イベントレポート 東京オートサロン 2023

トーヨータイヤ、故ケン・ブロック氏が人気動画シリーズ最新作で乗った「S1 e-tron quattro Hoonitron」公開

2023年1月13日 公開

トーヨータイヤブースで公開された「S1 e-tron quattro Hoonitron」

 TOYO TIRE(トーヨータイヤ)は1月13日、幕張メッセで開催されている東京オートサロン2023にて、1月2日(現地時間)に不慮の事故で急逝した世界的なラリードライバーKEN BLOCK(ケン・ブロック)氏が、総再生回数10億回を超える「GYMKHANA(ジムカーナ)」シリーズ最新作で乗ったアウディのバッテリEV(電気自動車)「S1 e-tron quattro Hoonitron」を公開した。ブースの位置は東ホール8。

 アウディの伝説的なラリーマシン「Audi Sport quattro S1」をモデルにデザインしたというS1 e-tron quattro Hoonitronは、電動4輪駆動システムを搭載したレーシングEV。前後に最高出力250kW(340PS)、最大トルク320Nmを発生するMGU(モータージェネレーターユニット)「Audi Sport FormuraE S5」を搭載し、合計出力は500kW(680PS)、合計トルクは640Nmを誇る。この2つのユニットの重量はトランスミッションを含めて55kgしかなく、前後の車軸重量配分は52:48という。

Audi Sport quattro S1をリスペクトしたデザインとなっている

 この車体にアウディの市販PHEV用の高電圧バッテリを4個搭載して、駆動システムに電力を供給。各バッテリの容量は14.4kWhで、合計容量は57.6kWh、作動電圧は800V。電気モーターの最高回転数は2万8000rpmで、ギア比をドリフト走行用に約12:1に設定したことで、パワー損失を考慮しても各アクスルに伝達されるトルクは約3000Nmとなり、前後合計で6000Nmにもなるという。また、最高速度は200km/h以上に達する。

 フロントとリアのアクスルにマクファーソンストラットを採用し、200mmを超えるストローク容量を備えたサスペンションで、大ジャンプにも耐えられるようになっているという。ホイールベースは、コーナリング時の俊敏性を高めるため2400mm以下に設定。タイヤはモータースポーツ用の「プロクセス(PROXES)R888R」で、サイズは245/40ZR18を装着する。

フロントにも大きなウイングを装着
ボンネットにはフレッシュエアを取り込むNACAダクトを配備
タイヤはプロクセス R888R
カーボン製のホイールカバーを装着している
ブリスターフェンダーでワイド感を強調
窓は固定式アクリルウインドウで手動の小窓が付いている
大きなウイングとディフューザーを装備

 この「S1 e-tron quattro Hoonitron」がラスベガスをドリフト走行する映像「Electrikhana」は2022年11月に公開され、すでに740万回以上再生されている。

Ken Block’s ELECTRIKHANA: High Stakes Playground; Las Vegas, in the Audi S1 HOONITRON(9分35秒)
編集部:塩谷公邦