雪景色の中の新型「XV」。SGP採用SUV第1弾であるとともに、「富士重工業株式会社」から「株式会社SUBARU」となって、初の新型車となる 4月11日、北軽井沢のクローズドエリアにおいてスバルの新型「XV」の試乗会が行なわれるはずだった。はずだったというのは、季節外れの大雪によってこの日の試乗会が中止となったため。そこで急遽雪中撮影会とし、雪が降りしきる中の新型「XV」写真をお届けする。
通常このような記事は「写真で見る~」として豊富な写真とともにお届けしているが、今回はすべての外観写真に雪が写り込むような状況であり、そちらについては機会を改めてお届けする予定だ。
新型「XV」については、関連記事「“次世代スバル主力SUV”として開発した新型『XV』発表会」「『スポカジスタイル』を実現するという新型『XV』先行予約を3月9日開始」などでお届けしてきたとおり。一番の特徴は、2016年10月に発売され「2016-2017 日本カー・オブ・ザ・イヤー」を受賞した新型「インプレッサ」と同じく、スバルの次世代プラットフォーム「SGP(スバル・グローバル・プラットフォーム)」採用車であることだ。とくに新型「XV」はSGPによるSUV第1弾となり、開発を主導した、商品企画本部 プロジェクトゼネラルマネージャー 井上正彦氏によると、「新型XVはジオメトリーの最適化を行なった。それにより、SUVでありながら走りのよさを実現している」と語る。
新型インプレッサで誰もが進化したと認めたその走りのよさを、最低地上高200mmのパッケージにおいても最適化できているとのことだ。
新型「XV」においては、水平対向4気筒DOHC 1.6リッターの「FB16」型エンジン搭載車が追加され、水平対向4気筒DOHC 2.0リッターの「FB20」型エンジンも新世代の直噴タイプとなっている。撮影車は、2.0i-S EyeSight ルーフレール装着車で、新型「XV」のラインアップの中で最上級車となるものだ。ボディカラーは、雪の中でも映える「ピュアレッド」。
ボディサイズはルーフレールあり車で4465×1800×1595mm(全長×全幅×全高)。ルーフレールなし車では、日本の立体駐車場事情に合わせて全高が1550mmとなる 新型「XV」のリアまわり。先代XVのイメージを引き継ぎながら、それでいて新しさを感じさせる 新型「XV」の各部。樹脂製パーツを各所に使うことでアクティブなイメージを表現。実際の使い勝手もよさそうだった 新型「XV」のサイドビュー。折角なのでボンネットとリアゲート開けて撮影。Aピラー付け根の部分がしっかりしているのが分かる。歩行者エアバッグの装備空間でもあり、SGPならではの剛性設計が垣間見える 雪の中でエンジンをかけながら撮影。2.0i-S EyeSightは、フロントワイパーデアイサーなどがセットになったクリアビューパック(他グレードはオプション)を装備。そのため、視界確保に必要な部分に雪は積もっていない。気温は0℃近辺で、雪の積もり具合の参考になるだろうか? 撮影初期の段階での写真。視界は確保されているが、ボンネット上に雪が残っているのが分かる。歩行者エアバッグを標準装備したSGPのスバル車は歩行者の生存空間が確保されているため、エンジンとボンネットの距離が従来のスバル車よりも遠い。そのため熱があまり伝わらず、従来のスバル車より雪が積もりやすくなっていると思われる ラゲッジルームの容量は385L(VDA法)。9.5インチサイズのゴルフバッグを3個収納することができるという リアシートは6:4分割。いずれも倒すと自転車などを積み込むことができる空間が広がる インテリア全景。雪の中でも視界が確保できていることが分かる セレクトレバーまわり。X-MODEスイッチもこの位置に メーターパネル。シンプルなタコメーター、スピードメーターの中央にマルチファンクションディスプレイを配置 センターコンソール上部のマルチファンクションディスプレイ。さまざまな状態を表示する 2.0リッターモデルが搭載するFB20エンジン。最高出力113kW(154PS)/6000rpm、最大トルク196Nm(20.0kgm)/4000rpm こちらは1.6リッターモデルが搭載するFB16エンジン。最高出力85kW(115PS)/6200rpm、最大トルク148Nm(15.1kgm)/3600rpm SGP適用SUV第1弾、スバル新型「XV」で雪の駐車場を走行 撮影用の広場で雪の中を少しだけ走行。タイヤは夏タイヤのためグリップしないはずだが、リアタイアの蹴り出し感を感じつつ意外と走ってしまった。スバルならではの4WD機構を持つためだろうか? クローズドコースだからこそ許される行為だが、当然ブレーキは効かない