ニュース

マツダ、令和2年度科学技術分野の文部科学大臣表彰を受賞

ロードスターの内装から採用したバイオエンジニアリングプラスチックの開発で

2020年4月7日 発表

「CX-30」のフロントグリルなどにも使われるバイオエンジニアリングプラスチック

 マツダは4月7日、バイオエンジニアリングプラスチックの開発において同社の研究開発者が「令和2年度科学技術分野の文部科学大臣表彰」の「科学技術賞(開発部門)」を受賞したと発表した。

 科学技術賞(開発部門)は、科学技術に関する研究開発、理解増進などにおいて顕著な成果を収めた者に与えられるもので、マツダの受賞は、平成30年度の新世代クリーンディーゼルエンジン「SKYACTIV-D 1.5」に続き、7回目となる。今回受賞した業績は「環境性と商品性と経済性を両立できるバイオエンプラの開発」で、受賞者は同社の装備開発部 主幹エンジニアである一原 洋平氏。

 バイオエンジニアリングプラスチックは、植物由来原料を使用していることから石油資源使用量の削減や排出量の削減、さらに塗装工程廃止により優れた環境性能に貢献できる材料。マツダでは、バイオエンジニアリングプラスチックの無塗装化技術を開発し、従来の塗装では実現できない高い質感(深みのある色合い、鏡面のような平滑感)を材料着色で実現するなど、高い意匠性を持つ自動車内外装部品としても使用できるように開発した。2015年に「ロードスター」の内装意匠部品に初めて採用して以来、「CX-30」のフロントグリルのような大型外装部品など、現在国内で販売しているすべての乗用車の内装意匠部品や外装意匠部品に採用している。

バイオエンジニアリングプラスチック技術のイメージ図(従来技術と開発技術の比較)