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【GTC Japan 2016】次世代SoC「Xavier」は省電力化で20Wに

自動運転用開発プラットフォームのロードマップを示したNVIDIA 馬路氏のセッション

2016年10月5日 開催

NVIDIA合同会社 技術顧問の馬路徹氏

 NVIDIAが10月5日に開催した「GTC Japan 2016」。自動車領域のセッションでは、NVIDIA合同会社 技術顧問の馬路徹氏が、自律走行車用の開発プラットフォームのロードマップを示した。

 同セッションでは、「次世代高速道路自動運転用 Autopilot(Next Generation Automotive Solutions for Highway Autopilot)」と題して、レベル3の「Highway pilot」や自律駐車用のハードウエアやソフトウエアの最新技術を紹介。

 セッションの中で、自律走行車用の開発プラットフォームで使用されているGPUの将来的な性能について触れ、Pascalの次の世代となるVoltaで2018年にSGEMM/Wの値を72まで向上させることを示した。

将来的なGPU性能を示したロードマップ

 また、消費電力や小型化については、「DRIVE PX 2」で、2つのParker+2つのPascal GPUで構成するボードであったものから、次世代のXavierでは1つのSoCに変更、消費電力もDRIVE PX 2の80Wから、Xavierでは20Wに省電力化することなどを紹介した。

自律走行車用の開発プラットフォーム「DRIVE PX 2」と次世代SoC「Xavier」

 馬路氏は「消費電力は実に4分の1になり。ここまでくると、かなり高度な自動操縦が1つのアーキテクチャで実現できる」との見通しを示すとともに、車載向けAIスーパーコンピュータ SoCとなる「Xavier」の概要を紹介した。

車載向けAI スーパーコンピュータ SoCとなる「Xavier」の概要。GPUやARMのCPU、画像認識機能などをワンチップに搭載した

 Xavierは、GPU、ARMのCPUのほか、画像認識機能などを搭載したもので、馬路氏は「これぐらいのレベルがあれば、ドライバーなしの自動運転を十分できると思う」との考えを示すとともに「我々はディープラーニングに熟知しており、さらにスーパーコンピュータで超並列もできます。そういうものがすべて1つSoCに集約され、しかも20Wで自動操縦ができる状況がやってくる。ぜひ、我々と一緒に将来の自動操縦システムの開発を進めてほしい」とセッションを締めくくった。