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日産、2020年3月期決算で赤字の可能性

2020年3月期決算と中期計画見直しは5月28日に公表予定

2020年4月28日 発表

日産グローバル本社

 日産自動車は4月28日、2020年3月期(2019年4月1日~2020年3月31日)の通期連結業績について、2月13日に公表した通期連結業績予想に対して、営業利益で1200億円~1300億円程度、親会社株主に帰属する当期純利益で1500億円~1600億円程度、それぞれ悪化する可能性があると発表した。

 同発表は、2月13日に公表した通期連結業績予想から30%以上変動する可能性が生じたために発表したもので、新型コロナウイルス感染拡大による影響を主因とする収益悪化傾向が継続していることや一時的な損失発生の可能性があるとしている。なお、正確な影響の度合いについては、現在精査中としている。

 同社では、2月13日に2020年3月期通期連結業績予想について、営業利益850億円、親会社株主に帰属する当期純利益を650億円と発表している。

 しかし、その後も新型コロナウイルス感染拡大の影響を主因とする収益の悪化傾向が継続しており、2020年2月13日に公表した予想値に対して営業利益は1200億円から1300億円程度、親会社株主に帰属する当期純利益については1500億円から1600億円程度、それぞれ悪化する可能性があるとしている。

 営業利益については、新型コロナウイルス感染拡大による新車や部品の販売の減少による影響約900億円や販売金融事業における貸倒引当金の追加計上による影響約300億円などが含まれる見込み。

 親会社株主に帰属する当期純利益については、持分法適用会社に関連する影響約300億円などが含まれる見込み。

 なお、現在検討を進めている中期計画の見直しに伴う影響は上記には含まれておらず追加的な引当金を計上する可能性があるとしている。

 また、同社では5月中旬の決算発表に向けて準備を進めてきたが、新型コロナウイルスの感染拡大によって生じた一部地域でのロックダウンなどの影響を受けて決算・監査手続に遅れが生じているとしている。

 2020年3月期決算と中期計画見直しなどの内容については5月28日に公表予定。なお、今後の環境の変化により公表予定日に変更が生じた場合には、あらためてアナウンスするとしている。