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ダイハツ、「ムーヴ」「タント」など計195万3033台をリコール

カウルルーバーやブレーキの自動調整機構に不具合

2019年4月11日 発表

 ダイハツ工業は4月11日、「ムーヴ」「タント」など計195万3033台のリコールを国土交通省に届け出た。カウルルーバーの止水処理の不具合、ブレーキの自動調整機構の不具合があるとしている。

カウルルーバーの止水処理に不具合。計157万5379台

 カウルルーバーの止水処理の不具合で対象となるのは2010年12月6日~2018年9月19日に生産された計157万5379台。「ムーヴ」「タント」「ウェイク」「ハイゼット キャディー」のほか、スバルにOEM供給する「ステラ」、トヨタ自動車にOEM供給する「ピクシス メガ」の計6車種。

 カウルルーバーとダッシュパネルの合わせ部の止水処理が不適切なため、雨水などがブレーキブースターに滴下するものがある。そのため、ブレーキブースターにサビが発生し、そのままの状態で使用を続けると、サビが早期に進行して、最悪の場合、ブレーキブースターに穴があき、ブレーキペダルの操作力が増大して制動距離が長くなるおそれがある。

 改善対策として、全車両のカウルルーバーとダッシュパネルの合わせ部の止水シールを対策品に交換する。また、ブレーキブースターを点検し、サビが進行しているものについては、ブレーキブースターを新品に交換する。サビが進行していないものについてはブレーキブースターに防錆処理を施す。不具合件数は30件で事故は発生していない。

ブレーキの自動調整機構の不具合。計37万7654台

 ブレーキの自動調整機構の不具合で対象となるのは2016年11月2日~2017年6月1日に生産された計37万7654台。「ムーヴ」「キャスト」「ミラ イース」「タント」「ウェイク」「ムーヴ キャンバス」「ハイゼット キャディー」「ハイゼット トラック」「ブーン」「トール」、トヨタ自動車にOEM供給する「ピクシス ジョイ」「ピクシス エポック」「ピクシス メガ」「ピクシス トラック」「パッソ」「ルーミー」「タンク」、スバルにOEM供給する「ステラ」「プレオ プラス」「シフォン」「サンバー トラック」「ジャスティ」の計22車種。

 後輪ブレーキのシューとドラムの隙間を自動で調整する機構(ストラットセット)において、部品組立時のグリス塗布作業が不適切なため、アジャスターボルトのネジ面にグリスが塗布されていないものがある。そのため、そのままの状態で使用を続けるとネジ面がサビて固着し、自動調整機構が作動しなくなるおそれがある。

 改善対策として、全車両のアジャスターボルトを点検し、固着しているものはストラットセットを良品に交換する。固着していないものはネジ面を清掃してグリスを塗布する。不具合の件数は386件で事故は発生していない。