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英ランドローバー、70年前に製造された「LAND ROVER」オリジナル・ローンチ・モデルをレストア

英国ソリハル近くの庭で発見

2018年1月11日(現地時間)発表

70年前に製造された「LAND ROVER」オリジナル・ローンチ・モデル

 英ランドローバーは1月11日(現地時間)、同ブランドの70周年を記念して70年前に製造された「LAND ROVER」オリジナル・ローンチ・モデルのレストアを行なうと発表。同車両は英国ソリハル近くの庭で発見されたもので、1948年のアムステルダム・モーターショーで発表したプリプロダクション・モデル3台のうち1台となっている。

 この「LAND ROVER」オリジナル・ローンチ・モデルは、アムステルダム・モーターショーに出展された1960年代を最後に表舞台から姿を消し、20年間にわたってウェールズの農場で使用されていた。その後、レストアのために売却されたものの、未着手のまま放置されており、このクルマが製造された英国ソリハルの近くの庭で2016年に発見された。ジャガー・ランドローバー・クラシックの専門家たちが何カ月もかけて社内のアーカイブをもとに車両の所有履歴を調査して、実物であることが証明された。

 今回のレストア・プロジェクトは、ランドローバーの歴史的な車両「LAND ROVER Series I」をレストアして届ける「REBORN」プロジェクトに携わったチームが担当。このプロトタイプを慎重に保存しながら、再び走行可能にするという最も困難なミッションに1年をかけて取り組む予定。

 ジャガー・ランドローバー・クラシックのディレクター、ティム・ハニング氏は「この『LAND ROVER』オリジナル・ローンチ・モデルは、世界の自動車の歴史において唯一無二の存在であり、『LAND ROVER』のプリプロダクション・モデル第1号車である『Huey』と同様に高い歴史的価値があります。ここクラシック・ワークスで丹精込めてレストアを行ない、あるべき姿を正確に再現していきます。ランドローバー70周年事業の皮切りとしてふさわしい取り組みとなるでしょう。ひと目でLAND ROVERと分かるデザインを世界の人々が初めて目にすることになる1948年のアムステルダム・モーターショーでの発表に向けて、ちょうど70年前の今ごろ、最終調整が行なわれていたと想像すると、胸が高鳴ります」とコメントしている。

 ジャガー・ランドローバー・クラシックでは、アルミニウム製の分厚い車体パネル、亜鉛メッキのシャシー、取り外し可能なリアタブなど、量産前に製造された48台の「LAND ROVER」プリプロダクション・モデルの特徴的な仕様を今回のレストアでも取り入れる予定。1948年当時に使用されていたライトグリーンの塗装など、外観も再現していくとしている。

 歴史的な1台をこれまで所有してきた歴代のオーナーは、ジャガー・ランドローバーのクラシック・ワークスの施設に招待され「LAND ROVER」との思い出を語りながらレストアの様子を見学する予定。

 このプロジェクトは、ランドローバーが2018年に70周年を迎える記念事業の第1弾として行なわれ、その原点を象徴するモデルをレストアすることになる。

「LAND ROVER」オリジナル・ローンチ・モデルについて

1948年:左ハンドルで製造。整備手帳、販売記録には「Experimental」と記載、エンジン部門が新しい製造部品でアップグレードを実施。現在の右ハンドルに変更

1955年:1955年6月25日に「SNX 910」として初めて登録

1961年:ハンズワースの新たなオーナーに売却

1965年:サットンコールドフィールドに移動

1967年:ストラトフォード=アポン=エイヴォンに移動

1968年:ウルターシャーのアルヴチャーチに移動、静止電力の供給源としてウェールズで使用

1988年:エンジンが動かなくなり、英国バーミンガムの新たなオーナーに売却

2016年:ソリハル近くの庭で発見され、レストアが計画されるも未着手