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プジョー、4ドアファストバックの新型フラグシップ「508」

2輪車や夜間検知精度を高めた「第2世代アクティブセーフティブレーキ」PSA初採用

2018年11月19日 発売

417万円~492万円

 プジョー(プジョー・シトロエン・ジャポン)は11月19日、プジョーブランドの新型フラグシップ「508」を発売した。価格は417万円~492万円。

 新しい508では、独立したトランクを備えるセダンボディから、キャビンとラゲッジスペースを連続させた「4ドアファストバック」にボディスタイルを一新。「『サルーン』ないしは『セダン』という言葉から想起されるイメージを完全に一新することでしょう」としている。

モデルエンジン変速機価格
508 Allure直列4気筒DOHC 1.6リッターターボ8速AT「EAT8」4,170,000円
508 GT Line4,590,000円
508 GT直列4気筒DOHC 2.0リッターディーゼルターボ4,920,000円

 PSAグループの新世代プラットフォーム「EMP2」を採用するボディは、4750×1847×1404mm(全長×全幅×全高)というサイズでホイールベースは2793mm(それぞれ欧州参考値)。ファストバック化により、ラゲッジスペース容量は487Lから最大1537Lまで拡大可能となっている。また、正確な車両重量は未発表ながら、EMP2の採用によって同装備で比較した先代モデルより平均70kgの軽量化も実現しているという。

 外観デザインは、2014年に開催された「北京モーターショー」で発表されたコンセプトカー「EXALT(イグザルト)」からアウトラインを受け継ぎ、切り立ったフロントグリルとフルLEDヘッドライトで構成されるフロントマスクには、10月に行なわれた「パリモーターショー」に出品されたフルEV(電気自動車)の自動運転コンセプトカー「PEUGEOT e-Legend CONCEPT」と同じ、1960年代~1980年代に販売していた「504 クーペ」のデザインテーマを用い、フロントノーズに「508」のモデル名が配置されている。また、フロントバンパーとスポイラーには垂直に伸びるLEDデイタイムランニングライトを設定し、シャープで個性的な表情を与えている。

ボディサイズは4750×1847×1404mm(全長×全幅×全高)でホイールベースは2793mm(それぞれ欧州参考値)。新世代プラットフォーム「EMP2」を採用し、キャビンとラゲッジスペースを連続させた「4ドアファストバック」のボディとなっている
新しい508(左)の外観デザインは、2014年に開催された「北京モーターショー」で発表されたコンセプトカー「EXALT(イグザルト)」(右)をベースとしたもの
フルLEDヘッドライトやLEDデイタイムランニングライトをフロントマスクに採用
1960年代~1980年代に販売していた「504 クーペ」との共通性として、フロントノーズに「508」のモデル名を配置

 ボディカラーには「アルティメット・レッド」「パールホワイト」「ダーク・ブルー」「アルタンス・グレー」「ハリケーン・グレー」「ペルラ・ネラ・ブラック」「セレベス・ブルー」の7色を用意している。

「アルティメット・レッド」
「パールホワイト」
「ダーク・ブルー」
「アルタンス・グレー」
「ハリケーン・グレー」
「ペルラ・ネラ・ブラック」
「セレベス・ブルー」

 パワートレーンでは、エンジンには180PSを発生する直列4気筒DOHC 1.6リッターターボ、177PSを発生する直列4気筒DOHC 2.0リッターディーゼルターボの2種類を用意し、それぞれ8速ATの「EAT8」と組み合わせる。

 サスペンションはフロントにストラット式、リアにマルチリンク式を採用し、全車で電子制御アクティブサスペンションを装備。走行状況や路面状態などに応じてダンパーの減衰力をリアルタイムに制御して、乗り心地とハンドリング、ロードホールディングなどの性能をより高いレベルで兼ね備えている。さらにアクティブサスペンションはドライビングモードとも連動。センターコンソールにあるドライブモードセレクターにより「スポーツ」「コンフォート」「エコ」「ノーマル」の4種類から好みのモードを選ぶことができる。このほか、フロントのストラットタワーをクレードル構造として動作を最適化している。

エンジンは180PSを発生する直列4気筒DOHC 1.6リッターターボ、177PSを発生する直列4気筒DOHC 2.0リッターディーゼルターボの2種類
ガングリップタイプのシフトセレクターを用いる8速AT「EAT8」
電子制御アクティブサスペンションの採用により、ボディのスタビリティや乗り心地などを高める
新型508の走行イメージ

 ADAS(先進運転支援システム)では、現行仕様のアクティブセーフティブレーキのカメラクオリティを向上させ、2輪車や夜間走行中の検知精度を高め、接近警報も追加した「第2世代アクティブセーフティブレーキ」をPSAグループとして初採用。また、ドライバーが任意で選んだ車線の白線から一定の距離を保ったまま走行が可能で、白線との距離に応じて滑らかに進路修正を行なう「レーンポジショニングアシスト」をプジョーモデルで初採用する。

 このほかにも、約65km/h以上の速度で走行中にカメラで車線を検知して、ウインカー操作なしの時に車線からはみ出しそうになると、自動的にステアリングに反力を生じさせて元の車線に戻す「レーンキープアシスト」、斜め後方の死角に存在する後続車などを超音波センサーで感知してドアミラー内にあるオレンジ色の警告灯を点灯。後続車の進路に入ろうとした場合は、ステアリングに反力を発生させて車線変更を抑制する「アクティブブラインドスポットモニターシステム」、ルームミラーに設置されたカメラで前方の状況を分析し、先行車や対向車の有無、照明の状況などでヘッドライトのハイビームとロービームを自動的に切り替え、対向車を幻惑する心配なくハイビームを有効に使える「インテリジェントハイビーム」などを設定。

 さらにプジョー初のオプションとして、最大約200m前方まで赤外線カメラで監視しして、存在を検知した歩行者や動物の映像をインパネに投影。接近する距離に応じて警報を鳴らしてドライバーに注意を促す「ナイトビジョン」も用意している。

カメラクオリティの向上で2輪車や夜間走行中の検知精度を高めた「第2世代アクティブセーフティブレーキ」
赤外線カメラで捉えた動物などの存在をドライバーに知らせる「ナイトビジョン」もオプション設定

 内装では、プジョーの新世代インテリア「Peugeot i-Cockpit」を508でも採用。「コンパクトなステアリングホイール」「中央の8インチタッチスクリーン」「12.3インチデジタルヘッドアップディスプレイ」といったi-Cockpit共通のアイテムが与えられたほか、センターコンソールにカーナビ、空調、ラジオといった主要な機能にダイレクトにアクセスできる7つのトグルスイッチをレイアウトして車内を特徴付けている。

 センターコンソールの8インチタッチスクリーンは日本仕様向けとなるタッチスクリーン専用ナビを搭載。さらに「Apple CarPlay」「Android Auto」に対応するスマートフォン接続機能「Peugeotミラースクリーン」を採用し、センターコンソール下にはワイヤレス給電規格の「Qi(チー)」に対応する「ワイヤレススマートフォンチャージャー」を用意している。

インテリアではプジョーの新世代インテリア「Peugeot i-Cockpit」を採用。センターコンソールのトグルスイッチはピアノの鍵盤をイメージしたデザインとなっている
フロントシートは座面長や高さ、角度の調整、ランバーサポートなどがエルゴノミクス的に適切なサイズとなり、ドイツのAGR(Aktion Gesunder Rucken:ドイツ脊椎健康推進協会)の承認を得たものとなっている
「パノラミックサンルーフ」は「ナッパレザーシート」「ナイトビジョン」などとセットオプション。フルパッケージオプションは65万円
8インチタッチスクリーンは「Apple CarPlay」「Android Auto」に対応。センターコンソール下に「ワイヤレススマートフォンチャージャー」を用意する
GT LineとGTはFOCALの「プレミアムHiFiシステム 10スピーカー」を採用