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電動工具のバッテリーを医療従事者用の電動ファン付き空気浄化マスクに供給

最大で8時間、空気を浄化し続けられる

2020年4月23日 発表

 世界最大の電動工具メーカー、スタンレー ブラック・アンド・デッカーは4月23日、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の最前線医療従事者向けの支援として、米フォードと、米スリーエム(3M)が開発する「電動ファン付き空気浄化マスク」に、プロ用電動工具ブランド「デウォルト(DEWALT)」のバッテリーパックを供給することを発表した。

 電動ファン付き呼吸用保護具は、フードやフェイスシールド、高密度フィルターに、最大8時間清浄な空気を供給できるシステムを備えていて、同システムはデウォルトが電動工具に採用している3.0Ahおよび5.0Ahのバッテリーパックを使用。また、フォードが設計した専用アタッチメントにパッテリーパックを簡単に着脱することで、再充電と連続使用にも対応している。フォードの開発チームでは、米国の労働安全衛生研究所(NIOSH)が定めたCOVID-19による公衆衛生緊急事態に基づく規定に適合する設計での実用化を見込んでいるという。

 スタンレー ブラック・アンド・デッカー 電動工具部門プレジデントのフランク・マナリノ氏は「フォードと3Mは、深刻な防護具不足に対処するため、この新しいPAPRの開発を推進してきました。当社では、専門性とスケールメリットを最大限に活用し、我々の革新的なパワーユニットを提供できる機会であると考えます。また、企業の社会的役割として感染症拡大の防止に全力で取り組むとともに、我々の技術と製造のチームのたゆまぬ努力によって、医療従事者へ一刻も早くこのPAPRの提供に貢献できることを願っています」とコメントしている。

専用アタッチメントの設計アイデア図