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鈴鹿市末松市長、モビリティランド山下社長の「鈴鹿10時間耐久レース(SUZUKA 10H)」質疑応答

謎の「Honda Team MOTUL」を含む30台のエントリー

2018年4月22日 開催

共同で記者会見に臨んだ、鈴鹿市 末松則子市長(左)と株式会社モビリティランド 取締役社長 山下晋氏(右)

 鈴鹿サーキットの地元自治体である鈴鹿市と、鈴鹿サーキットの運営会社であるモビリティランドは4月22日、「2018 NGK スパークプラグ 鈴鹿2&4レース」開催中の鈴鹿サーキットで8月24日~26日の3日間にわたって開催される「鈴鹿10時間耐久レース」(SUZUKA 10H、スズカ テン エイチ)に関する共同記者会見を開催した。

 共同記者会見では、レース開催前日となる8月23日に「鈴鹿モータースポーツフェスティバル」というプレイイベントを開催することを明らかにした(関連記事:「SUZUKA 10H」開催週の木曜日にレーシングカーを鈴鹿市内でパレード)。

 今回のSUZUKA 10Hにあわせて行なわれる鈴鹿モータースポーツフェスティバルは、鈴鹿サーキットから往復6.6kmの距離にあるイオンモール鈴鹿までの一般道を封鎖して、参戦するFIA-GT3規格のレーシングカーがパーレドを行なうというもの。日本では前代未聞のイベントとなる。市街地が近いところにサーキットがあるという世界的に希な立地にある鈴鹿サーキットならではの企画となり、鈴鹿市民や遠方からの観戦者などにとって要注目のイベントになりそうだ。

エントリーリストは現時点で30台。謎の「Honda Team MOTUL」

 SUZUKA 10Hは、2017年まではSUPER GTの一戦として鈴鹿1000kmレースが開催されていた時期に行なわれる。鈴鹿1000kmレースがSUPER GTの一戦となる前には、独立した夏の耐久レースとして行なわれていたり、古くはJSPC(全日本スポーツプロトタイプカー選手権)などと呼ばれて日本のグループCカーによる耐久レースの一戦として行なわれていたりするなど、伝統の一戦と位置づけられているのが、毎年8月後半に行われる鈴鹿での耐久レースとなる。

 鈴鹿サーキットでは7月下旬に開催される8時間耐久レース(通称:8耐)を「夏の二輪車の祭典」と位置づけており、今後はこの8月に行なわれる四輪車によるSUZUKA 10Hを「夏の四輪車の祭典」として位置づけて開催していくと説明しており、2018年のSUZUKA 10Hはファーストイヤーになる。

 鈴鹿サーキットは、現時点で30台のエントリーを発表している。現在さらなる参加を呼びかけている段階で、最終的には50台近いエントリーになる見通しだという。

SUZUKA 10Hエントリーリスト(4月22日現在、30台)
チーム車両国/地域2018年主な参戦シリーズ
aprPorsche 911 GT3 R日本スーパー耐久シリーズ
ARN RACINGFerrari 488 GT3日本ブランパンGTシリーズアジア
Audi TeamAudi R8 LMSヨーロッパインターコンチネンタルGTチャレンジ
Audi Team HitotsuyamaAudi R8 LMS日本SUPER GT GT300クラス
Bentley Team M-SportBentley Continental GT3イギリスインターコンチネンタルGTチャレンジ
Bentley Team M-SportBentley Continental GT3イギリスインターコンチネンタルGTチャレンジ
Black Swan RacingPorsche 911 GT3 RアメリカインターコンチネンタルGTチャレンジ
Callaway CompetitionCorvette C7 GT3-RドイツADAC GT マスターズ (2017同シリーズチャンピオン)
CARGUY RacingHonda NSX GT3日本SUPER GT GT300クラス
CarsTokaiDream28LOTUS EVORA/ABA-122日本SUPER GT GT300クラス
D'station RacingPorsche 911 GT3 R(TYPE991)日本SUPER GT GT300クラス
D'station RacingPorsche 911 GT3 R(TYPE991)日本スーパー耐久シリーズ
FIST-Team AAIBMW M6 GT3台湾ブランパンGTシリーズアジア
GAINERNISSAN GT-R NISMO GT3日本SUPER GT GT300クラス
GOOD SMILE RACING&TeamUKYOMercedes-AMG GT3日本
GRT Grasser Racing TeamLAMBORGHINI HURACAN GT3オーストリアブランパンGTシリーズ(2017同シリーズチャンピオン)
Honda Team MOTULHonda NSX GT3日本
HubAuto RacingFerrari 488 GT3台湾ブランパンGTシリーズアジア
JLOCLAMBORGHINI HURACAN GT3日本SUPER GT GT300クラス
JLOCLAMBORGHINI HURACAN GT3日本SUPER GT GT300クラス
KCMGNISSAN GT-R NISMO GT3 2018 Model香港ブランパンGTシリーズアジア
KCMGNISSAN GT-R NISMO GT3 2018 Model香港ブランパンGTシリーズアジア
Manthey-RacingPorsche 911 GT3 RドイツインターコンチネンタルGTチャレンジ
Mercedes-AMG Strakka RacingMercedes-AMG GT3イギリスインターコンチネンタルGTチャレンジ
Mercedes-AMG Team GruppeM RacingMercedes-AMG GT3香港ブランパンGTシリーズアジア(2017同シリーズチャンピオン)
Modulo Drago CORSEHonda NSX GT3日本SUPER GT GT300クラス
SATO,YAMASHITA-SS/Rn-sportsMercedes-AMG GT3日本スーパー耐久シリーズ
Strakka RacingMercedes-AMG GT3イギリスインターコンチネンタルGTチャレンジ
SUTEKINA RACING TEAMTBA日本
TEAM UPGARAGEUPGARAGE 86 MC日本SUPER GT GT300クラス

 SUZUKA 10HにはFIA-GT3規格のレーシングカーが参加可能で、日本のファンにとってなじみ深い存在としては、日本のSUPER GT/GT300に参戦しているFIA-GT3レーシングカーの存在だろう。具体的な例で言うと、今年からGT300に参戦しているCARGUY RacingとModulo Drago CORSEのNSX-GT3、JLOCのLAMBORGHINI HURACAN GT3、GAINERのNISSAN GT-R NISMO GT3そして開幕戦の岡山国際サーキットのレースで優勝したTEAM UPGARAGEのUPGARAGE 86 MCなどのエントリーが確認できる。

 さらに、車両はGT300に利用しているものとは異なるようだが、“ミク号"を走らせるGOOD SMILE RACING&TeamUKYOも参加する。詳細は不明だが、「Honda Team MOTUL」という謎のチームがGT300でエントリーしている。名前から想像するにホンダがなんらかのイニチアシブをとって参戦しているチームと考えられるだけに、どんなチームやドライバーラインアップになるのかも要注目だ。

 海外からの参加という意味では、FIA-GT3の本場ともいえるブランパンGTシリーズの2017シリーズチャンピオンチームであるGRT Grasser Racing TeamがLAMBORGHINI HURACAN GT3で参戦するほか、ADAC GT マスターズのシリーズチャンピオンを獲得したCallaway CompetitionのCorvette C7 GT3-Rも参戦する。また、アウディワークスとなるAudi TeamがAudi R8 LMSで参戦し、同じくベントレーのワークス的存在であるBentley Team M-SportがBentley Continental GT3で参戦する。このように世界各国からチャンピオンやワークスチームが参戦することになるので、非常に激戦が予想される。

 スケジュールは下記のようになっており、決勝レースのスタートは8月26日の10時、ゴールは20時となっている。これは名古屋駅から東京に向かう最終の新幹線に乗るためには、21時12分白子駅発の近鉄特急に乗らないと間に合わないことに配慮したためで、ギリギリではあるが、ゴールを見てもその日のうちに東京地域に戻ってこれるスケジュールを組むことが可能になりそうだ。

8月24日(金)

8:50~9:20 【Ferrari】 フリー走行 1
9:40~11:40 【10H】 特別スポーツ走行
12:00~12:30 【Porsche】 練習走行
12:45~13:15 【Ferrari】 フリー走行2
14:20~16:20 【10H】 フリー走行1
16:50~17:20 【Ferrari】 予選1
17:30~18:00 【Ferrari】 予選2
18:30~20:00 【10H】 フリー走行2

8月25日(土)

9:25~9:55 【Porsche】 予選
10:30~ 【Ferrari】 決勝1 (30minutes)
11:35~12:35 PIT WALK
13:00~13:15 【10H】 予選1 (Q1)
13:30~13:45 【10H】 予選2 (Q1)
14:00~14:15 【10H】 予選3 (Q1)
14:45~15:00 【10H】 予選 (Q2)
15:35~ 【Porsche】 決勝 (30minutes)
16:55~ 【Ferrari】 決勝2 (30minutes)

8月26日(日)

8:00~8:20 【10H】 フリー走行
10:00~20:00 SUZUKA 10 HOURS 決勝

 そしてそうしたSUZUKA 10H開幕前日となる8月22日(木)に行なわれる鈴鹿モータースポーツフェスティバルだが、開催概要は以下のようになっている

鈴鹿モータースポーツフェスティバル開催概要

日時:8月23日(木)10時30分~16時 ※予定
場所:イオンモール鈴鹿(鈴鹿市庄野羽山4丁目1-2)第2駐車場内特設会場
鈴鹿市道加佐登鼓ヶ浦線(通称サーキット道路)
主催:鈴鹿市
協力:イオンモール鈴鹿、鈴鹿サーキット
協賛:住友電装株式会社 他
観覧料:無料

鈴鹿10H レーシングカーパレード開催概要

日時:8月23日(木)11時30分~12時 ※予定
交通規制時間:8月23日(木)11時~12時30分 ※予定
場所:鈴鹿市道加佐登鼓ヶ浦線(通称サーキット道路)
区間:鈴鹿サーキット モータースポーツゲートから、イオンモール鈴鹿(鈴鹿市庄野羽山4丁目1-2)の往復距離(約6.6km/往復)

 最大のハイライトは「鈴鹿10H レーシングカーパレード」と呼ばれる、SUZUKA 10Hに参加するレーシングカーによるパレードになる。都市の公道でのパレードとしては、モータースポーツジャパンでお台場を走ったという例はあるが、レースに参加する車両がサーキット近くの都市を走るというのは、おそらく日本では初めての試みになるだろう(そもそも都市にこんなに近いサーキットは鈴鹿サーキットだけとも言えるが……)。それだけに、ファンにとっては見逃せないイベントになる可能性が高く、要注目と言えるだろう。

鈴鹿市末松市長、モビリティランド山下社長の「鈴鹿10時間耐久レース(SUZUKA 10H)」質疑応答

 以下は、4月22日に鈴鹿サーキットで行われた鈴鹿市の末松則子市長とモビリティランド 取締役社長 山下晋氏による記者会見での質疑応答になる。

──SUZUKA 10Hでは非常に多くの人の来場が予想されるが、交通対策はどうなっているのか?

山下社長:交通対策に関しては関東からお見えになる方には白子駅へのアクセスが重要になる。実は通常の夏休みの土日でも万近くのお客さまが(ゆうえんちを含む鈴鹿サーキット)来るので、(普段から対策はしているが)SUZUKA 10Hに向けてはさらに万全の交通対策を取っていきたい。

末松市長:10Hに限らず、8耐、F1といった巨大なイベントの際には、行政から積極的に協力している。国土交通省、警察、周辺自治体などの関係各所にご協力いただいており、お越しいただくお客さまが快適に来ていただける道路環境を維持していきたい。本日も市内に随分車で来ていただいており、嬉しい半面注意していかなければいけない。

──過去の鈴鹿1000kmレースでは飲料メーカーがスポンサーについていたが、SUZUKA 10Hではどうか? 今回は泡トラなどのイベントもあるが……

山下氏:スポンサーにビールメーカーがつく……ということは決まっていないので、現在募集中だ(笑)。

──例えばル・マン24時間レースのような海外のレースでは地元の住民もイベントに協力したりということがあるが、鈴鹿市や鈴鹿サーキットもそういう取り組みをしたりするのはどうか?

末松市長:そのとおりだと思う、10Hという素晴らしいレースを皮切りにそうしたことが進めばと思って、今回の鈴鹿モータースポーツフェスティバルを計画した。レーシングカーがパレードするだけでなく、公開車検までショッピングモールで行なうというのはおそらく日本では初めてではないだろうか? 鈴鹿市としては10Hを第一歩として、市民のみなさまにそうした意識を醸成していきたいと考えている。

 パレードなどでのお客さまの整理などに市民のボランティアにもご協力していただきたい。実際、沿道の商店の方にお願いに上がったところ、お店を閉めてでも協力していきたいと言っていただいている。そして今回鈴鹿サーキット様には格安に参加できるチケットもご用意いただいているということで、レースを体験したり見に行くという市民の方が増えればいいと思う。

山下社長:サーキットからイオンモール鈴鹿までのパレードだけでも、600人のセキュリティが必要になる。弊社の社員はそんなにいないので、さまざまな形で鈴鹿市民のみなさまと力を合わせてやっていきたい。市民のみなさまとの協力だが、鈴鹿市民の会という組織で、モータースポーツの普及促進の活動をやっていただいている。

 ル・マンなどはすでに100年の歴史があり、その積み重ねとしてそうした市民の協力があると認識している。これまで鈴鹿サーキットの50年の歴史でそこまでやれていなかった部分もあるので、これを第一歩として、鈴鹿市の子供達が大人になったときに、友人などに子供の頃にレースを手伝ったんだよということを話せるような、そういうイベントに育てていきたい。

──レース中の土曜日の夜はどうなるのか?

山下社長:土曜日の夜もずっといられる、という仕組みになっている。土曜日から日曜日に向けて、一週間とはいかないとまでも、レースの終わる月曜日まで、レースウィークを楽しむのが当たり前になっている、土曜日の夜は滞在ができるような環境を整えていく。

──レースをどう盛り上げていくのか?

山下社長:さまざまな施策をお話させてもらった、30台の正式エントリーが決まっている。エントリー台数も50台に近づく見込みをしている。モータースポーツファンにも喜んでいただけると、レース本体が素晴らしいレースになる。

末松市長:鈴鹿市としてはモータースポーツ都市宣言をしている町として、この週が素晴らしいモータースポーツのイベント、記念に残るようなそんな日にしていきたい、鈴鹿市をあげて取り組んで行く。8月23日から鈴鹿に滞在することを期待している。