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スーパー耐久シリーズ、富士スピードウェイでの24時間レース「富士 SUPER TEC 24時間レース」は6月2日決勝スタート
ピレリが2020年までオフィシャルサプライヤーに
2018年1月13日 13:35
- 2018年5月31日~6月3日 開催
スーパー耐久機構は1月12日、「東京オートサロン 2018」が開催されている幕張メッセ近郊で発表会を開き、かねてから告知されていた富士スピードウェイでの24時間レースを、5月31日から6月3日にかけて「富士 SUPER TEC 24時間レース」として開催することを明らかにした。また、2018年から2020年まで、ピレリがワンメイクタイヤサプライヤーとなることも合わせて発表された。
夜間走行に向け、デジフラッグや新計時システムなどを導入
富士スピードウェイで24時間レースが開催されるのは50年ぶり。スーパー耐久シリーズの第3戦として5月31日に開幕し、フリー走行と予選のあと、6月2日15時に決勝スタート。6月3日15時にゴールを迎える。決勝レースの最大出走台数は70台で、ドライバーは1チームにつき3~6名としている。
夜間走行を考慮して、車両規制やサーキットの設備追加も実施される。まず、同レースに限り、スーパー耐久シリーズで規定されている8つのクラスのうち、ST-X/ST-TCR/ST-Zについては、メーカー指定のローノイズサイレンサーの装着が義務付けられる。また、ST-1/ST-2/ST-3/ST-4/ST-5については最高出力時回転数の75%で105dB以下(1mの距離から測定)の音量に抑えることが必要となる(通常は120dB)。各車両は自発光式のゼッケンナンバーも装着する。
サーキット側では、シグナルフラッグの代わりとなるLEDパネル型信号機、通称「デジフラッグ」を新規導入する。デジフラッグは常設されるため、設置後は通年で運用され「富士名物の雨や霧の際にも活躍する」(富士スピードウェイ 代表取締役社長 原口氏)としている。さらに仮設照明などを増設してコースの視認性、安全性を高め、より情報量の多い計時システム、計時モニターに変更し、24時間レースに適した環境を整える。
観客は、決勝レーススタートの6月2日からゴールの6月3日まで、レース場内に24時間滞在でき、場内の設備・スペースを利用してキャンプやバーベキューも可能。前売観戦券は3月31日から5月31日まで販売。6月1日から3日間通しの前売券の価格は4860円、当日券は5800円。ピットウォーク、グリッドウォークに参加可能なパドックパスは当日券のみで8000円。
ピレリ日本法人が全面サポート。「距離感を感じない」活動を目指す
2018年のスーパー耐久シリーズは、全クラスにおいてピレリタイヤのワンメイクとなる。これにより、シリーズの正式名称は「ピレリ スーパー耐久シリーズ」と呼ばれ、2020年までの3年間、ピレリがオフィシャルタイヤサプライヤーとして活動することになる。
ピレリジャパン CEOのディミトリオス・パパダコス氏は、「ピレリのモータースポーツ活動にとって、日本で実績あるスーパー耐久との協力は、モータースポーツ市場において大変重要な投資の1つ」とコメント。
また、ピレリ モータースポーツ ビジネスデベロップメント マネージャーの五木田健氏は、ピレリがイタリアに本拠を構える欧州のタイヤメーカーということで、日本のユーザーにとって遠い存在に思えていたかもしれないと前置きしながらも、今後は日本法人のピレリジャパンやピレリジャパン モータースポーツとして全面的にサポートしていくと約束。「そういった距離感を感じることのないような活動をしていく」と述べた。
さらにピレリ モータースポーツ ビジネス ディレクターのエルネスト・ガルシア・ドミンゴ氏は、ピレリのモータースポーツに関わる活動について説明したうえで、「この2018年が、(3年に限らず)ずっと長く、長く、長く続くパートナーシップの最初の年となることを願いたい」と力強く語った。
「ピレリ スーパー耐久シリーズ2018」開催スケジュール
ラウンド | 開催期間 | 場所 | レース時間 |
---|---|---|---|
Rd.1 | 3月31日~4月1日 | 鈴鹿サーキット | 4時間 |
Rd.2 | 4月28日~29日 | スポーツランドSUGO | 3時間×2グループ |
Rd.3 | 5月31日~6月3日 | 富士スピードウェイ | 24時間 |
Rd.4 | 7月14日~15日 | オートポリス | 5時間 |
Rd.5 | 9月22日~23日 | ツインリンクもてぎ | 5時間 |
Final Rd. | 11月3日~4日 | 岡山国際サーキット | 3時間×2グループ |
「ピレリ スーパー耐久シリーズ2018」参戦クラス・車両
クラス | 参加車両規格 | 車両例 |
---|---|---|
ST-X | FIA GT3公認車両 | 日産GT-R、BMW Z4、メルセデス SLS、ポルシェ、フェラーリ等 |
ST-TCR | TCR規格車両 | ホンダ CIVIC Type-R、アウディ RS3 LMS、GOLF GTI等 |
ST-Z | GT4規格車両 | アウディ RS3 LMS GT4、ポルシェ ケイマンGT4、メルセデス AMG GT4等 |
ST-1 | 3501cc以上 | BMW Z4、レクサス IS F、ランボルギーニ トロフェオ、カレラカップ、フェラーリチャレンジ等 |
ST-2 | 2001~3500cc(4輪駆動または前輪駆動) | 三菱 ランサーエボリューション スバル WRX、マツダ アクセラ ディーゼルターボ等 |
ST-3 | 2001~3500cc(後輪駆動) | 日産 フェアレディZ Z34、レクサス IS、レクサス RC等 |
ST-4 | 1501~2000cc | トヨタ 86、ホンダ S2000、マツダ ロードスター、アバルト等 |
ST-5 | 1500cc以下 | ホンダ フィット、トヨタ ヴィッツ、マツダ デミオ ディーゼル等 |