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【2016 LAオートショー】スバルの7人乗り大型SUV、「SUBARU VIZIV-7 CONCEPT」プレスカンファレンス

2018年に北米市場へ導入

2016年11月17日~19日(現地時間)開催

米国 ロサンゼルス・コンベンションセンター

プレスカンファレンスでスピーチを行なったスバルオブアメリカ 代表取締役社長兼COO トム・ドール氏と、富士重工業株式会社 専務執行役員 日月丈志氏

 スバル(富士重工業)は、ロサンゼルスオートショーのプレスカンファレンスにて7人乗り大型SUV「SUBARU VIZIV-7 CONCEPT」を世界初公開した。

 VIZIVシリーズはスバルの将来のビジョンを具現化したモデルで、VIZIVとはVision for Innovation(革新のための未来像)を起源とした造語となっている。初めてVIZIVと名前のついたコンセプトカーが公開されたのは、2013年のジュネーブモーターショーの「VIZIV CONCEPT」になる。その後も2013年の東京モーターショーで「VIZIV EVOLUTION CONCEPT」が、2014年のジュネーブモーターショーで「VIZIV2 CONCEPT」が、2015年の東京モーターショーで「VIZIV FUTURE CONCEPT」といった歴代VIZIVモデルが発表されてきた。

プレスカンファレンス前のSUBARU VIZIV-7 CONCEPT

 10月から販売がスタートした新型インプレッサのデザインにも大きく影響を与えているVIZIV CONCEPTなどを見ると、VIZIV-7 SUV CONCEPTも多くの部分が量産車のデザインに活かされることになるはずだ。

 これまでのVIZIVコンセプトは、発表されてから実車につながるまでは3年程度の期間があった。だが、今回発表されたSUBARU VIZIV-7 CONCEPTが示唆する3列シートを持つ大型SUVは、2018年の早い時期に北米市場への導入することをすでにアナウンスしている。そのため、実車の開発やデザインもかなり進んでいることが予想される。

 SUBARU VIZIV-7 CONCEPTのボディサイズは5200×2030×1860mm(全長×全幅×全高)でホイールベースが2990mm。コンセプトカーの段階だが、ライバルとなる3列シートを持つ大型SUVの中でも比較的に大きなサイズで、どのようなパワートレインが搭載されるか気になるところだ。

SUBARU VIZIV-7 CONCERT。ボディサイズは5200×2030×1860mm(全長×全幅×全高)で、ホイールベースは2990mm。スバルのラインアップ上で最大のボディサイズになる。全長5mを越える大型SUVなので、全席でゆとりのある空間がもたらされるという
デザインフィロソフィーの「DYNAMIC×SOLID」を全面的に採用したエクステリアデザイン。特徴となっているホークアイやヘキサゴングリルなどが取り入れられている
タイヤサイズは265/55 R21

 以前、北米でラインアップしていた3列7人乗りの「トライベッカ」や「アウトバック」などには、水平対向6気筒の3.0リッターか3.6リッターを搭載していた。だが、スバルは水平対向6気筒エンジンをエミッションの問題などから4気筒に置き換えている。そのため次世代の大型SUVにも水平対向4気筒エンジンを搭載することが予想される。ライバル勢もダウンサイジング化によって全長5m近くで2t程度のモデルでも4気筒で2.0リッター前後のターボエンジンを標準化しているので、この点は問題ないはずだ。

 近年のスバルのコンセプトカーの発表経緯を考えると、まずはVIZIVコンセプトで未来像を提示する。その後、さらに具体的なコンセプトカーを発表し、市販モデルの公開という展開になっている。VIZIV-7 CONCEPTは未来像を提示した段階で、2018年の北米市場の導入前に、具体的なコンセプトモデルが発表されるだろう。発売時期が決まっているだけに来年にもコンセプトカーの姿は見ることができるはずだ。

 北米ではファミリーユース用として大型SUVの販売が好調に推移している。スバルの新たな3列7人乗りSUVがどのような評価を受けるのか楽しみだ。