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【SUPER GT第5戦 富士】優勝記者会見。36号車 au TOM'S LC500の中嶋一貴選手・関口雄飛選手、55号車 ARTA BMW M6 GT3の高木真一選手・ショーン・ウォーキンショー選手

2018年8月5日 決勝会見

SUPER GT第5戦 富士の優勝選手。左から関口雄飛選手、中嶋一貴選手、高木真一選手、ショーン・ウォーキンショー選手

インパルの不運で拾った勝利でまだまだ課題はあると中嶋一貴選手、一方55号車の2人は楽勝だったと余裕を見せる

「2018 AUTOBACS SUPER GT Round 5 FUJI GT 500mile RACE」決勝終了後、GT500、GT300の両クラスの優勝クルーを招いての優勝者記者会見が行なわれた。
 GT500の優勝は36号車 au TOM'S LC500(中嶋一貴/関口雄飛組、BS)、GT300の優勝は55号車 ARTA BMW M6 GT3(高木真一/ショーン・ウォーキンショー組、BS)で、それぞれのドライバーが記者会見に臨んだ。

──優勝おめでとうございます、それではそれぞれ自分のパートを振り返っての感想を。

55号車 ARTA BMW M6 GT3(高木真一/ショーン・ウォーキンショー組、BS)の2人

ショーン・ウォーキンショー選手:タイでは本当に苦労したので(筆者注:上位を走っていながらスローパンクチャーで後退)、今回の素晴らしい結果を喜んでいる。自分のスティントではタイヤを労ることに周リュウしていた。中盤ではミディアムタイヤを選んだが、コンディションに完全に合っていて、どのコンディションでもタイヤは完璧に動作していた。

高木真一選手:ショーンの言うとおり、タイではスローパンクチャーでついてなかった。しかし富士は得意のサーキットだし、もしタイでよい結果に終わっていたウェイトを積んでいたらこうはいかなかったと思う。タイではノーポイントだったので、ここで表彰台に乗れないとチャンピオン争いから脱落してしまうという想いがあったので勝ててよかった。このサーキットはM6にとって得意なサーキットだが、チームとブリヂストンがよいクルマ、よいタイヤを作ってきてくれたことが勝因で、感謝したい。

36号車 au TOM'S LC500(中嶋一貴/関口雄飛組、BS)の2人

中嶋一貴選手:勝たないと今シーズンが終わると言ってきたので、まずは勝てて一安心。ただ、レースの内容を振り返ると、インパルさんのトラブルのおかげで勝てたという側面があるので、そこは申し訳ないなという気持ちがある。ただ、今シーズン僕らも運が悪くて勝てて無かったので、まずは1つ勝って安心できた。レースの内容を詳細に振り返ると、インパルと同じ程度か、部分的には僕らの方がよいときもあったので、リスクを取りつつもノーダメージでゴールへ運べたことが勝因だ。

関口雄飛選手:チームを移籍して初表彰台だし、初優勝を、5戦目でようやく結果が出せて安心した。インパルのトラブルで1位になってからも、同じチームとはいえ1号車が来ていたので安心できる状況ではなかった。特にブレーキがきついということで、常にブレーキを労って走っていた。その結果チームとしては初めての1-2ということでよかった。

中嶋選手:すみません、言い忘れましたが、1-2チームにとってよかった(笑)。

──36号車では最初のピットストップや2回目でもタイヤ交換でトラブルがあったとのことだが、焦りはなかったのか?

中嶋選手:あった(笑)。あったし、最後のスティントはじまった時点では2位はしょうがないなと思っていた、優勝はごほうびみたいなもの。

中嶋一貴選手

関口選手:ピットストップで遅れてしまったけど、人間なのでミスはあるので、しょうがないのかな。少しでも追い上げられたらなと気持ちを切り替えた。

──高木選手はタイで上位入賞してハンデウェイトが増えていたらここでの優勝は難しいと言っていたが、仮そうだったらどうだったか?

高木選手:3秒差で勝ってたような気がする(笑)。冗談はともかく、仮に2位だったすると30kgつむので、さすがにタイヤにも、ブレーキにも厳しくなってきていたと思うので、優勝というのは厳しかったと思う。あのポイントも欲しかったのは事実だけど、とにかく今回の富士での優勝を考えていた。

高木真一選手

──関口選手はブレーキを労ってと言っていたが、どのようなことをしていたのか?ストレートスピードが大分遅くなっていたようだったが……。

関口選手:1コーナーで計測するところまで、大分手前から離して冷やしてとやっていたので、そういうことになっていたのだと思う。ブレーキのフィーリングには問題なかったのだが、厳しいのは摩耗だと言われていたので、できるだけ気を遣って走っていた。

──これで関口選手は40点となり、ランキングでも上位(筆者注:2位)に来るが、後半戦の見通しを教えてほしい。

中嶋選手:僕は関係ないのだが(笑)(筆者注:中嶋選手は第2戦富士500kmをWECに出るために欠場している)。タイでもそうだし、ここで勝つと帳尻が合うと考えてやってきたので、勝負はこれからだと思う。同じチームの隣のクルマが重くてもパフォーマンスを出しているので、しっかり勝負できるようにしていかないといけない。

関口雄飛選手

関口選手:自分は13年からGT500に出ているが、これまで燃リスには入ったことがないので、どんな感じなのか?というのが1つと、次のレースのスポーツランドSUGOは燃リスの影響の少ないサーキットなので、ランキング上位の6位ぐらいまでを見ながら、それらの車両よりも前でゴールすることを目指してやっていきたい。

──最後にGT300の2人、優勝してランキングトップになったが、残りのシーズンの見通しを。

ウォーキンショー選手:ポイントリードは素晴らしいこと。スポーツランドSUGOのレースはタフなレースになると思うけど、ベスト尽くすだけ。表彰台を取るには相当の運が必要だけど、やることをやって少しでもポイントを取りたい。

ショーン・ウォーキンショー選手

高木選手:ショーンと同じだけど、これからスポーツランドSUGOのテストにも行くので、しっかりウェイトを積んで、それでどの位置にいるのか合わせこんでいきたい。スポーツランドSUGOとは相性があまりよくないので、まずはしっかり完走を狙って、我々が得意なオートポリスとツインリンクもてぎに照準を合わせていきたい。

 ショーンも日本で走るのが2年目でサーキットも熟知してきているので、そろそろオジサンになった僕は、ショーンにいっぱい走ってもらってよい結果を出していきたい(笑)。