【ル・マン24時間 2018】予選1回目、ブエミ/アロンソ/中嶋組の8号車 トヨタ TS050-ハイブリッドが暫定ポール獲得

暫定ポールポジションを獲得した8号車 トヨタ TS050-ハイブリッド（セバスチャン・ブエミ/フェルナンド・アロンソ/中嶋一貴組 MI。左）と、2位の7号車 トヨタ TS050-ハイブリッド（マイク・コンウェイ/小林可夢偉/ホセ・マリア・ロペス組 MI。右）

　6月13日～17日（現地時間）に、仏ル・マン市にあるサルト・サーキットで「第86回ル・マン24時間レース」が行なわれている。初日となる6月13日には、16時からフリー走行、22時から予選の1回目が実施された。

　この予選1回目では、悲願の初優勝を目指すTOYOTA GAZOO Racingの2台が1-2のタイムをマーク。8号車 トヨタ TS050-ハイブリッド（セバスチャン・ブエミ/フェルナンド・アロンソ/中嶋一貴組 MI）がトップタイムの3分17秒270を記録して暫定ポールポジションを獲得した。2位は7号車 トヨタ TS050-ハイブリッド（マイク・コンウェイ/小林可夢偉/ホセ・マリア・ロペス組 MI）、3位はノンハイブリッド勢のトップとなる17号車 BR エンジニアリング BR1-AER（ステファン・サラザン/エゴール・オルドゼフ/マテボス・イサキャーン組 MI）。

　LMP2クラスのトップは48号車 オレカ07-ギブソン（ポール・ラファルーグ/ポール-ロウプ・チャティン/ジルエルモ・ロハスJr組 MI）で、ワークス勢の激戦クラスとなっているLMGTE-PROクラスは、オールドファンには懐かしい“ロスマンズカラー”に彩られた91号車 ポルシェ 911 RSR（リヒャルト・リエツ/ジャンマリア・ブルーニ/フレデリック・マコヴィッキー組 MI）、LMGTE-AMクラスは88号車 ポルシェ 911 RSR（991）（マッテオ・カリオリ/カハルド・アル・クバイシ/ジョルジョ・ローダ組 MI）がそれぞれ暫定ポールを獲得した。

トヨタ勢が1-2で悲願の初優勝に向けて順調な滑り出し

　6月13日の22時からスタートした予選1回目。例年であれば、予選1回目はタイヤのラバーが乗って“コースができてくる”予選2回目に向けて、タイムを置きにいく（とりあえずのタイムを出す）セッションになるのだが、2018年は少し状況が異なっていた。

　というのも、予選2回目が行なわれる翌14日は雨が降ると予想されており、降り続いてタイムが出なかったり、雨が降り続かなくてもコースが清掃されてしまい、結局タイムが出ないという可能性が考えられているためだ。このため、各チームとも例年より真剣に予選1回目を戦う様子が見て取れた。

暫定ポールの8号車 トヨタ TS050-ハイブリッド（セバスチャン・ブエミ/フェルナンド・アロンソ/中嶋一貴組 MI）

　その中でトップタイムをマークしたのは、悲願の初優勝を目指すTOYOTA GAZOO Racingの2台。8号車 トヨタ TS050-ハイブリッドと7号車 トヨタ TS050-ハイブリッドは序盤にそれぞれブエミ選手、コンウェイ選手がドライブしている時に1位、2位のタイムをマークし、8号車 トヨタ TS050-ハイブリッドが暫定ポールを獲得した。

暫定2位を獲得した7号車 トヨタ TS050-ハイブリッド（マイク・コンウェイ/小林可夢偉/ホセ・マリア・ロペス組 MI）

　トヨタの2台に続いたのは、SMPレーシングの17号車 BR エンジニアリング BR1-AERで、トヨタの2台からは2秒強の遅れとなっている。なお、17号車と同じSMPレーシングの11号車 BR エンジニアリング BR1-AER（ミカエル・アレシン/ヴィタリー・ペトロフ/ジェンソン・バトン組 MI）に搭乗する、元F1ドライバーで現在はSUPER GTにも参戦するジェンソン・バトン選手はセッションの中盤に走行。11号車は7位のタイムをマークしている。

17号車 BR エンジニアリング BR1-AER（ステファン・サラザン/エゴール・オルドゼフ/マテボス・イサキャーン組 MI）

　トヨタのライバルと考えられている、ノンハイブリッド勢で最も実績があるレベリオンレーシングの1号車 レベリオン R13-ギブソン（ニール・ジャニ/アンドレ・ロッテラー/ブルーノ・セナ組 MI）は4位、3号車 レベリオン R13-ギブソン（マシアス・ベシェ/トーマス・ローラン/グスターボ・メネーゼス組 MI）は5位となった。

LMP2はオレカ・ギブソンを使うチームが1-2-3、LMGTE-Proはワークスポルシェが1-2

　LMP2クラスのトップはIDECスポーツの48号車 オレカ07-ギブソンで、シーズンにはフル参戦していない同チームが暫定ポールを奪った。2位はTDSレーシングの28号車 オレカ 07-ギブソン（フランソワ・ペロード/マテュー・ヴァクシヴィエール/ロイク・デュバル組 DL）、3位はG-DRIVEの26号車 オレカ 07-ギブソン（ロマン・ルシノフ/アンドレア・ピッツトーラ/ジャン・エリック・ベルニュ組 DL）がつけた。

LMP2クラスの暫定ポールを獲得した48号車 オレカ07-ギブソン（ポール・ラファルーグ/ポール-ロウプ・チャティン/ジルエルモ・ロハスJr組 MI）

　ワークスチームがひしめいているLMGTE-PROクラスは、1980年代にワークス参戦していたポルシェ 956＆962で使われていたロスマンズカラーでの参戦となっている91号車 ポルシェ 911 RSRがトップタイムで暫定ポールを獲得した。なお、カラーリングはロスマンズカラーとなっているが、現在欧州ではたばこの広告が禁止されているため、ロスマンズのロゴは入っていない。

LMGTE-PROクラスで暫定ポールを獲得した91号車 ポルシェ 911 RSR（リヒャルト・リエツ/ジャンマリア・ブルーニ/フレデリック・マコヴィッキー組 MI）

　2位も92号車 ポルシェ 911 RSR（ミハエル・クリステンセン/ケビン・エストレ/ローレンス・ヴァンソール組 MI）でワークスポルシェが1-2になっており、残り2台のワークスポルシェもクラス6位、7位となっている。なお、3位はチップ・ガナッシ・チーム・UKの66号車 フォードGT（ステファン・ミュッケ/オリビエ・プラ/ウィリアム・ジョンソン組 MI）が獲得している。LMGTE-AMクラスはデンプシー・プロトン・レーシングの88号車 ポルシェ 911 RSR（991）が暫定ポールを獲得した。

LMGTE-AMクラスの暫定ポールは88号車 ポルシェ 911 RSR（991）（マッテオ・カリオリ/カハルド・アル・クバイシ/ジョルジョ・ローダ組 MI）

　翌日の6月14日は19時から予選2回目、22時から予選3回目が行なわれ、天候が崩れなければ、14日の結果で6月16日の15時にスタートする決勝レースのグリッドが決定することになる。