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ランボルギーニ、「アヴェンタドール S ロードスター」日本輸入開始50周年記念特別モデルを公開
「ランボルギーニ・デイ 2017」で発表。5台のみ生産ですでに完売
2017年10月24日 00:00
- 2017年10月20日 開催
ランボルギーニ ジャパンは10月20日、日本に初めて「ランボルギーニ 400GT」が輸入されてから今年で50年になることを祝し、「ランボルギーニ・デイ 2017」を東京プリンスホテルで開催した。
併せて、フランクフルトショー 2017で発表された「アヴェンタドール S ロードスター」のアジア初披露、クラシックカー品評会「ランボルギーニ・デイ コンクール・デレガンス 2017」、オーナーパレードランなども実施された。
午前中には「アヴェンタドール S ロードスター」アジア初披露のほか、今後のランボルギーニの展開についてなどをトークショー形式で紹介するプレスカンファレンスが行なわれた。
ステージにはベールに包まれた「アヴェンタドール S ロードスター」が置かれ、その周りにイスが配置され登壇者を待っている。まずステージに上がったのは、司会進行を務めるアラン・ジェイ氏、チーフ・コマーシャル・オフィサー(CCO)のフェデリコ・フォスキーニ氏、アウトモビリ・ランボルギーニ アジア太平洋地区 代表のアンドレア・バルディ氏、アウトモビリ・ランボルギーニ HEAD OF JAPAN AND SOUTH KOREAのフランチェスコ・クレシ氏、デザイン責任者のミィティア・ボルケルト氏の5名。
マーケティング、セールス、アフターセールス・サービスを統括するコマーシャルディレクターのフェデリコ・フォスキーニ氏は、日本について聞かれ、「日本は素晴らしいチャンスが眠っている市場。マーケットとしては世界で第2位。今年も新たな記録を打ち立て、販売台数は400台を超える見込みで、ランボルギーニにとって素晴らしい年になりそうだ」と回答した。
現在、ランボルギーニは世界的に成長しており、マーケットシェアは2010年から5%伸びて18%になるという。販売台数を押し上げる日本の市場に感謝するとともに、フォスキーニ氏はモータースポーツ活動について、日本における非常に高い評価に感謝の意を述べた。
次に、アジア太平洋地区におけるセールス、マーケティングおよびアフターセールス業務全体を統括するアンドレア・バルディ氏は、「スーパースポーツカーセグメントは、日本はもちろん、世界で成長しています」と切り出した。
その成長をさらに伸ばすには?という問いかけに、「国によって経済の状況も違えば法律も違う。政治情勢も異なる。こういったことをすべて合わせて、まったく違う文化になっている。ランボルギーニのアプローチも、国ごとに変えなければいけないのが難しい」と答えた。
日本については「お客さまが非常にエキスパートで、イベントや活動を受け入れてくれている。日本は今後も、マーケットでもプレゼンテーションでも最高のパートナーシップ、ベンチマークであり続ける」と評価した。
日本および韓国のセールス、マーケティングおよびアフターセールス・オペレーションの責任者を務めるフランチェスコ・クレシ氏は、「日本は、ランボルギーニにとって第2位の市場というだけでなく、スポーツカーの長い歴史がある国です。重要な市場にいることを誇りに思う」と語る。
「1967年にランボルギーニを初めて輸入してから、日本のお客さまはサンタアガタ(本社、製造工場がある場所)のクラフトマンシップ、テクノロジーを高く評価してくれている。それは新しい商品を導入するたびに感じる」と続け、今後の計画については、「今年のはじめからランボルギーニのオーナーズミーティングを日本全国で展開している。今日は東京でマイルストーンである50周年のお祝いで、スペシャルエディションを後ほど発表させていただく」と、サプライズ発表があることを明かした。
ランボルギーニの新車デザインおよびデザインチームのコーディネーションを統括するミィティア・ボルケルト氏は、伝統あるブランドのデザインの苦労を聞かれ、「最高のクルマを造るというプレッシャーはあるが、いつも、フェルッチオ・ランボルギーニ(創業者)の理念に従っている。彼は自分自身のためにクルマを造る。そして、それが夢だった。その夢をずっと続けなければいけないと思っている」と語った。
「歴代のデザインを見ると本当に誇りに思う。この夢を大事にしなければいけない」と、クラシックカー品評会のために駐車場に集結した歴代ランボルギーニの名車の数々を見た感想を絡めた。さらに、「東京は本当に魅力的な都市。東京にこれだけ多くのランボルギーニが集まるのを見られるのは素晴らしい」と続けた。
歴代のデザインに関して、「『ミウラ』や『カウンタック』などが外の駐車場にたくさん並んでいる。これらのクルマをデザインしたマルチェロ・ガンディーニ氏に、数週間前にお会いした。デザインの師匠として本当に憧れだった。彼のデザインランゲージを続けることが、私たちにとって大きなチャレンジであり、すごく面白いところ」と語る。
いよいよ話は、クレシ氏が先ほど明かしたサプライズについて迫った。50周年記念のサプライズにどのようなインスピレーションを感じたか問われると、ボルケルト氏は「日本は本当に大好きな国。日本の5つのエレメント、5つの要素からインスピレーションを得て、ワンオフで5台のクルマを用意した。そのうちの1台は、ここでアンベールするのを待っている」と明らかにした。
イメージビデオが上映された後、ステージ中央の「アヴェンタドール S ロードスター 50th Anniversary Japan」がアンベールされ、青黒いボディカラーの車体がライトに照らされた。また、「アヴェンタドール S ロードスター」としても、アジア初披露となる。
この、「アヴェンタドール S ロードスター 50th Anniversary Japan」は今回限りの限定生産で提供され、デザインをつかさどる「Centro Stile Lamborghini」、カスタマイズ・プログラムの「アド・ペルソナム」と協力して作られた。
日本文化の5大元素(水・地・火・風・空)にそれぞれ着想してスタイリングされたとのことで、ステージで披露されたのは「水」。ブルーからブラックへ流れるようなグラデーションが特徴のカラーリングだ。5つのエレメントそれぞれワンオフの5台のみ生産され、この水モデルのみ完成しており、残り4台はイタリアで作っている最中だという。
「アヴェンタドール S ロードスター 50th Anniversary Japan」のアンベール後、アウトモビリ・ランボルギーニ CEOのステファノ・ドメニカリ氏が登壇。ステージに飾られている「50JAPAN」(日本輸入開始50周年)のロゴを指し、「これはすごく大事なロゴで、日本に対する感謝の印で作った」と説明した。
さらにドメニカリ氏は、「いろいろな要素を盛り込んで、本当に細かいところにまで気を配って作っている。これはワンオフの生産。特別なランボルギーニは、あくまでも特別なお客さまに提供したいというのが、私たちのこれからの理念」と語った。ステージ上の水モデルをはじめとする5台は、発表前にもかかわらず、すでに完売しているという。
今後の展開について聞かれると、ドメニカリ氏は「12月4日に新しいSUV『ウルス』を発表する。会社では“ゲームチェンジャー”と呼んでいる。工場の規模を2倍に拡大し、2年以内で台数を2倍に増やすことを狙っている。数年前からすれば、短期間にこれだけ拡大したのは本当に素晴らしいことだ」と答えた。
「ランボルギーニがイタリアの会社であること、イタリアのブランドであることを本当に誇りに思う」とドメニカリ氏が語った後、ぜひこの瞬間を共有させていただきたいと、ゲストの駐日イタリア大使のジョルジョ・スタラーチェ氏をステージに迎え入れた。
スタラーチェ氏はドメニカリ氏のコメントを受けて、「私もイタリアの大使であることを大変うれしく思います。このクルマはイタリアで製造され、イタリアの魂が吹き込まれたクルマです」と挨拶。さらに、「たまたま今朝したネクタイが、この素晴らしいクルマと同じ色でした」と、会場の笑いを誘った。
「日本はモダンで、まさに、これは日本のために作られたクルマ。日本にぴったり、東京というモダンな都市にぴったり」と評価すると、ドメニカリ氏から大使にサプライズとして、同じカラーリングを施したミニチュアカーがプレゼントされた。
会場にはほかにも、カスタマイズ・プログラムの「アド・ペルソナム」やライセンス商品などの紹介があり、参加したランボルギーニオーナーに1日たっぷり楽しんでもらえるようなさまざまな展示が施されていた。
屋外の駐車場では、クラシックカーの品評会「ランボルギーニ・デイ コンクール・デレガンス 2017」が行なわれており、希少な名車の数々を審査員たちが厳しくチェックしていた。なお、天候不良のため、昼のクラシックカーオーナーパレードは残念ながら中止となり、夕方からの現行車によるオーナーパレードのみ実施された。