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アズジェント、コネクテッドカーをサイバー攻撃から守るカランバセキュリティの「XGuard2.0」
ドメインコントローラーを含むハイパーバイザーインフラストラクチャ全体の保護が可能に
2020年4月22日 11:37
- 2020年4月22日 発表
ネットワークセキュリティの提供を主業務とするアズジェントは4月22日、同社が販売しているカランバセキュリティの「XGuard」がバージョンアップし、新たにハイパーバイザーならびに「Docker」などのコンテナアプリケーションにも対応できるようになり、ドメインコントローラーを含んだハイパーバイザーインフラストラクチャ全体の保護が可能になったと発表した。
ドメインコントローラーの保護
「オートモーティブ」「エンタープライズエッジ」「5Gテレコムデバイス」などのIoTは、ドメインコントローラアーキテクチャを用いてハードウェアとソフトウェアが分離しつつある。そして、ドメイン内のデータ転送や処理を行なうマルチドメインコントローラは、非常に多くの機能を処理するとともに、共有ハードウェア上でミッションクリティカルアプリケーションと他のゲストアプリケーションが接続されていることから、ハッカーの主要なターゲットとなっている。
バージョンアップされたXGuard2.0
XGuardはコネクテッドカーやIoTエッジデバイスへのサイバー攻撃を防ぐオートノマスセキュリティ製品。今回新たにハイパーバイザーに対応させたことで、ハイパーバイザー上で実行されるドメインコントローラーを保護することが可能となる。XGuardのCFI(コントロールフローインテグリティ)と、バイナリホワイトリストをハイパーバイザーに追加することで、ゲストアプリケーションとホスト間、ゲストアプリケーション間の通信を保護。
また、さまざまなLinuxベースのコンテナ内のアプリケーションもサポートが可能になったことで、XGuardはホスト、コンテナインフラストラクチャ、ゲストアプリケーションなど、ハイパーバイザーインフラストラクチャ全体を保護することができ、それらはシームレスに追加されるので開発者が手を煩わせる必要もないという。
カランバセキュリティの共同設立者でCEOであるアミ・ドータン氏は、XGuard2.0のリリースに際し「私たちは、お客さまのロードマップにあるマルチドメインエッジおよびIoTデバイスなどの次世代アーキテクチャをシームレスかつセキュアにできることをうれしく思っています。現在、100万以上のデバイスへの製品化、オートモーティブ、IoT、エッジデバイス分野において50以上のプロジェクトが完了しています。さまざまな業界でエッジデバイス上の仮想化アーキテクチャをセキュアにするニーズが高まっており、私たちのアーキテクチャでランタイムインテグリティを実現できることを誇りに思っています」とコメントしている。
PikeOSへの対応
また、カランバセキュリティはAutomotive SYSGOのリアルタイムOSであるPikeOSへのアウトオブザボックスインテグレーションも合わせて発表。PikeOSのユーザーはオプション機能を選択することで、インメモリ攻撃からアプリケーションを防御できるようになる。
Automotive SYSGOのVPであるホセ・アルメイダ氏は「XGuard 2.0でカランバセキュリティと提携できることを嬉しく思います。自動車のサイバーセキュリティに関して言えば、PikeOSはEAL3+ CC認定を受けたリーディングハイパーバイザーです。カランバセキュリティの数々の賞を受賞したXGuardをPikeOSのエンベデッドオプション機能として提供することにより、開発者は高度なドメインコントローラーの開発プロセスに最先端のエンベデッドサイバーセキュリティを追加し、シームレスにインテグレーションできます」と述べている。