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【LAオートショー 2017】スバル、SGP採用の北米市場向け3列シートSUV「アセント」発表会レポート

新開発の水平対向2.4リッターターボとともに「X-MODE」「アイサイト」搭載

2017年11月28日(現地時間)発表

新型「ASCENT(アセント)」を世界初公開

 スバルは、11月29日(現地時間)に始まる2017年ロサンゼルスオートショー(プレスデー:11月29日~30日、一般公開日:12月1日~10日)の前夜に、会場のロサンゼルスコンベンションセンターに隣接するLA Live Event Deckで新型「ASCENT(アセント)」の発表を行なった。北米市場へ導入されるニューモデルのアセントは、スバルのラインアップで最大のボディサイズを持つSUVで、北米で快進撃を続ける同社を力強くバックアップする存在となる。

 アセントは、2016年のロサンゼルスオートショーで公開された「VIZIV-7 SUV CONCEPT」、2017年のニューヨークショーで公開された「SUBARU ASSENT SUV CONCEPT」がベースになっていて、ボディサイズこそ使い勝手を考慮してひとまわり小さくなったが、デザインは多くの部分でコンセプトモデルと共用されている。

ロサンゼルスオートショーの会場となるコンベンションセンターに隣接するLA Live Event Deck Topで開催されたアセントの発表会。アセントのイメージに合わせて会場内にはオフロードコースが設けられ、アクティブなオーナー層を想定してマウンテンバイクの演出などが行なわれた
プレスカンファレンスで登壇した株式会社スバル 代表取締役専務執行役員の日月丈志氏
スバルの現地法人であるスバルオブアメリカ(SOA)で社長を務めるトム・ドール氏もプレスカンファレンスでスピーチを行なった

 アセントのボディサイズは4998×1930×1819mm(全長×全幅×全高)、ホイールベースは2890mmで、3列シートを持つ同セグメントのSUVとしては決して大きくはない。だが、開発当初から3列シートを想定していたことでパッケージングを最適化させ、7人乗り、8人乗りともにゆとりのあるシートアレンジで、どの席でも大人がしっかりと座ることが可能となっている。プラットフォームは、新型インプレッサから採用されたSGP(スバルグローバルプラットフォーム)。高剛性を誇るSGPを採用することで乗り心地と静粛性を高い次元で確保し、快適な走行を実現した。

 エンジンは新規開発された水平対向4気筒2.4リッター直噴ターボ「FA24」を搭載。最高出力は260HP/5600rpm、最大トルクは277lb-ft/2000-4800rpmで、大柄なボディに見合う余裕ある出力特性となっている。北米ではこのサイズのクルマでモーターホームやボートなどを牽引することが多く、そのため牽引の許容重量も選択するうえで重要な要素となる。アセントは、同クラスではトップレベルとなる5000ポンド(約2267Kg)の牽引能力を持つ。

 駆動方式はシンメトリカルAWDで、エンジン出力やトランスミッション、AWDとVDCを統合で制御して最適な駆動力を配分する「X-MODE」も装備されている。アセントはファミリーユースを想定したモデルなので、「フォレスター」や「アウトバック」ほどの走破性は求められないかもしれないが、それでもスバルの得意とする安心感を担保するにはうってつけの機能となる。

 先進安全装備についてもアイサイトとアイサイトアシストモニターを全車で標準装備する。加えて、フロントビューモニターやリアゲートに設けられたカメラと連動したスマートリアビューミラー、スバルならではの視認性に優れたデザインによって、パッシブ、アクティブともに安全性能を高めている。

 北米の関係者やファン、オーナーたちが求めていたという3列シートのSUVであるアセントは、2018年の初夏にインディアナのSUBARU OF INDIANA AUTOMOTIVE INCで生産が開始される。

アセントのボディサイズは4998×1930×1819mm(全長×全幅×全高)で、ホイールベースは2890mm。3列シートを持つライバル勢のSUVよりもサイズは小さいが、それでも室内スペースは同等で、使い勝手を考えた寸法に抑えている
タイヤはファルケン(245/50 R20)を装着。そのほかにも18インチモデルがラインアップされる
エンジンは新規開発を行なった水平対向4気筒DOHC 2.4リッター直噴ターボ「FA24」。最高出力は260HP/5600rpm、最大トルクは277lb-ft/2000-4800rpmとなっていて、6気筒モデルにも匹敵するスペックを誇る。アメリカで重要視される牽引性能は5000ポンド(約2267Kg)で、クラストップレベルとなる
インテリアではSUVらしくダイナミックで拡がりのあるデザインを採用。スマートフォンとの連携を可能にするインフォテインメントシステムに加え、キャビンビューミラー、パノラミックサンルーフ、サンシェード、前席左右・後席独立温度調整機能付きフルオートエアコン、ベンチレーションシートを初採用している
駆動方式はシンメトリカルAWDで、走破性を高めるためにX-MODEも採用する
ドアトリムやインパネにウッドを用いるなど、スバルの最上級モデルらしい仕立て
運転席にはクッション長が調整できるシートを初採用。座り心地と質感を高めたタイプとなっている
2列目は7人乗り仕様のキャプテンシートと8人乗り仕様のベンチシートがラインアップされる。3列目は大人でもしっかりと座れるスペースを確保
3列目のシートバックは40:60のホールディング機能を有する。3列目を使用していてもある程度のラゲッジスペースが確保されている