イベントレポート 東京オートサロン 2025

三菱自動車の「カッコよく遊び尽くせ!」をテーマに思わず写真を撮りたくなる「トライトン」展示方法に注目

2025年1月10日~12日 開催

「トライトン」のラリーマシンが壁を突き破ったようなデザインでも「カッコよく遊び尽くせ!」というテーマを表現する三菱自動車ブース。多くの人が注目して足を止め、写真撮影してから中に入っていった

 千葉県千葉市美浜区の幕張メッセで、カスタムカーと関連製品の展示会「東京オートサロン2025」が1月10日~12日の会期で開催されている。

 西ホールにある三菱自動車ブースでは「カッコよく遊び尽くせ!」をテーマに設定。タレントのヒロミさんがカスタムを手掛けた車両や2024年11月に開催した「トライトンカスタムコンテスト」の最優秀車両を展示する「Cool of Expert’s CUSTOM ZONE」、無彩のエキサイトメントをイメージしたカスタム車両を展示する「Cool of future CUSTOM ZONE」、2024年のAXCR(アジアクロスカントリーラリー)参戦マシンの同仕様車両やチームに帯同したサポートカーを展示する「Cool of sporty / AXCR ZONE」の3種類に分け、計8台の車両を展示している。

「Cool of Expert’s CUSTOM ZONE」

「トライトン ヒロミ号」

 ピックアップトラック「トライトン」のブランドアンバサダーを務めるタレントのヒロミさんがカスタマイズ案を担当し、ローダウンサスペンションへの交換や大口径ホイール&低扁平タイヤへの変更、エアロパーツの装着などによってオンロードイメージを強調。メッキパーツにはマット調ラッピングを施して大人の雰囲気を演出している。

ローダウンサスペンションやエアロパーツの装着などによってオンロードイメージを強調している
ホイールはRAYSのVOLK RACING TE37 Ultra LARGE P.C.D.を装着。フロントのブレーキキャリパーはプロジェクトμを装備
マットブラックのエアロパーツやオーバーフェンダーを追加している
海外向け製品という「サイド出し」のHKS製マフラーをチョイス
トライトンカスタムコンテスト最優秀賞車「フレックスドリーム FTポーターエンデューロ」

「フレックスドリーム FTポーター エンデューロ」は、2024年11月11日~24日に実施され、エントリーした16台の中から一般投票で選出されたトライトンカスタムコンテストの最優秀賞車。

 トライトンのカーゴスペース部分に冷蔵庫付きの本格的なキッチン、テーブル、エアコンなどを完備して、ポップアップルーフには大人2人、子供1人分の広々した就寝スペースを確保。ルーフ上にはソーラーパネルを敷き詰め、停車中にも気兼ねなく電力を利用できるようにしている。

 また、車高をリフトアップしたことに加え、リアタイヤ後方を切り上げてデパーチャーアングルを拡大。走破性を高めて過酷なオフロードの先まで入っていけるタフなキャンピングカーとなっている。

ボディのリアタイヤ後方を切り上げてデパーチャーアングルを拡大し、タイヤをトーヨータイヤのオープンカントリー M/Tに変更。オフロードでの走破性を高めている
ガスダンパーを利用するポップアップルーフにより、簡単な作業で大人2人、子供1人分の就寝スペースが出現する
車両後方に冷蔵庫付きの本格的なキッチン、テーブル、エアコンなどを完備
東京オートサロン2025初日に行なわれた「トライトンカスタムコンテスト」の表彰式

 イベント初日にはトライトンカスタムコンテストの表彰式も実施され、最優秀賞を獲得したフレックスドリームに加えて、優秀賞に選ばれたMDF EQUIPMENTとトーヨータイヤの代表者に記念の盾などが贈られた。

 表彰式で登壇した三菱自動車工業 国内営業本部 本部長 五十嵐京矢氏は「今回は『トライトンをカッコよく遊び尽くせ!』というテーマで、これまで日本ではなかなか定着していないピックアップトラックの世界をどのように演出していただけるかということで、カスタマイズメーカーの皆さんの力をお借りすることになりました。ローダウンであったり、リフトアップであったり、いろいろなクルマが出てきましたが、最優秀賞を受賞されたフレックスドリームさんの車両のように、オーバーランドという新しいカスタムジャンルが生まれています」。

「これはわれわれが目指している三菱自動車らしいクルマづくりというものに非常にマッチしていると思います。トライトンの荷箱をどう使ってもらい遊び尽くすのかという部分を、皆さんと一緒に作り続けてきたと思いますし、皆さんの車両もそれぞれすばらしい仕上がりだったと思っています」とコンテストを総評した。

三菱自動車工業株式会社 国内営業本部 本部長 五十嵐京矢氏
表彰式の様子
三菱自動車:東京オートサロン2025 トライトンカスタムコンテスト表彰式(29分10秒)

ステルスアクションゲーム「メタルギア ソリッド」とコラボレーション

「アウトランダーPHEV NIGHT SEEKER CONCEPT」

「アウトランダーPHEV」をベースに、コナミのステルスアクションゲーム「メタルギア ソリッド」シリーズの世界観を表現するカスタマイズを施した車両。

 反射を抑えたマット調の迷彩色で外観を統一し、バンパープロテクターやオーバーフェンダー、作業灯、ルーフキャリアなどの追加で過酷な潜入ミッションへの対応力をアピール。監視の目をかいくぐりながら道なき道を進み、敵地の奥深くまで侵入していくメタルギア ソリッドの主人公「ソリッド・スネーク」の相棒にふさわしい1台となっている。

反射を抑えたマット調の迷彩色で外観を統一
樹脂製のホイールカバーを備えたホイールに、ブラックレター側を外側にしたトーヨータイヤのオープンカントリー R/Tを装着
車両前方にガードパネルを設置
ボディに作業灯などを設置して過酷な潜入ミッションへの対応力をアピール
いつの間にか車両の脇に大きなダンボール箱が移動していた

デリカD:5 BLACK Editionをベースによりアクティブに仕上げたモデル

「デリカD:5 BLACK Edition ACTIVE SEEKER」

「デリカD:5」の特別仕様車「BLACK Edition」をベースに、マットなガンメタルと低彩度のグリーンカラーを採用。車両前後のスキッドプレートやサイドステップ、シャベルを備えるリアハッチラダー、ルーフ上の収納ボックス付きポップアップテント、ルーフ前方のライトバー、ボンネット上の作業灯、マッドフラップなどを装着したほか、三菱自動車のテストコースがある北海道 十勝の地形をデザイン化したグラフィックスをカッティングシートによってボディ両サイドに追加して、乗る人がフィールドを探索して、どんな冒険にも挑戦できるイメージを表現した。

ルーフ上にポップアップテントを備える
ポップアップテントの上に収納ボックスやスタックラダーを設置
車両後方にはポップアップテントに登るためのリアラダーやサイクルキャリアが追加されている
側面にはステップを兼ねた太いガードパイプを備える
ドアトリムにも十勝の地形をデザイン化したグラフィックスを採用
アシストグリップやシフトセレクターもデザイン変更されている

DJブースを搭載する「DJトライトン」

「DJトライトン」

 トライトンのカーゴスペースにポップアップルーフを備えたDJブースを搭載するイベントカー。フロントガードバーやリアバンパーガード、リベット打ちのオーバーフェンダー、大径オフロードタイヤなどを装着してタフでパワフルなイメージをさらに強調した“走るDJブース”。ボンネットと左右フロントドアに「Red Bull BC One Cypher Japan」と三菱自動車のコラボレーションステッカーを装着している。「Red Bull Street Jam」「Star Camp」といったイベントでも実際に使用されており、会期中もRed Bull Street Jamメンバーによるステージショーを毎日2回開催する予定となっている。

トライトンのカーゴスペースにDJブースを設置
オートサロンの期間中はもRed Bull Street Jamメンバーによるステージショーを毎日2回開催する予定

トライトン AXCR 2024 ラリーカー本戦仕様車

「トライトン AXCR 2024 ラリーカー」(本戦仕様車)

 田口勝彦選手が総合5位入賞を果たしたAXCR 2024に参戦したトライトン(同仕様車両)。FIA グループT1規定(改造クロスカントリー車両)に合わせた改造が行なわれており、動力性能を強化したほか、リアサスペンション形式を純正仕様のリーフスプリング式からコイルスプリングを使う4リンクリジッド式に変更し、合わせてトレッド幅を拡大している。

まるでトライトン AXCR 2024 ラリーカーが壁を突き破って飛び出そうとしているような斬新なスタイルで車両展示
高い場所に車両が設置されたことで、車両のフロア下なども覗き込んで見学できるようになっていた

デリカD:5 AXCR 2024 サポートカー実走車両

「デリカD:5 AXCR 2024 サポートカー」(実走車両)

 デリカD:5が持つ堅牢さや操縦性、走破性を生かしつつ、リフトアップサスペンションや横浜ゴム製のジオランダー M/T G003、ルーフキャリア、アルミエンジンガードなどを装着して悪路走破性を向上させた車両。ヘビーデューティキャリア、ワーキングランプなども追加してラリーのサポート力を高めている。

リフトアップサスペンションや横浜ゴム製のジオランダー M/T G003、、ヘビーデューティキャリア、ワーキングランプなどを装着している

デリカミニ AXCR 2024 サポートカー実走車両

「デリカミニ AXCR 2024 サポートカー」(実走車両)

 AXCR 2024から新たに投入された「デリカミニ」サポートカーは、リフトアップサスペンションやオールテレーンタイヤ、エンジンガードを装着して悪路走破性を強化。現地ではチームに帯同したモータージャーナリストの竹岡圭氏がドライバーを務め、2000km以上というラリー全行程を走破している。

JAOSのリフトアップスプリングを採用して車高を20~25mm高めた
ワーク製のCRAG TGRABIC IIホイールに横浜ゴムのオールテレーンタイヤ・ジオランダーX/ATを組み合わせる
ブース内の一角に設けられたオフィシャルショップ
「47都道府県 ご当地デリ丸。をはじめとする「デリ丸。COLLECTIO」グッズを多数並べ、多くの人が列を作る盛況ぶり。ご当地デリ丸。では「宮城県 伊達政宗」が一番人気とのこと
佐久間 秀