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スバル、“次世代スバル主力SUV”として開発した新型「XV」発表会
「上半身と下半身のアンマッチ感で“スポカジ”を演出」と開発主査の井上氏
2017年4月7日 00:00
- 2017年4月6日 開催
- 213万8400円~273万2400円
スバルは4月6日、新型クロスオーバーSUV「XV」の発表会を東京 豊洲の新豊洲Brillia ランニングスタジアムで開催した。価格は213万8400円~273万2400円で、このほかのグレード体系などは関連記事「スバル、『X-MODE』新採用の新型SUV『XV』を5月24日発売。213万8400円から」を、会場に展示され、日本初公開となった新型XVの写真などは関連記事「スバル、1.6リッターモデルを追加した新型クロスオーバーSUV『XV』日本初公開」を参照していただきたい。
新型XVは「次世代スバル主力SUV」
発表会では最初に、スバル 代表取締役社長の吉永泰之氏が登壇。吉永氏は新しいXVを世界で最初に日本市場で販売を開始することを明らかにしたあと、合わせて4月1日から社名を「富士重工業株式会社」から「株式会社SUBARU(スバル)」に変更したことに触れ、この社名変更の理由を「当社ならではの価値をお客さまにご提供していく“付加価値経営”をさらに上のステージで進めていくため」と紹介。
また、「私たちはこれまで“よいものを作る努力”を続けていきました。そして近年では“もの”に加え、どのような“価値”をお客さまにお届けできるかを考えるようになりました。『安心と愉しさ』、そしてアメリカでは『Love』という表現で、私たちは“価値”をお届けする活動を強めてきました。まだまだ努力を重ねなくてはいけませんし、課題もたくさんありますが、世界中でスバルに対する評価が大きく高まり、私たちは成長していると感じています」。
「今回の社名変更は、私たちが『これからは価値を提供するブランドとして生きていく』という決意表明です。これからも、もっともっとスバルを好きなお客さまに増えていただきたい。そして、お客さまに満足いただいたとき、きっとそこにはお客さまの笑顔があるはずです。私たちは『安心と愉しさ』をお客さまにお届けし続け、もっともっと笑顔になっていただきたい。そう考えています」と語り、これまでブランド名としてきたスバルを社名とする意味について解説した。
具体的な製品説明は、新型XVの開発責任者を務めたスバル 商品企画本部 プロジェクトゼネラルマネージャーの井上正彦氏から行なわれた。
新しいXVの解説にあたって井上氏は、2016年10月に発売した「インプレッサ」についてまず説明を行ない、新世代プラットフォーム「スバルグローバルプラットフォーム」を採用して「世界トップレベルの総合安全性能」「クラスを超えた感動質感」を実現した新型インプレッサを「次世代スバルのスタンダード」と表現。そしてこの「次世代スバル商品群」の第1弾となるインプレッサ以降に登場するモデルについては、「世界トップレベルの総合安全性能」「クラスを超えた感動質感」という2つの魅力に加え、それぞれに車種特有の個性を付加していくと説明した。
「次世代スバル商品群」の第2弾となる新型XVの開発では、そんな車種特有の個性を付加するべく、まずユーザーがXVにどんなことを求めているのかを徹底的に追求。この結果、「アクティブな生活の道具として」「都会からアウトドアまでマッチする、スタイリッシュななかに無骨さを持つ“アンマッチなデザイン”」が求められていると分析。とくにユーザーの利用実態をチェックしていくなかで、XVがアウトドアギアを搭載して雪上や未舗装路などの本格的なSUV性能を求められるシーンに利用されていることが印象的だったと井上氏は語る。
また、一方で都市生活者にとって利用機会の大半を占める市街地での利用シーンで、使い勝手のよさが求められていることも決して忘れてはならない要素であり、新型XVの開発では街なかで使いやすく、アウトドアでも活躍するという、あらゆるシチュエーションででユーザーの期待に応えられるようにしつつ、XVならではの「安心と愉しさ」をしっかり提供して購入者に感動してもらえるクルマを目指したという。
井上氏は新型XVがコンパクトな都市型SUVとしての魅力とミドルサイズの本格SUVのメリットを融合させ、唯一無二の存在感を放つことができる商品に仕上がったとアピール。また、SUVを志向するユーザーにとって見過ごせないベンチマークのようなモデルになることを目指して開発し、スバルでは新型XVを「次世代スバル主力SUV」に位置付けていると述べた。
XVがあることによって生活のなかで楽しいフィールドが広がり、むしろ思わずフィールドを広げたくなるようなクルマにすることを目指したと井上氏は語り、日常的な生活シーンと週末のレジャーや買い物、移動中の行き帰りの道中まで含めてXVならではの魅力を感じさせることを開発目標に定め、「Fun Adventure」というコンセプトで表現しているという。この実現に向け、「街の中でこそ映える、使い易いSUV」であること、「行動範囲を広げるツーリングSUV」であることという2つの価値をXVは提供すると解説した。
また、新型XVのコミュニケーション戦略について解説したスバル 専務執行役員 国内営業本部長 細谷和男氏は、デザインや性能、品質などを大幅にレベルアップさせたことに加え、日本の交通環境に最適なパッケージングとした新しいXVは、「フォレスター」「アウトバック」などをラインアップするスバルのSUVモデルのなかで主力商品になるクルマであると説明。先代XVが都市型SUVの先駆けとして市場に新たな価値を提供したのと同じように、新型XVでも従来のクラスの概念を超えた性能、質感を備えるSUVとして、個性的なモデルがそろうSUVカテゴリーで新しいベンチマークになりうるモデルに仕上げることができたと自信を見せた。
また、新型XVのキーワードは「好奇心」であると語り、「子供のころはあらゆることが新鮮で、冒険したり発見したり、仲間と一緒になにかをしたいという好奇心であふれていたと思います。街に住んで大人になると忘れがちですが、実際には意識していないだけで、誰もがそんな好奇心を持ち続けているのではないでしょうか。新型XVは、そんな好奇心を忘れない大人たちにとって、思いのままに好奇心を楽しむためのベストパートナーでありたいと思っています。暮らしのなかでの使い勝手のよさから、アクティブなライフスタイルに耐える確かな性能と品質。新型XVはこれらを兼ね備える唯一無二のSUVとして、好奇心を持つお客さまの人生に輝きを与えられる存在になることが私たちの願いです」と延べ、新型XVが好奇心にあふれる人に向けたモデルであることをアピールした。