ボルボ、「V60 クロスカントリー」全面改良でV60シリーズのガソリンモデル初の4WD車に

新型「V60 クロスカントリー」

　ボルボ・カー・ジャパンは4月17日、「V60 クロスカントリー」を全面改良して発売した。価格はベースとなる「T5 AWD」が549万円、上級仕様の「T5 AWD Pro」が649万円。

　新型V60 クロスカントリーは、プレミアム・ミッドサイズステーションワゴン「V60」をベースに、オフロード性能を高めたクロスオーバーモデル。ボディサイズは4785×1895×1505mm（全長×全幅×全高）、ホイールベースは2875mmで、最低地上高をV60より65mm高めた210mmとしながら全高1505mmを実現させた。

　搭載する直列4気筒DOHC 2.0リッターターボ「B420」型エンジンは、最高出力187kW（254PS）/5500rpm、最大トルク350Nm（35.7kgfm）/1500-4800rpmを発生。トランスミッションには8速ATを組み合わせる。なお、V60シリーズのガソリンモデル（プラグインハイブリッドモデル除く）として初の4WD車となる。

　エクステリアデザインでは、クロームで縁取られたマットブラックの専用フロントグリルや、大径タイヤを収めるフェンダーエクステンション、グロスブラックのサイドウィンドウトリムなどを専用装備して、タフでありながらもエレガントなスタイルを両立。上級仕様のクロスカントリー Proでは、ダイヤモンドカットとマットグラファイトのカラーリングを組み合わせた19インチ5ダブルスポーク・アルミホイールを装備し、躍動感と優雅さをより際立たせた。

　インフォテイメントシステムは、ドライバーが直感的に操作でき、ナビゲーションやメディアの選択、電話、エアコンや車両の各種設定などを素早く行なえる独自のシステム「SENSUS（センサス）」を搭載。ナビゲーションの目的地設定やメディアの選択、エアコンの温度調整といった機能を音声でコントロールすることもできるほか、AppleのCarPlayとGoogleのAndroid Autoにも対応している。

　また、インパネ中央には赤外線方式タッチスクリーンを採用して、手袋をしたままでも操作可能な9インチのセンターディスプレイを配置。ドライバーが必要な情報は12.3インチ・ドライバー・ディスプレイ（メーターパネル・4モード選択式）に表示する。

　オーディオシステムはパワフルできめ細やかなサウンドを実現する「harman/kardonプレミアムサウンド・オーディオシステム」を標準装備。出力600Wのデジタルアンプと14個のスピーカーによるサラウンドサウンドで、“音楽に包み込まれる上質な音場体験を演出する”とした。

　加えて、世界最高水準のパフォーマンスを誇る「Bowers＆Wilkinsプレミアムサウンド・オーディオシステム」も全車にオプション設定。出力1100Wのデジタルアンプと新構造のサブウーファーを含む15個のスピーカーを搭載し、スウェーデンのイェーテボリ・コンサートホールのベストシート「席番号577」の音響を再現した「コンサートホールモード」など3つのモードからサウンド設定を選択可能とした。

　先進安全・運転支援技術では、V60と同等となる合計16種類以上の先進安全機能「IntelliSafe（インテリセーフ）」を標準装備。City Safety（衝突回避・被害軽減ブレーキシステム）には新たに搭載された「対向車対応機能」のほか、「オンカミング・レーン・ミティゲーション（対向車線衝突回避支援機能）」「インターセクション・サポート（右折時対向車検知機能）」などの機能を搭載して、安全性を向上させた。さらに、滑りやすい急斜面でも最小限の運転操作で安全に降りられる「ヒル・ディセント・コントロール」も標準装備した。

City Safety-対向車対応機能

　City Safetyの検知対象を拡大し、従来の前走車に加え新たに対向車も追加。対向車との衝突が避けられない場合、衝突警告、前席左右の電動シートベルトおよびブレーキの作動を同時に開始し、対向車との衝突速度を最大10km/h低下させ、衝突エネルギーを減少させることで乗員へのダメージを軽減する。

オンカミング・レーン・ミティゲーション（対向車線衝突回避支援機能）

　対向車が接近しているときに自車走行車線から対向車線へ意図しないはみ出しを検知すると、ステアリングを自動で操作して、正面衝突を回避するため自車を対向車線から走行車線に戻すように支援を行なう。

インターセクション・サポート（右折時対向車検知機能）

　交差点での右折時に直進する対向車と衝突する可能性が高まった場合、車両がブレーキをかけて衝突回避を支援する。