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【SUPER GT第3戦 鈴鹿】SUPER GTサポーターズクラブ会員/モバイルサイト向け限定のサーキットエクスペリエンスを体験してきた
GTドライバーの助手席でサーキット体験
2018年5月20日 09:58
- 2018年5月19日~20日 開催
SUPER GTのオフィシャルファンクラブであるSUPER GTサポーターズクラブや、SUPER GT公式モバイルサイトは、加入した会員向けに各種サービスを提供している。その中でもサーキットで申し込みを受け付けて抽選で選ばれたファンだけが参加出来る「限定ツアー」は非常に人気があるコンテンツとなっている。この限定ツアーにはピットツアー、ポールポジション記者会見ツアーなどが用意されているが、誰もが参加したいと思うプレミアムなツアーが「サーキットエクスペリエンス」だ。
サーキットエクスペリエンスはその名のとおり、サーキットの走行体験をできるツアーで、SUPER GTに参戦しているプロドライバーの助手席に座って、プロの走りでサーキットを体験できる。今回筆者はそのサーキットエクスペリエンスに参加する機会を得たので、その模様と感想をお届けしていきたい。
SUPER GTサポーターズクラブ、公式モバイルサイトの加入者が抽選に参加できるサーキットエクスペリエンス
サーキットエクスペリエンスは、SUPER GTを運営するGTアソシエイションがSUPER GTの新しいコンテンツとして行なっているイベントで、土日それぞれあるピットウォークのうち土曜日のピットウォークの時間帯にサーキットのレーシングコースを利用して行なわれている。
対象となるのは、サーキットエクスペリエンスに車両を提供する自動車メーカーの顧客やスポンサー、および各サーキットのゲストなどだが、一般のファンもある方法を通じて参加することが可能だ。
そのある方法というのが2つある。1つ目はSUPER GTサポーターズクラブという、SUPER GTのオフィシャルファンクラブの会員となることだ。SUPER GTサポーターズクラブは年会費(5400円)を払うと参加できるファンクラブ制度で、年間パス、プレミアムパスなどを購入できるなど各種の特典が用意されている(詳しくはSUPER GTサポーターズクラブのWebサイトWebサイトをご参照いただきたい)。
もう1つがSUPER GTの公式モバイルサイトで、こちらは月額324円で通信キャリア決済などで利用することができる。
そうしたSUPER GTサポーターズクラブ・SUPER GT公式モバイルサイトの特典の1つとして、限定ツアーへの抽選参加権があり、限定ツアーに申し込み、抽選で当選すると参加することが可能になっている。その限定ツアーにはピットツアー、ポールポジション記者会見ツアーなどがあるが、その中の1つとしてサーキットエクスペリエンスが設定されており、サーキットで申し込んで抽選に当たると、サーキットエクスペリエンスに参加することができる。
サーキットエクスペリエンスは、サーキットなどによって変わる場合もあるようだが、5月19日~5月20日に開催中の「SUZUKA GT 300km Fan Festival」の初日になる5月19日に行われた会では、ホンダのシビック TYPE R、ニッサンのGT-R、ポルシェのポルシェ911、スバルのBRZ、レクサスのRC F、メルセデス・ベンツのメルセデスAMGーGTの6台が用意されており、各メーカーのSUPER GTドライバーがドライブしている。今回の鈴鹿では、ホンダが大津弘樹選手、ニッサンがミハエル・クルム選手、スバルが井口卓人選手、レクサスが中山雄一選手、メルセデス・ベンツが片岡龍也選手となっている。いずれもSUPER GTでもトップクラスの実力の持ち主で、そのドライブで実際にレーシングカーが走るレーシングコースを体験同乗できるのだ。
さて、抽選で参加が決まったとしても、サーキットエクスペリエンスを体験するにはある手順を行なう必要がある。といっても難しいことはなくて、こうした万が一の危険が伴うアトラクションではお約束の「何かがあっても自己責任(意訳)」という書類へのサインだ。あたり前だが、こうしたアトラクションでは、主催者ができる限り安全に注意を払っているイベントであったとしても、事故は起こりうる。お互いにそのリスクを分け合いましょうというのがこういう書類の意味になるが、そういうリスクを冒したくないと考えるようなら、やめておくべきだろう。リスクをどう捉えるかは本人次第で、そういう自己責任ですよ、ということに同意する書類になる。もちろん、よく読んで理解した上でサインしておいた。
大津弘樹選手がドライブするホンダ シビック TYPE Rで、鈴鹿サーキット東コースをリミッターいっぱいいっぱい
受付でその書類を提出すると、自分の乗る車両のメーカーロゴが入ったバッヂが渡される。それには数字が入っており、書かれている順番で呼び出されて車両に乗り込むことになる。車両に乗り込むにあたり、体験者の安全を担保するために、ヘルメットの貸し出しがあり、それをかぶって乗り込むことになる。
なお服装だが、肌が露出しているような服は不可で、長袖/長ズボンなどの条件がついている。特に女性の場合にはスカート、あるいはハイヒールという場合があると思うが、それらは不可なので注意したい。年齢/身長制限もあり13歳以上で身長130cm以上が必要となっている(シートベルトの問題でそれらの条件を満たす必要があるため)。仮に前出のファンクラブやモバイルサイトに加入して、抽選に参加したいという場合には上記の条件を満たしているかも忘れずにチェックしたい。
さて、自分の番が回ってくると、主催者より貸し出されるヘルメットが渡される。それを着用すると、次はもう乗車だ。今回筆者が同乗走行したのは、34号車 Modulo KENWOOD NSX GT3(道上龍/大津弘樹組)で今シーズンからGT300にデビューしたばかりの、ホンダ期待の若手ドライバーとなる大津弘樹選手だ。昨年の全日本F3選手権の最終戦で優勝するなどの活躍を見せた大津選手は、今シーズンからGT300にステップアップして、今回の鈴鹿のレースが3戦目となる。このサーキットエクスペリエンスの後に行なわれたGT300の予選では、予選1回目に登場し、見事7位で予選Q2に進める活躍を見せた。
その大津選手がドライブしてくれたのが、34号車のスポンサーであるホンダアクセスの純正用品を装着したホンダ「シビック TYPE R(純正用品装着車)」。Moduloブランドのホイール(やっぱりTYPE Rと言えばチャンピオンシップホワイトのホイールだろう……)、赤いアクセントが入ったフロントグリルガーニッシュ、レーシングホンダの象徴である赤の入ったミラーカバー、カーボンを利用したテールゲートスポイラー、LEDフォグライトなどの各種純正用品が装着されており、ノーマル状態よりもスポーティなイメージがより増したホンダ シビック TYPE Rになる。
助手席に座ってシートベルトを締めると、大津選手がドライブするホンダ シビック TYPE R(純正用品装着車)は鈴鹿サーキットのストレートをいきなり加速していく。スピードメーターを横から見ているとあっという間にリミッターが当たっていると思われる180km/hまで加速し、そこから1コーナーに向けてブレーキングして、あっという間に2コーナーに。そのまま、S字、逆バンクと快調に抜けていくが、大津選手は余裕があるのか、びびって声がでない筆者を見て「あー危ない、危ない」とさらに怖がらせることを楽しんでいる様子、こんなカーブを100km/h近くで曲がっていてまだ楽しむ余裕があるとは……。
終わりの方に大津選手に「どれくらいの余裕をもって走っているのか?」と聞いてみると、70%程度だという答えが返ってきた。これで70%なら、つまり本気の時には……(苦笑)。レーシングドライバーとは人種が違う人たちとしか思えない筆者だった。
本来の鈴鹿サーキットであれば、この先はダンロップ、デグナー、ヘアピン、スプーン、そして130Rと特徴的なコーナーが続く訳だが、今回はダンロップコーナーで大きく右に旋回、つまり東コースだけの走行となっておりこの楽しい時間もわずか2分で終わってしまった。正直(さっきまでびびってたことを棚に上げて)もっともっと走ってほしいと思ったし、デグナーや130Rといった鈴鹿サーキットらしいコーナーも走ってほしかったなぁとは思ったが、それはいつの日かのお楽しみにしておこう。
こうしたサーキットエクスペリエンスを体験できたことは、本当によい経験になったし、非常に至福の時だった。ぜひ読者も興味があれば、SUPER GTサポーターズクラブないしはSUPER GT公式モバイルサイトに加入して、サーキットエクスペリエンスの抽選にチャレンジしてみてはいかがだろうか、モータースポーツファンなら一生の思い出になること請け合いだ。