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英ロールス・ロイス、新型“ラグジュアリーSUV”「カリナン」世界初公開

価格は21万イギリスポンド(税別)。日本では6月にローンチ

2018年5月10日(現地時間)公開

21万イギリスポンド(税別)

ロールス・ロイス初のSUV「カリナン」を世界初公開

 英ロールス・ロイス・モーター・カーズは5月10日(現地時間)、同社初のSUV「カリナン」を世界初公開した。価格はイギリスポンドで21万ポンド(税別)。日本では6月にローンチすることが発表されている。

 カリナンはロールス・ロイスのラインアップ中、最も実用的で万能な“ファミリー向けレジャー用高級ラグジュアリーSUV”に位置付けられるモデルで、ボディサイズは5341×2164×1835mm(全長×全幅×全高)、ホイールベースは3295mm。新型ファントムから採用を開始したオールアルミ製のスペースフレーム・アーキテクチャー「アーキテクチャー・オブ・ラグジュアリー」を採用しつつ、構成部品は新型ファントムを高さで上回り、長さで下回るスペースフレームに再設計。エンジンルーム、室内、ラゲッジルームのそれぞれがセパレートされる3ボックススタイルで、後方のガラス製パーティションによりラゲッジルームから独立した環境を車内に作り上げているという。

カリナンの車名は現在ブリティッシュ・クラウンジュエリーに所蔵されている、これまでに発見された世界最大のダイヤモンドに因んで命名されたという
カリナンのボディサイズは5341×2164×1835mm(全長×全幅×全高)、ホイールベースは3295mm。最大渡河水深は540mm

 後席ではロールス・ロイスで初めて折りたたみ式を採用するとともに、「ラウンジ・シート」「個人シート」から選択できるとしており、「ラウンジ・シート」を選ぶと3座仕様に、「個人シート」を選ぶと独立した2座仕様になる。「個人シート」の後席は、ロールス・ロイス製ウィスキーグラスとデカンタ、シャンパンフルート、クールボックスを収納したキャビネット付き固定式リアセンター・コンソールによって分割されるほか、後席の各シートは数段階に動き、究極の快適さを提供するとのこと。

 一方、走行性能についてはオフロード、オンロード走行双方で“魔法の絨毯のような乗り心地”を実現するべく、新型の軽量アーキテクチャと最新型の自動レベリング式エアサスペンションを採用した。サスペンションは毎秒数百万回の計算を行ない、車体と車輪の加速に応じた入力情報とカメラ情報で管理するという。

 エンジンはV型12気筒6.75リッターツインターボを搭載し、最高出力420kW(571PS)/5000rpm、最大トルク850Nm/1600rpmを発生。

 このほか、カリナンでは昼間・夜間野生動物・歩行者警告機能付きナイト・ビジョン/ビジョン・アシスト、アラートネス・アシスタント、パノラマビュー、全方位視野システム、ヘリコプタービュー付き4カメラシステム、アクティブ・クルーズ・コントロール、衝突警告、交差交通警告/車線逸脱・車線変更警告、7×3インチ高解像度ヘッドアップ・ディスプレイ、WiFiホットスポットといった最先端の技術が盛り込まれている。

後席は2座仕様と3座仕様を設定。フロントドアのアームレスト、フロントのセンターコンソールカバー、Cピラー、リアサイドアームレスト、リアセンターアームレストなどにはヒーターが内蔵され、素早く温めることができる
カリナンでは前席よりも後席の方が高い位置に設定され、サイドウィンドウの大きなガラスやパノラミックなガラスルーフ越しに遮るもののない周囲の景観を楽しむことができるという

 このカリナンについて、ロールス・ロイス・モーター・カーズ 代表取締役社長のトルステン・ミュラー・エトヴェシュ氏は「高級なライフスタイルは進化しており、ロールス・ロイスがそれをリードしています。ラグジュアリーはもはや都市のコンセプトではありません。さらに広い世界を体験することがますます増えています。私たちの顧客は、贅沢で楽に、妥協することなく、人生の最も豊かな経験を楽しむためにどんな地形をも制覇したいと考えています。そのため、ロールス・ロイスが、冒険を望む際に常に妥協のない贅沢な空間を提供する自動車を生産するのを待っていました。ベンチャーに挑戦しても妥協のない贅沢を提供するロールス・ロイス車を創造するように私たちに求めました。カリナンはまさにその車です。カリナンはどこででも快適に走行できる車なのです。カリナンは、世界中どこにも、他に並ぶものがなく、最上級にラグジュアリーな旅の基準を再定義し、ロールス・ロイスの『難なく』の精神を物理的可能性に変容させています。カリナンは世界を簡単に走行できることでしょう」と述べている。