ニュース

日産の2019年度決算発表。営業赤字405億円、最終赤字6712億円に

2020年5月28日 発表

2019年度通期(2019年4月1日~2020年3月31日)決算

 日産自動車は5月28日、2019年度通期(2019年4月1日~2020年3月31日)決算を発表。2019年度通期の連結売上高は9兆8789億円、連結営業損失は405億円の赤字、当期純損失は6712億円の最終赤字となった。

 なお、最終赤字の6712億円については構造改革費用や減損損失6030億円を含んでいるとし、自動車事業のフリーキャッシュフローはマイナス6410億円となった。

構造改革費用と減損損失

 2019年度の販売台数は前期比10.6%減の493万台。2019年度通期決算においては、為替変動、規制対応や商品性向上コスト、原材料価格の高騰を含む外部要因に加えて、商品の高齢化や販売正常化の取り組みがまだ十分な収益貢献に至っておらず、販売台数の減少が収益を圧迫。さらに新型コロナウイルス感染拡大による影響を受けたとしている。

 2020年度の業績見通しに関しては、新型コロナウイルス感染拡大が同社事業に及ぼす影響について現在精査中として、公表を見送った。なお、同社では2020年度のグローバル全体需要は新型コロナウイルス感染拡大の影響により前年比で15~20%の減少になると予想しており、今後、合理的な算定が可能となった時点で速やかに開示する予定としている。

 同社の年度末における自動車事業の手元資金は1兆4946億円で、自動車事業のネットキャッシュは1兆646億円。また、約1兆3000億円の未使用の融資枠を保有。さらに新型コロナウイルス対応のために、7126億円の資金調達を4月から5月にかけて実行。同社では厳しい事業環境を乗り切るための十分な流動性を維持しているとしている。

流動性の状況
【中継】2019年度決算/事業構造改革計画発表記者会見