「フリード」や「セレナ」など新型モデルの福祉車両も出展された「第43回 国際福祉機器展 H.C.R.2016」

フリード 助手席リフトアップシート車

　10月12日～14日に東京ビッグサイト（東京都江東区）で開催された「第43回 国際福祉機器展 H.C.R.2016」には、本田技研工業の「フリード」や日産自動車の「セレナ」といった新型モデルの福祉車両などが出展された。

　展示会には、ホンダや日産のほかにも、トヨタ自動車、ダイハツ工業、スズキ、マツダといった国内主要メーカーが出展。各自動車メーカーのブースを見ると、介護施設などで使用される事業用の福祉車両のみならず、家族で利用すること狙いとした福祉車両が数多く出展されていた。本記事では、各メーカーの主要な出展車両を紹介する。

ホンダ

フリード 助手席リフトアップシート車

　ホンダは、9月16日に発売した新型「フリード」「フリード＋」の福祉車両として、フリード ハイブリッドのサイドリフトアップシート車とフリードの助手席リフトアップシート車、フリード＋ ハイブリッドの車いす仕様車の3タイプを展示した。

　フリード＋の車いす仕様車は、車いす利用者を含めて最大6名乗車を可能にするとともに、ホンダの車いす仕様車としては初となるハイブリッド車もラインアップしている。

フリード＋ハイブリッド 車いす仕様車

フリード 純正アクセサリー装着車

足を使用して運転ができる「ホンダ・フランツシステム」を搭載したフィットハイブリッド

両手だけで運転ができる「ホンダ・テックマチックシステム Dタイプ」を装着したフィットハイブリッド

日産

　日産は、8月24日に発売した新型「セレナ」をベースにした車いす仕様車を同会場で初公開した。同モデルの特長は、車いすを利用する人の乗車ポジションをドライバー席に近づけるなど、乗員同士のコミュニケーションを取りやすくしたという。

今後発売予定の新型「セレナ」をベースにした車いす仕様車を初公開

セレナ セカンドスライドアップシート車

トヨタ

　トヨタブースでは、「シートへの乗り降りをサポートするタイプ」「車いすのまま乗り降りするタイプ」「自分で運転する人をサポートするタイプ」として計8台を出展。

車いすを電動でルーフ上に収納することができる「ウェルキャリー」を搭載したプリウス

「ノア」サイドリフトアップシート装着車

「プリウス」助手席回転チルトシート車 Bタイプ

ダイハツ

　ダイハツは同会場に計7モデルを出展していた。「タント ウェルカムシート（昇降シート車）」は、左サイドのセンターピラーレス化で大きなドア開口部を持つ「タント」を活用して、ゆったりとした体勢のまま昇降することができる体験デモが行なわれていた。

タント ウェルカムシート（昇降シート車）

タントスローパー（車いす移動車）

スズキ

　スズキは、｢スペーシア 車いす移動車｣をはじめとした福祉車両4台と電動車いす6台を出品。今回出品された｢スペーシア 車いす移動車｣は衝突被害軽減ブレーキを標準装備するなど安全性を高めた。

スペーシア 車いす移動車

マツダ

「ロードスター」手動運転装置付車

　マツダは、今後発売を予定している「ロードスター」手動運転装置付車など、4台の福祉車両を出品。同ブースに出展された手動運転装置に関する詳細は、車いす利用者のアカザーさんによるリポート記事を参照されたい。

「アクセラ」手動運転装置付車