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日産と三菱自動車、ゴーン氏に関する共同調査結果公表。折半出資のオランダ法人NMBVから782万ユーロ(約10億円)の不正な支払を確認
2019年1月18日 17:09
- 2019年1月18日 発表
日産自動車と三菱自動車工業は1月18日、両社の元代表取締役会長 カルロス・ゴーン氏の不正行為に関する共同調査結果を公表。現時点の共同調査で、両社の折半出資で設立されたオランダ法人NMBV(Nissan-Mitsubishi B.V.)から、ゴーン氏が総額約782万ユーロ(税を含む、日本円で約10億円)の支払いを不正に受けていたことを確認したとしている。
NMBVは、日産と三菱自動車の協業によるシナジー創出の促進を目的として2017年6月に設立され、ゴーン氏は同社の取締役として就任した。日産と三菱自動車は、2018年4月2日にサービスフィーとして合わせて約1562万ユーロ(20億9500万円)をNMBVに支払った。
今回の共同調査では、ゴーン氏は独自にNMBVと雇用契約を締結していたことが判明。また、この雇用契約に基づく報酬とされるものを含め、2018年4月~11月の期間に、ゴーン氏はNMBVの資金から総額約782万ユーロ(Taxを含む、日本円で約10億円)の金銭の支払いを受けていた。
共同調査の指摘では、NMBVの取締役に係る報酬の決定や報酬を定めた雇用契約の締結は、NMBVの取締役会の決議が必要であるにもかかわらず、ゴーン氏はNMBVの他の取締役である日産自動車 取締役社長の西川廣人氏、三菱自動車工業 取締役会長CEOの益子修氏と一切協議することなく、雇用契約を締結して不正に金銭の支払いを受けたとしている。
さらに、今回の共同調査では、日産と三菱自動車の提携の発表直後の2016年6月の段階から、ゴーン氏と日産自動車 元代表取締役 グレッグ・ケリー氏らは開示することなくゴーン氏に対する報酬を支払うため、日産と三菱自動車の折半出資による非連結会社の設立の可能性を検討していたことが確認されたという。
同件に関して、日産と三菱自動車は協力して、ゴーン氏に対する責任追及を検討していくとしている。