ホンダ、「HondaJet」を性能向上させる「HondaJet APMG パフォーマンスパッケージ」

HondaJet APMG パフォーマンスパッケージを適用したHondaJet

　本田技研工業の航空機事業子会社HACI（ホンダ エアクラフト カンパニー）は10月15日（現地時間）、ビジネスジェット「HondaJet」の従来モデルを性能向上させる「HondaJet APMG パフォーマンスパッケージ」を発売した。

HondaJet APMG パフォーマンスパッケージ

　HondaJet APMG パフォーマンスパッケージは、HACI内で編成した専門グループ「HondaJet APMG」が開発したもので、従来モデルのHondaJet購入後に、その性能をよりいっそう向上させることを目的とした商品。HACIおよび各地域のHondaJetディーラーで適用できるとしている。

　機体の空力性能の改善やソフトウェアのアップデートなど、HondaJet APMG パフォーマンスパッケージ適用による主な性能の向上内容は以下のとおり。

・機体の空力性能の改善により、空気抵抗を低減し、最大離陸重量を1万600ポンド（4808kg）から1万700ポンド（4854kg）へ増加

・航続距離を平均100～120ノーティカルマイル（185～222km）延長

・ペイロードを100ポンド（45kg）増加

・主翼、水平尾翼の空力性能改善により、離陸距離を3934フィート（1199m）から3491フィート（1064m）へ短縮し、アクセス可能な空港数が増加

・Garmin G3000アビオニクスのソフトウェアをアップデートし、機体の操縦性や安全性のさらなる強化を目指した

アジア圏で初、インドで型式証明取得

　HondaJet APMG パフォーマンスパッケージの発売とともに、米国・フロリダ州オーランドで開催されるビジネス航空ショー「ナショナル ビジネス アビエーション アソシエーション（NBAA）2018」（プレスデー：10月15日、一般公開日：10月16日～18日）において、HACIはインド民間航空局（DGCA）から9月に小型ビジネスジェット機HondaJetと最新型「HondaJet Elite」の型式証明を取得したことを発表した。

　インドでの型式証明取得はアジア圏で初。米国、欧州、メキシコ、カナダ、ブラジル、アルゼンチン、パナマに続いて8か国目。また、現在は中国と日本での型式証明の申請を行なっており、適用国の拡大を進めていくとしている。

　HACI 取締役社長 藤野道格氏は「インドDGCAにおけるHondaJetの型式証明取得は、アジアでは初となり、HondaJetのさらなるグローバル展開を意味しています。また、われわれはビジネスジェット業界のパイオニアとして最先端の技術を持ってよりよい製品を提供することを目指しており、今回発表したHondaJet AMPGパフォーマンスパッケージは、所有いただいている機体の利用用途拡大や安全性の向上など、HondaJetのさらなる可能性を引き出します」とコメントしている。

インドの型式証明を取得したHACIメンバー