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コロナ禍でカー用品の売れ筋に変化はあったのか? オートバックスで聞いてみた
2021年4月13日 06:30
新型コロナウイルス感染症拡大のため、リモートワークが中心になったり、旅行などの移動が制限されたり、新しい生活様式となって約1年。日々の生活だけでなくクルマを取り巻く環境も、リモートワークのためのプチオフィスや、公共交通機関の“密”を避けるための手段としてなど、少しずつ変化してきたように思う。
そこで今回、コロナ禍の前と後とでは、カー用品の売れ筋に変化があったのか、A PIT AUTOBACS SHINONOMEのカーライフアドバイザー 児玉健さんに話を聞いてみた。
売れているアイテムに共通するのは……「愛」!?
児玉さんいわく、「除菌・抗菌アイテムや、車内でPCを使うためのテーブルの売れ行きが伸びたのはもちろんですが、定番品ではなかった少し高い洗車用シャンプーやコーティング剤が売れるようになりました」とのこと。
A PIT AUTOBACS SHINONOMEでは、バケツやシャンプー、スポンジなどがセットになった洗車用品が定番の売れ行きを誇る中、コロナ後にはそれに加えて、洗車と同時にコーティングができるシャンプーやコーティング剤の売れ行きが徐々に伸び始めたという。
児玉さんはその中でも“ワンランク上のお手入れ”ができるものが特に目立っていると言い、「普段よりも少しだけ価格が高い用品で、少しだけ時間と手間をかけて、ただ洗車やコーティングをするだけでなく、“愛を持って”お手入れをするようになったのではないかと思います」とのこと。
また、除菌・抗菌グッズ、消臭グッズのラインアップも格段と充実し、中でも「抗菌加工がされたゴミ箱」の売れ行きが好調だという。これは除菌ティッシュや使用済みマスクなどのゴミが増えたと同時に、レジ袋の有料化の影響もあると予想。ちょっとしたゴミを捨てられる小型のものから、500mlのペットボトルを複数本入れられるような大容量のものまで品揃えはさまざまだが、特に中型の抗菌・消臭加工がされているタイプが人気で、「週末には品出しが追いつかないこともある」ということだ。
そしてコロナ禍で自宅にいる時間が増えたからか、クルマをプチカスタマイズしてみようという人も増えたようで、LEDヘッドライトバルブやスピーカーなどの販売数も伸びているそう。特にヘッドライトバルブは、比較的手に取りやすい価格帯のアイテムが増え、さらに手軽に交換ができるようになっているものもあるため、「せっかく時間があるのだから……」と、交換にチャレンジする人が増えたのではないかとしている。
さらに驚いたのは、ステアリングホイールの交換も増えているということ。公共交通機関の密を避けて、マイカー通勤をする人が増え、クルマに乗る時間が増えたことで、普段最も手の触れるステアリングにこだわりたいと思う人も増えたようだ。インテリアをトータルコーディネートするため、差し色の入ったステアリングに交換したり、小径のステアリングに交換したり、着脱式のクイックリリースを装着したり……。決して安いカスタマイズではないのだが、ステアリングホイールの購入数は確実に増えているとのことだった。
今回、A PIT AUTOBACS SHINONOMEで児玉さんをはじめとしたスタッフの方にいろいろと話をうかがったのだが、共通して見えてきたのは「愛を持ってクルマに接する人が増えたのではないか」ということ。移動の制限があってクルマに乗る時間が減った人は、自由にドライブできるようになる日のために、マイカー通勤をするようになってクルマに乗る時間が増えた人は、クルマで過ごす時間をよりよくするために、それぞれ「愛」を持ってクルマに接している姿が垣間見えた。
今後、まだ新型コロナウイルスと過ごす日々は続きそうではあるが、これを期に「愛」を込めてクルマと接する生活を、改めて始めてみるのはいかがだろうか?