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日産、ゴーン元会長に100億円の損害賠償を請求
2020年2月12日 17:09
- 2020年2月12日 発表
日産自動車は2月12日、元会長のカルロス・ゴーン氏に対して100億円の損害賠償を求める訴訟を横浜地方裁判所に提起したと発表した。
日産ではゴーン氏の逃亡を受け、ゴーン氏に対する損害賠償請求といった責任追及の動きを強化しており、同日提起した訴訟は、ゴーン氏の不正により日産が被った損害について責任を追及する日産の基本方針の一環と説明している。
また日産では、ゴーン氏がレバノンへの逃亡後、メディアに対して行なった根拠のない名誉を毀損する発言について、別途、法的手続を取る権利を留保しているとしている。
賠償請求額はさらに増える見込み
今回の訴訟で賠償を求める損害は、ゴーン氏の役員報酬の虚偽記載に関わる金融商品取引法違反、ゴーン氏の取締役としての善管注意義務違反、会社の資金および資産の私的流用による損害に関するもの。
なお、賠償請求額については、日産が将来的に行なう証券取引等監視委員会勧告に基づく金融庁への課徴金の支払い、日産に対する刑事手続で課される可能性のある罰金などで被る損害があった場合にはさらに増える見込み。
賠償金は、下記項目をはじめとする、長年に渡るゴーン氏の不正行為により発生した支出を元に算定したとしている。
・ゴーン氏の不正行為(CEOリザーブによる不正支出、海外住居の無償使用、姉に対する支払い、レバノンの教育機関への寄付、レバノンの弁護士への支払い、コーポレートジェットの私的利用など)に関する支払い(9月9日の社内調査結果に係るリリースで発表)
・ゴーン氏による不正行為に関する内部調査に要したリソース
・日本、米国、オランダおよびその他地域で発生した当局調査対応などの費用