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マツダ、「アクセラ」「アテンザ」「CX-5」「CX-8」計23万5293台をリコール。バルブスプリングの不具合など

製作期間は2012年2月13日~2018年7月4日

2018年11月8日 発表

吸気側バルブスプリングのリコール

 マツダは11月8日、バルブスプリングやエンジン制御コンピュータに不具合があるとして「アクセラ」「アテンザ」「CX-5」「CX-8」の4車種、計23万5293台のリコールを国土交通省に届け出た。対象車両の製作期間は2012年2月13日~2018年7月4日。

 対象車両は、原動機の吸気側バルブスプリング、エンジン制御コンピュータに不具合があり、エンジンが停止するおそれがある。具体的には以下のとおり。

1:エンジンの吸気側バルブスプリングにおいて、スプリング荷重の設定が不適切なため、吸気バルブの閉じ力が弱く、吸気バルブとバルブシート間に挟まる煤を押し潰すことができず、圧縮不良となることがある。そのため、エンジン回転が不安定になり、最悪の場合、エンジンが停止するおそれがある。

2:エンジンの吸気シャッタ・バルブにおいて、制御プログラムが不適切なため、バルブ周辺に付着する煤などにより、バルブ開度が正しく制御されなくなり、エンジン警告灯が点灯した際、フェールセーフが十分に機能せず、バルブが全開しないことがある。そのため、煤などの付着により、バルブが全閉のまま固着した場合、エンジンが停止するおそれがある。

3:エンジンの排気圧センサにおいて、異常判定プログラムが不適切なため、センサ内部への水分の浸入により、センサの出力値がずれ、排出ガスが基準値を満足しなくなる場合に、異常判定しない。そのため、そのままの状態で使用を続けると、浸入した水分により排気圧センサ内の電子回路が腐食し、断線することでエンジン警告灯が点灯し、フェールセーフ制御によりアイドリングストップが作動しなくなり、変速ショックが大きくなるおそれがある。

エンジン制御コンピュータのリコール

 それぞれの改善対策は以下の通り。

1:全車両、吸気側バルブスプリングを対策品と交換する。なお、交換に時間を要すため、年式の古い車両から順次交換する。

2:全車両、エンジン制御コンピュータを点検し、吸気シャッタ・バルブ用制御プログラムを対策プログラムに修正する。点検の結果、吸気シャッタ・バルブに異常がある場合は、吸気シャッタ・バルブを新品に交換する。また、プログラム修正後にエンジン警告灯が点灯した場合は、吸気シャッタ・バルブを新品に交換する。

3:全車両、エンジン制御コンピュータを点検し、排気圧センサ用制御プログラムを対策プログラムに修正する。点検の結果、排気圧センサに異常がある場合は、排気圧センサを現行の新品に交換する。また、プログラム修正後にエンジン警告灯が点灯した場合は、排気圧センサを現行の新品に交換する。

 不具合件数は、1については255件、2については28件、3については442件で、事故は発生していない。