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キャデラック「エスカレード」がフルモデルチェンジ。業界初の湾曲ディスプレイメーター

36スピーカーのAKGオーディオテクノロジーも初採用

2020年2月4日(現地時間)発表

 米ゼネラルモーターズは2月4日(現地時間)、フルモデルチェンジした高級SUVの「キャデラック・エスカレード」を発表した。2020年後半に北米で発売され、他の地域でも順次発売予定。

 5代目となる新型エスカレードは、湾曲した有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイ、AKG(Akustische und Kino-Geräte Gesellschaft m.b.H)自動車用オーディオシステムと、業界初となる最新テクノロジーを搭載。さらに、スーパークルーズドライバーアシスタンステクノロジーなど、独自の先端技術も搭載されている。

業界初となる湾曲OLEDディスプレイ

 業界初となる湾曲OLEDディスプレイは、4Kテレビの2倍のピクセル密度で、画面の総面積は38インチ(横83.97cm×縦47.29cm)以上を誇り、ドライバーに最も見えやすいように湾曲。画面は3つに分割され、運転席から向かって左側には7.2インチのタッチコントロールパネルドライバーインフォメーションセンター、中央には14.2インチのクラスターディスプレイ、右側には16.9インチのインフォテインメントスクリーンがレイアウトされる。

 インフォテインメントスクリーンには、4つの外部カメラを使用して、車両周辺を斜め上から見ているような映像を映し出す「サラウンドビジョン」を標準機能として搭載。ルームミラーもデジタル化されていて、背面カメラの映像が映し出される。また、トレーラーを牽引する際は、最大9つのカメラビュー(背面カメラガイドラインを含む)で状況確認を行ないながら、トレーラーブレーキコントローラー、トレーラーのプロファイル、タイヤの空気圧と温度の監視、拡張サイドブラインドゾーンアラートを提供するなど、総合的にサポートしてくれる機能も搭載している。さらに赤外線技術を使った「ナイトビジョン」機能は、夜間でも歩行者や大型動物の検出を行ない、中央のクラスターディスプレイに映し出すという。

湾曲した薄型ディスプレイの採用により、圧倒的な大画面によるインフォメーション提供を誇り、またビジュアルでも革新的なコクピットに生まれ変わっている
4G回線でネットワークに接続
最大9つのカメラで車両の状態を確認できる。牽引しているトレーラーの状況もモニターで確認することが可能
大きなカーナビゲーション画面
室内の間接照明の色を変更することも可能
センターコンソールのダイヤルでも操作が可能

 後部座席にも12.6インチの独立タッチディスプレイとナビゲーション機能を備え、HDMIおよびUSB入力を使用してゲームや音楽、ビデオを再生するストリーミング機能を装備する。他にもAndroidスマートフォンの画面をミラーリングさせたり、後部席からカーナビの目的地設定が可能という。

 キャデラックのスティーブ・カーライル代表は「新しいエスカレードは並外れた存在感と、あらゆるドライブを大胆に感じさせる斬新なテクノロジーを備えています。同時にドライビングエクスペリエンスに変革をもたらす包括的なアップグレードにより、リーダーシップをモビリティの新時代へと導きます」とコメントしている。

 また、業界初となるAKGオーディオテクノロジーには2タイプ設定があり、「AKG Studio Referenceシステム」には、28チャンネルを有するアンプを3つ搭載。スピーカーは36個あり、驚くほど鮮明で没入感のあるリスニング体験を提供してくれるという。標準タイプの「AKG Studioシステム」には、19のスピーカーと14チャンネルのアンプを搭載した大型の密閉型サブウーファーが含まれる。

前列と後列はスピーカーとマイクを使って会話が可能
シートはすべて独立タイプ
運転席と助手席にのヘッドレストにはスピーカーが内蔵
後部席には独立ディスプレイが備わる
スーパークルーズドライバーアシスタンステクノロジーを搭載し、長距離のハンズフリー運転も可能になっている

 フルサイズSUVでは初採用となる「スーパークルーズドライバーアシスタンステクノロジー」を搭載したことで、LiDARマップデータ、高精度GPS、最新ドライバーアテンションシステム、カメラとレーダーセンサーのネットワークを活用することで、アメリカおよびカナダの高速道路であれば、20万マイル(約32万km)以上の距離をハンズフリー運転できるという。他にもドライバーがウィンカーを操作するだけで、自動的に車線変更を行なう機能や、走行中にドライバーが注意を払う必要がある場合は警告を発してくれるようなっている。

 エクステリアに関しては、キャデラックの特徴的な垂直照明を残しつつ、新たに滑らかで水平なヘッドランプを追加して、広く自信に満ちたスタンスを強化。背が高く、垂直な、テールランプには、奥行きのある3D立体構造とされている。ホイールは22インチが標準となる。ホイールベースが長くなったことと、新しい独立リアサスペンションを採用したことで、フロアを低くでき、3列目レッグルームが40%増加し、3列目の後ろの貨物スペースが最大で68%増加と、室内スペースが大幅に拡張されている。

 グローバル製品プログラム担当副社長のティム・ヘリック氏は「乗客スペースを大幅に増やし、貨物の運搬能力を拡大しました。同時に、乗り心地と取り扱い性能の両方を大幅に向上させました」と述べている。

どっしりとしたスクエアデザインを踏襲
ウェルカムライトを搭載
特徴的な垂直照明
立体構造で奥行きのあるテールランプ
ホイールは22インチが標準
マフラーは左右に配置

 エンジンは6.2リッターV8エンジンを標準搭載。最高出力は420HP/5600rpm、最大トルクは460lb-ft(623Nm)/4100rpm。3.0リッターターボディーゼルエンジンも設定される。トランスミッションはいずれも10速ATとなる。

リアビュー

 2月5日よりイメージ映像も公開されている。

Cadillac 2021 Escalade | Spike Lee Presents: The Anthem | Make Your Way(2分14秒)