日産、新型コロナウイルスの対策支援として医療用フェイスシールドの製造開始

日産、医療用フェイスシールドを製造開始

　日産自動車は4月16日、新型コロナウイルス対策への支援の一環として医療用フェイスシールドを製造し、日本の医療現場に提供すると発表した。

　同社は逼迫している医療現場に向けて、各事業所で保有する3Dプリンターを活用し、医療用フェイスシールドを製造。まずはテクニカルセンター、総合研究所、横浜工場で、約2500個/月の生産を4月から開始して、医療現場に提供する予定としている。

医療用フェイスシールド

　また、日本政府の要請に基づき、人工呼吸器および人工心肺装置の製造メーカーへの支援の検討を開始。今後、日産グループとしてこれらの医療用機器製造のための工程改善の提案、増産場所や人材の提供、不足部品の供給などを提案していくとした。

　さらに、海外においても医療現場への支援を開始しており、米国では3Dプリンターを活用して医療用フェイスシールドの生産を行ない、ミシガン州、ミシシッピ州、テネシー州の医療施設に寄付。

　英国では、サンダーランド工場の従業員がボランティアとして、医療用フェイスシールドの提供を支援。同工場では、今週までに7万7000個のフェイスシールドを出荷し、その後は最大で毎週10万個を出荷する見通しとのこと。なお、同社はフェイスシールドの生産能力を大幅に引き上げるため、射出成形機の購入を援助している。

　スペインでは、サンパウ病院、QEVテクノロジーズ、Eurecatとのコラボレーションにより、今週からバルセロナのパワートレーン工場で人工呼吸器の製造を開始するとのこと。

　日産グループは引き続き、自動車の開発および生産で培ったノウハウや保有する設備を活用し、各国の政府や関係者と連携して新型コロナウイルス感染拡大防止への支援を進めていくとしている。