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三菱自動車、「e-EVOLUTION CONCEPT」は“トリプルモーター4WD”のEV

東京モーターショー2017の概要発表。「エクリプス クロス」国内仕様も

2017年10月5日 発表

東京モーターショー2017で世界初披露されるコンセプトカー「MITSUBISHI e-EVOLUTION CONCEPT」のフロントマスク

 三菱自動車工業は、10月25日~11月5日(プレスデー:10月25日~26日、一般公開日:10月27日~11月5日)に東京ビッグサイト(東京都江東区有明)で開催される「第45回東京モーターショー2017」の出展概要を発表した。

 今回の東京モーターショーで世界初公開されることがすでに発表されている(関連記事)コンセプトカー「MITSUBISHI e-EVOLUTION CONCEPT」はフロント、サイドの写真が新たに公開され、車両概要についても追加情報が発表された。また、3月に開催されたジュネーブショーで世界初公開され、先だって欧州向け量産車の出荷が開始された新型コンパクトSUV「エクリプス クロス」の日本仕様車が日本初公開される。

 このほかにも三菱自動車ブースでは、5月に開催された「人とくるまのテクノロジー展2017 横浜」で展示された「AIパーソナルアシスタント RISA」を搭載した「アウトランダーPHEV」を出展。一般公開日には「アウトランダー」「デリカD:5」「RVR」「eKカスタム」「eKスペース カスタム」なども追加され、最大8車種12台を展示する。

MITSUBISHI e-EVOLUTION CONCEPT

「MITSUBISHI e-EVOLUTION CONCEPT」のサイドビュー

「三菱自動車独自のEVの進化形(EVOLUTION)」という意味合いが車名に込められたMITSUBISHI e-EVOLUTION CONCEPTは、フロントにある1機のモーターに加え、新開発の「デュアルモーターAYC」をリアに搭載してトリプルモーター方式の4WDシステムを採用するEV(電気自動車)。高効率・高応答・高精度というEVが持つ特性を活用して、日常走行からスポーツドライビングまで安全で快適なドライビングを実現。大トルクを発生する小型・高性能モーターと大容量の駆動用バッテリーを搭載して、市街地から高速道路、アップダウンのあるワインディングロードなど多彩な道路状況で、EVならではと言える力強く滑らかで静かな走りを発揮するという。

 これに加え、車内にはドライバーの運転をアシストしたり、独自のコーチング機能を持つ車載AIを搭載。数多くのセンサーで刻々と変化する道路環境や交通状況を認知し、その瞬間に行なった運転操作からドライバーの意思を読み取り、ドライバーの運転技量に関わらず安全で快適なドライビングを提供する。さらに車載AIはドライバーの運転技量を把握し、運転技量を向上させるメニューを構築することも可能。音声対話や前面大型ディスプレイの表示などを使ってアドバイスを行ない、それまで以上にクルマを乗りこなす楽しさが味わえるようコーチングする。

 なお、MITSUBISHI e-EVOLUTION CONCEPTは直接的に将来のモデルをイメージさせるクルマではなく、搭載された各技術が2020年以降に発売されるモデルに発展していくことを表現したコンセプトカーになっているという。

エクリプス クロス(日本仕様)

日本仕様で右ハンドル車となる「エクリプス クロス」

「三菱自動車らしいクーペSUV」として開発されたエクリプス クロスは、デザイナーが「アスリートが走り出す瞬間をイメージした」というアグレッシブでスタイリッシュなクーペフォルムを持ちながら、三菱自動車の大きなヘリテージである4輪制御技術を組み合わせ、多数のライバルが存在するコンパクトSUV市場で成功することを目指した世界戦略車。ボディカラーには高彩度レッド新規開発色「レッドダイヤモンド」が設定され、SUVらしい力強さを表現する前後フェンダー、ベルトラインや彫刻的なキャラクターラインなどを持つ外観デザインの印象をさらに高めている。

 車内ではインパネの中央に薄型のスマートフォン連携ディスプレイオーディオ(SDA)を配置し、センターコンソールのシフトセレクター脇に「タッチパッドコントローラー」をレイアウト。メーターパネル前方にはコンバイナを使ったカラーヘッドアップディスプレイを設定して先進感を高めている。また、リアシートは前後に200mmスライドし、シートバックは16度~32度のあいだで9ポジションにリクライニング可能として後席乗員の快適性にも配慮している。

 日本仕様のパワートレーンについては仕様が確定していないとのことだが、電子制御4WDの駆動方式では車両運動統合制御システム「S-AWC」を採用。エクリプス クロスのS-AWCでは「AUTO」「SNOW」「GRAVEL」の3モードを用意して、センターコンソールに設置するドライブモードセレクターで切り替えが可能となる。なお、欧州仕様で採用される直列4気筒1.5リッター直噴ターボ「4B40」型エンジンは、排気マニフォールド一体型シリンダーヘッド、吸排気MIVEC、電動ウエイストゲートアクチュエーター付小型ターボチャージャーなどの採用により、最高出力120kW、最大トルク250Nmを発生するという。