨタ自動車「GR86」のカスタムカーも予定しているとのこと。

リカヴェロ
本田技研工業「NSX」をベースに、ハンドメイドで仕上げられるカスタムカーがリカヴェロ
ホイールには「ARTAメカニクス」のロゴ入りセンターキャップを装着
マフラー
リカヴェロの内装
シート表皮はすべて張り替えられ、ロゴの刺繍などが施される
内装の各部位にカーボン素材をふんだんに使用

 リガヴェロはTOUGH&HIGH RESPONSEをコンセプトに、戦闘機を彷彿とさせる「タフ」なイメージを表現するために装飾的なデザインを排除し、空力と走行性能を追求したデザインに仕上げられた。外装はドアを除いた約50%以上の部分がフルカーボンとなり、NSXが持ち合わせるレスポンスの高い走行性能に、タフな鎧をまとわせるスタイルを目指したとのこと。

 また、これまでARTAが培った技術力や知見をLEGAVEROに集約し、エンブレムや塗装色を含む外装・内装をオリジナル化。手がけた範囲はすべて国内でハンドメイドされ、細部までこだわり抜いたカスタムカーとなっている。

 なお、リガヴェロはイタリア語の“Lega”(合金)と、“Veloce”(速さ)を合わせた造語となる。

 ARTAメカニクスは、スポーツカー市場の活性化を狙いとしたカスタマイズブランドで、20年以上レースに関わってきたARTAならではのエッセンスをベースとなる市販車に注入し、加速やブレーキングのレスポンスのよいクルマで走る楽しみを広めるべく、カスタムコンプリートカーをシリーズ化して制作していく。

 東京オートサロン2022の会場で行なわれたトークセッションでは、オートバックスセブン 代表取締役 社長執行役員 小林喜夫巳氏と、ARTA 総監督 鈴木亜久里氏が登場。小林氏は「クルマ好きの方が増えて、その中から次なるファンが生まれる。そんな想いを込めました」と、新しく設立されたATRAメカニクスについて触れ、「カーメーカーがつくるクルマに、アフターマーケットで一緒にクルマを想像してきた皆さんの声や、スポーツ界で走ってこられた亜久里さんの声を聞きながら、違うカテゴリーができれば、カスタマイズされたものができれば」と今後についての想いを語った。

株式会社オートバックスセブン 代表取締役 社長執行役員 小林喜夫巳氏

 鈴木氏は、「今後も第2弾、第3弾と続いていくなかで、クルマという素材をオートバックスという料理人がARTAというプロジェクトとして料理していくことの第一歩」とリガヴェロについて語りつつ、「NSXという感じではなく、本当に新しいスポーツカーのよう。まさに戦闘機みたいですごくよくできている。レーシングカーは速く走るために無駄なものを削いでいくのですが、スポーツカーはきれいさやデザイン性がすごく大事になるので、よくマッチングできていると思う。表参道を走っている姿が想像できる。皆が振り返っているイメージが湧く」と話した。

ARTA 総監督 鈴木亜久里氏
終始和やかな雰囲気で行なわれた小林氏と鈴木氏のトークセッション。最後には「あんまりよく見てないんですよ(笑)。近づきがたいなぁ。でも見てるとドキドキするなぁ」と話しながらリガヴェロを見ていた

公道走行もサーキット走行もできるカスタマイズカーの展示や、ゴードンミラーのアイテムなど販売

 そのほかにも、A PIT AUTOBACS SHINONOME(東京都江東区)とスーパーオートバックスNAGOYABAY(名古屋市港区)の2店舗がカスタマイズして鈴鹿サーキットを舞台にタイムを競った、公道走行可能なスバル「WRX STI」のカスタムカーなどが展示されるオートバックスグループのブースを出展。さらに、ガレージライフスタイルブランド「GORDON MILLER(ゴードンミラー)」のブースも出展し、約200以上にもおよぶアイテムを販売している。

A PIT AUTOBACS SHINONOMEがカスタマイズを手がけたスバル「WRX STI」。公道走行が可能でありながらも、サーキットでのタイムアタックもできるようカスタマイズがほどこされている。このカスタマイズカーを制作したことから製品化されたアイテムも多くある。なお、カスタマイズはすべて“合法”とのこと
スーパーオートバックスNAGOYABAYがカスタマイズを手がけたWRX STI。展示されている車両はスタッフのマイカーだという。「普段乗っているクルマでも速く走れることを目指してカスタマイズしている」といい、使用パーツはすべてオートバックスで販売しているものを使用しているため、まったく同じ仕様にすることもできるそうだ。ただし、セッティングなどの“スパイス”まで同じにするには、スーパーオートバックスNAGOYABAYでの作業が必須となる
そのほかにも複数のカスタムカーを展示
パーツやグッズ、シート、ホイールなども展示。実際に販売している
オートバックスグループのブース
GORDON MILLER MOTORSの車両を展示
ボックスや洗車グッズのほかにも、ステッカーやアパレルといった普段なかなか手にして見られないアイテムも数多く取り揃える
新商品をはじめ、海外向けに展開しているエンジンオイルを中心とした商品を展示する「AUTOBACS SEVEN CO.,LTD.(AUTOBACS INTERNATIONAL)」ブースも出展
編集部:北村友里恵