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FWD富士生命、佐藤琢磨親子を起用した新CM発表会。幼少時代のエピソードや2020年シーズンについてトーク

FWD富士生命のロゴ入り新レーシングスーツをお披露目

2020年2月17日 開催

FWD富士生命保険は、レーシングドライバーの佐藤琢磨選手を起用した新CMを発表

 FWD富士生命保険は2月17日、インディカー・シリーズに参戦中のレーシングドライバーである佐藤琢磨選手を起用した新CMの放映を開始。同日に「はじめては、一生つづく。FWD富士生命 新CM発表会」を開催し、FWD富士生命のロゴが入った琢磨選手の新しいレーシングスーツが披露された。

 FWD富士生命は「はじめては、一生つづく。」というテーマを掲げ、ブランドキャンペーンを展開。そのテーマに沿ったCMの第2弾となる今回は、琢磨選手と母親の佐藤昭子さんの2人がアルバムを見ながら、子供時代から現代までのエピソードを語るというもの。佐藤琢磨選手の挑戦の裏側や支えてくれる人の存在、感謝の気持ちを描いた新CMとなっている。

はじめては、一生つづく。 佐藤琢磨篇 60秒

 また、キャンペーンサイトでは、新CMでは語られなかった全5本のエピソードをWeb限定動画“Behind the Story series”として公開。2月17日時点では3本の動画が公開されている。

3月15日から2020年のインディカー・シリーズが開幕。それに合わせた新レーシングスーツがお披露目された。FWD富士生命のロゴは右腕部分に入る

小さいころから負けず嫌い。家族から見た琢磨選手

 新CM発表会では、FWD富士生命 執行役員 兼 チーフ・マーケティング・オフィサーの立川麻里氏があいさつを実施。会社概要や経営ビジョンなどについて紹介。続けて、今回発表した新CMについて「世界で活躍する佐藤琢磨選手の人生の軌跡をお母さまとともに表現しています。人生の裏側には必ず支えてくれる人たちの存在があります。その人たちとともにさまざまな初めてを乗り越えていく姿を描いております」と説明した。

FWD富士生命株式会社 執行役員 兼 チーフ・マーケティング・オフィサー 立川麻里氏
立川氏のあいさつで紹介されたスライド

 続けて、琢磨選手と母親の昭子さんが登場してトークショーを実施。琢磨選手は新CMについて「自分のレース人生というか、これまでのチャレンジの連続を、母とこういう形で一緒にCM撮影するなんて思いもよりませんでした。昔からの写真などを見ながら改めて見ると、自分の挑戦の背景には常に両親がいて、恩師がいて、支えてくれた人たちがあって初めて自分がここまでやってきたんだと思いました」と感想を語った。

琢磨選手は母親と一緒に初めて公の場に出るということで「少し恥ずかしい」と語った

 トークショーでは琢磨選手の幼少期のことも話題に。琢磨選手は自身のことを「好きなことはとことんやる少年時代でした。ご飯も忘れて、ひと晩中でも集中してしまう感じ。『あれをしなさい、これをしなさい』と言われることは、ほとんど見向きもしない幼少期でした」と振り返った。

琢磨選手

 母親の昭子さんは「とにかく話すことが好きで、よくカセットレコーダーに向かって一生懸命お話をしていました。昔話や自分で思いついた話、『ご覧のスポンサーの提供でお送りします』というようなことまでしゃべってました(笑)。そのころはカセットテープが段のようになっていました」と、過去を懐かしみながら話した。

 また、今の琢磨選手に通じるような子供時代のエピソードを聞かれた昭子さんは「思ったことは絶対にやる、ということは小さいころからありました。他にも、小学校の運動会の徒競走で人とぶつかってケガをしてしまったとき、ケガの治療をして少し休んでから走り直そうと先生に提案されても、『後になると順番が足の速い人たちと一緒になってしまって勝てないから絶対に嫌だ』と言って、すぐに走り直したというエピソードもあります」と、当時から負けず嫌いであったことを語った。

琢磨選手の母親の佐藤昭子さん
完成した新CMを見ているときや、子供時代のエピソードを紹介しているとき、昭子さんの隣で表情豊かな琢磨選手の姿が見られた

佐藤琢磨選手の恩師2人がサプライズ登場

 トークショーの後半では、琢磨選手が高校時代にお世話になった自転車部の顧問であった大澤進氏、モータースポーツの世界に入るきっかけとなった鈴鹿サーキットレーシングスクールの採用責任者であった樽井良司氏の2人の恩師がサプライズで登場。

トークショー後半は琢磨選手の恩師がサプライズで登場。左から大澤進氏、樽井良司氏、琢磨選手、昭子さん

 高校時代は、自動車レースをやりたくてもできないという環境の中で、ホビーとして始めた自転車レースが唯一の表現方法だったという琢磨選手。当時、全国インターハイに出場するために自転車部を作りたいということを話し、部の設立に尽力してくれたのが当時担任の教師だった大澤氏なのだという。大澤氏が「内に秘めているエネルギーは大きいものがあって、そうそう無駄口は叩かなかった。今はだいぶアウトプットが盛んですが、当時はもう少し秘めておりましたね」と高校時代の琢磨選手のことを語ると、琢磨選手は苦笑い。会場は笑いに包まれた。

大澤氏

 琢磨選手は自転車競技を続けつつも、「モータースポーツをやりたい」という気持ちを抱えながら大学に進学。同じくらいの年齢の人がプロでデビューしていく姿を見て、「自分もそういう環境さえあればやりたいのに」と思っていたという。そんな時に鈴鹿サーキットレーシングスクールを知り、「これは自分のためにあるスクールだ」と思ったという。

鈴鹿サーキットレーシングスクールのことについて語る琢磨選手

 鈴鹿サーキットレーシングスクールの入校説明会の前に書類を提出したものの、自動車競技の経験がまったくなかった琢磨選手は、説明会の際に挙手をして「書類審査だけではなくてどうか話を聞いてほしい」と発言をしたという。当時、採用責任者であった樽井氏は「説明会の時に挙手をした琢磨くんは、これじゃダメだと思ったのでしょうね(笑)。お父さまと2人で面接をさせていただき、家族に支えてもらっているんだろうな、という印象を受けました」と当時を振り返り、面接をしたことで最後の1人として琢磨選手が鈴鹿サーキットレーシングスクールに入校できたことを語った。

樽井氏

 最後に琢磨選手は「今回のCMは、昔を思い出して目頭が熱くなるような印象を受けました。たくさんの方々に支えられ、夢をまだまだ追いかけている最中ですが、今シーズンも北米11年目で頑張っていきたいですし、今回のCMを見て、たくさんの方に初めての1歩というか、初めの1歩で挑戦するということをメッセージとして受け取っていただけたら幸いです。自分自身もまだまだ挑戦していきたいと思っています」と改めて新CMを紹介した。

2020年も「チャレンジを続けて頂点を目指す」

 イベント終了後には囲み取材が行なわれ、琢磨選手から2020年シーズン開幕に向けての抱負が語られた。

 まず、シーズンを通しての抱負として「今シーズンはいろいろとレギュレーションが変更になり、新たにドライバーを守るエアロスクリーンがマシンに装着されたことで操縦性が変わって、チームは冬の間にずっとマシンの開発を続けてきました。先週テキサスでテストする機会があったのですが、自分の中でよくもわるくもいろんなことが見えました。再来週またフロリダでテストをして開幕戦に備えるのですが、昨年の成績を上まわることが最大の目標で、シーズンを通じて毎戦ごとに挑戦を続けて、選手権のチャンピオンシップ争いに加われるようなシーズンを思い描いて走っていきたいと思います」と勝ちにこだわる姿勢を見せた。

 また、「今年のインディ500はすぺてのピースがきっちりとはまるようにパズルを組み立てて、優勝できるように頑張りたいです。自分たちの力だけではどうしようもできなくて、相手との戦いになるのですが、そんな中でも初心に返ってチャレンジを続けて頂点を目指していきたいと思います」と、2017年に優勝を獲得したインディ500についても優勝を目指すことが語られた。