イベントレポート 東京オートサロン 2025
いすゞ、「エルフミオ」をカスタマイズして普通AT免許で乗れる“だれでもトラック”やキャンピングカーを提案
2025年1月11日 17:16
- 2025年1月10日~12日 開催
いすゞ車の用品の開発や販売を行なういすゞA&Sは、「東京オートサロン 2025」(幕張メッセ:2025年1月10日~12日開催)に出展。いすゞが掲げるAT限定の普通免許で乗れる「エルフミオ(ELF mio)」をベースにした「ELF mio ADVANCED CONCEPT」「ELF mio CROSS CONCEPT」やキャンピングカー「ELF mio Travio」を展示した。
展示のベース車であるエルフミオは、現在の普通免許で運転できる総重量やAT仕様から「だれでもトラック」ということを掲げている小型トラック。今回の展示も“だれでも無限大の夢が見られる”をテーマに、エルフミオの可能性を形にした3台を用意。
バンを架装した「ELF mio ADVANCED CONCEPT」
ELF mio ADVANCED CONCEPTは、バンを架装したエルフミオに空力パーツなどを追加して仕上げた1台。キャブと一体化したデザインのエアデフレクターやホイールサイズを大きく見せるホイールカバー、サイドアンダーパネル、テールライト一体型リアバンパーなどを装着した。
フロントグリルまわりのガーニッシュは東京オートサロン2024に出品したもので、いよいよ2025年3月発売予定となり、オートサロンからのフィードバックを強調した。また、フロント部ではイルミネーションを一体化したエアロバンパーの装着と、サイドミラーはカメラを使った電子ミラーとして、運転時のミラー張り出しを抑制。全体的にメッキパーツを使っていないことも大きな特徴となっている。
仕事と趣味を両立させる「ELF mio CROSS CONCEPT」
ELF mio CROSS CONCEPTは、職人さんが平日は仕事で使って、週末には趣味の道具を積んで遊びに行けることをイメージしたコンセプトカー。主に軽トラック用アクセサリーを手掛けるブランド「HARD CARGO」とのコラボレーションによるもの。ベースフレームを組んでサイドパネルやサイドタープなどを装着し、荷台にはタタメルバイクやポータブル電源を積んで、アウトドアを楽しめるクルマになっている。
フロントには無塗装パンパーにラプター塗装を施すなどしてドレスアップ。ルーフキャリアにはワークライトも装備した。ルーフキャリアや荷台のベースフレームを組んだ状態での高さは2.1mに抑えており、ルーフキャリアにモノを載せなければ止められる駐車場の制限を少なくしたことも特徴。
キャンピングカー専用シャシー「Tavio」に速攻架装
ELF mio Travioは、2024年11月に発売されたばかりのエルフミオをベースとしたキャンピングカー専用シャシー「Tavio」を、NTB(日本特種ボディ)がキャンピングカーとして仕上げたもの。展示車はすでに「EXPEDITION STRIKER」として受注しているモデル。
展示車はTOYO TIREも協力していて、左右のデザインが異なるリバーシブルデザインのコンセプトタイヤを装着していた。
だれでも運転できるトラックによる可能性を強調
東京オートサロン2025初日に行なわれたプレスカンファレンスでは、担当者から展示車両の特徴などが紹介された。
いすゞ自動車の花田崇史氏はエルフミオが、「最小回転半径が4.4mとコンパクトカー並みの小まわり性能を持ち合わせておりますので、免許取り立ての方や運転に不安を感じる方でも安心してお乗りいただけるトラック」と強調したほか、スマートフォン画面からカスタマイズや見積もりができる専用Webサイト「ELF mioストア」を紹介。ディーラーに行かなくても購入検討できることを説明した。
いすゞA&Sの青山勝氏は今回の展示車の狙いを、「普通自動車免許で乗れるということは、仕事から遊びまで多くの方々の生活に寄り添っていく可能性を秘めているので、可能性を皆さまに触れていただきたい」と説明。標準車両との差別化をはかったとした。
各車については「ELF mio ADVANCED CONCEPT」は、ソリッドな質感やスポーティテイスト、フロントグリルに埋め込まれているアイコニックなシグネチャーランプを特徴とし、「ELF mio CROSS CONCEPT」は「1BOXカーのようなクルマをこれから所有したいと思っている方が、あえてトラックを選んでいただけるようなデザイン」と狙いを説明。
また、エルフミオがベースのキャンピングカー専用シャシー「Tavio」については、いすゞ自動車の大塚将人氏が紹介。エルフミオと同様の普通免許で運転できることや小まわり性能があることを説明するとともに、2024年11月に発売したばかりで「今後はこれ以外のいろいろな架装が出てくるかと思う」と、今後の展開にも期待した。
最後はブースで配布中の「ベストカー特別版」を製作したベストカー編集部の梅木智晴氏が登場。エルフミオのサイズが全幅1700mm未満で、「実は全長と全幅で見たら、大きなミニバンよりも小さい」と運転しやすさを強調。特別版に掲載しているテリー伊藤氏が事前にコンセプトカーを見たときに、「1台持って帰りたい!」というほど気に入っていたことを紹介した。